資源

ガソリン価格が100円割れ

ガソリン価格が久方ぶりに100円割れとなっている様です。

原油安を背景に、ガソリン価格の下落が続いている。顧客自ら給油を行うセルフスタンドの一部では、レギュラーガソリンが1リットル当たり100円の大台を割り込んでいる。ガソリン安は家計には恩恵となりそうだ。
>>ガソリン価格下落、100円割れも 家計には恩恵

ガソリン100円割れ

日本の場合、ガソリン価格の半分以上が税金なので、余程本体価格が下がらないと、こうはならないのですが、円安を勘案しても、余程下がっているという事ですね。
ネットのコメントを見ていると、ガソリンが安くなって家計が助かる的なコメントと株価が下がっているというコメントで争っている様です。

株価は兎も角として、以前から日本は資源が無い事から省資源技術を発達させてきました。
その為、費用面では資源が安い方が良いですが、売上面では資源が高い方が輝きます
売り方が悪いらしく、折角の技術活かしきれていませんが、代替エネルギーの特許数は日本の独壇場です。

代替エネルギーの特許数

日経ビジネス:環境技術、日本が10位にも入らない理由

日本の車が売れたのも、低燃費だったからであり、逆にGMが潰れたのもそこについていけなかったから
今までの経緯を考えると、家計には厳しいですが、資源、特に原油価格が高い方が、日本企業にとっては良いのかも知れません。

ちなみに、ガソリン税が安い沖縄では、昨年11月時点で100円割れとなっていた様です。

沖縄のガソリン100円割れ.jpg

沖縄タイムス:ガソリン90円台突入 沖縄本島中部で価格競争
TAX横丁:ガソリンやビールが安い!?税金の軽減措置がある沖縄県

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OPEC内の悲鳴は大きくなるばかり

原油安を背景としたOPECの苦境は日に日に悪化している様です。
特に30ドルのラインは心理的にも大きかった様で、緊急のOPEC総会の開催要請が出る程まずい状況になっています。

原油安がさらに続けば(その確率は高そうだが)、財政や政治体制の変革問題まで浮上してくるだろう。…(中略)…パニックが生じているのは明らかだ。例えば、ナイジェリア石油相は石油輸出国機構(OPEC)の緊急総会を1カ月内にも開催するよう要請した
>>原油30ドル割れに耐えられない国とは

GCCの財政収支の推移
湾岸協力会議(GCC)の対GDP財政収支の推移

理経済:サウジアラムコが上場検討中

OPECの定例総会は四半期(3,6,9,12月)ですが、それを曲げると言うパニックぷりです。
曲げたところで精々1ヶ月位しか変わらないでしょうに。

湾岸諸国の財政赤字は10%減となっており、しかも2016年も同水準の赤字ですから、あせるのも無理はないでしょう。
しかし、まだ採算ラインに乗っている国もありますから、我慢大会は続きそうです。
どうなる事やら。

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サウジアラビア通貨庁(SAMA)が投資資金を引き上げ

財政難から、サウジアラビアが投資に回していた資金の一部を回収したそうです。

サウジアラビアは最大700億ドル(約8兆4100億円)の資金を資産運用会社から引き揚げた。石油輸出国機構(OPEC)最大の産油国である同国は原油安に伴う財政赤字の穴埋めのためだという。
>>サウジアラビア、最大700億ドルの資金を引き揚げ-インサイト調査

原油価格の大幅下落を受け、OPEC諸国の財政は火の車ですが、サウジアラビアにまでその影響は及んでいます。
今回の投資資金引き上げのみならず、8年ぶりに債券を発行しており、財政難の深刻さがわかります。

FT:サウジ、原油安による財政難で債券発行
理経済:原油の下落っぷりがヤバイ

ほんの数年前まで原油高を懸念したいたのが嘘の様です。
市場に振り回されまくってますね。
若干自分で蒔いた種感はありますが。

なお、サウジアラビアは日本にもいくらか投資をしている様で、マツダソニーFHの大株主となっています
株主の方は今後に注意ですな。

サウジ政府系ファンドが大株主の主な銘柄

日経新聞:オイルマネーに逆流観測 「大株主」銘柄 市場が注視

また、韓国にもオイルマネーが押し寄せているとか。
資金引き上げとなると日本も韓国も、揃って痛い目を見そうです。
くわばらくわばら。

※ちなみにサウジアラビア通貨庁のアニュアルレポートにも色々書かれているそうです。
時間帯の為か、なぜか見られないという謎。

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原油の下落っぷりがヤバイ

40$台後半で価格の綱引きをしていた原油価格(WTI)ですが、売り方が綱引きに勝った様です。
高値から相当下落していますが、それでも日に日に下がっています。

WTIの推移2 WTIの推移3

Chart park:WTI原油先物チャート

最高値147.27$から7割以上下落
テクニカル的にも、3月の42$台を下回ると抵抗線がなくなってしまうので、2009年の安値ラインまで底なし状態ですな。
先日51$程で原油関連株を買ってしまった為、ちょっとブルーです(笑)

下落の理由は色々付けられますが、正直驚きです。
原油関連企業は各所で悲鳴を上げています。

リムエネルギーニュース:原油安ショック(19)=ハリバートン、Bヒューズが人員削減を継続へ

それにしても疑問なのはOPECの方々。
原油安自体はシェールガスの開発などがありましたが、追い討ちをかけたのはOPECの主要国であるサウジアラビアが2014年の11月末に原油の減産に反対した事です。

ロイター通信:米シェール油に価格戦争宣言、OPEC総会でサウジ石油相
BLOGOS:更なる原油安をも容認するサウジアラビアの真意 - 永田安彦

当然、原油価格は下落してしまい、OPEC内部からも悲鳴が上がる始末。
6月の総会でも減産はしないと決議していますが、今後どうするんですかね。

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ダイヤモンドの価格も下落

原油価格の下落に引きずられ、他の資源価格も下落していますが、ダイヤモンドもその一つの様です。

ダイヤモンドが欲しい人には今が買いどきかも知れない。世界相場の低迷に、中国の株価暴落が拍車をかけているからだ。バークレイズの鉱業アナリストは最近のレポートで「中国で起きた最近の出来事の影響を受ける市況商品があるとすれば、それはダイヤモンドだ。ダイヤモンドの購入決定は消費者マインド次第であり、中国の株式市場の回復と相関関係にある」と指摘した。…(中略)…デービス氏によれば、ダイヤモンド原石の価格は昨年半ばと比べて約20%下落。研磨されたダイヤの卸値も同15%下落したという
>>ダイヤ相場が低迷 中国株の急落が追い打ち

ダイヤモンド

世界的な景気後退で高級品にまで手が回らない様です。

金や原油と異なり、ダイヤモンドは研磨や石の状態等で個々の価格が異なるため、保管や価値算定が難しい為、資産形成向きではありませんが、純粋に宝石が好きな人は、この際買っておくのも手ですね。

なお、自身で現物を保有できないのであれば、ETF等の金融商品で代替する方法も考えられますが、調べてみるとダイヤモンドのETFは、申請はあったものの実際には上場できていない様です。
前述の様な管理の難しさが効いているとの事です。

ETF.com:IndexIQ Plans Physically Backed Diamond ETF
HYIP de orz:【ダイヤモンドは永遠に】IndexIQ、ダイヤモンド ETF を申請【お給料3か月分】

そうなると後は、ダイヤモンド鉱山を持つ会社の株を買う位しかなさそうです。

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京都大学が水素生成触媒の開発に成功

京都大学で、メタノールから水素を高効率で生成出来る触媒を発明したそうです。

京都大学大学院人間・環境学研究科の藤田健一教授と山口良平名誉教授らの研究グループは有機溶媒を使わず、従来手法に比べ低温の約88度Cでメタノール水溶液から水素を生成する触媒を開発した。研究グループが以前開発した「イリジウム錯体触媒」に水酸化ナトリウムを加えてアルカリ性にし、触媒活性を高めた。
>>京大、低温88℃でメタノール水溶液から水素を生成する触媒開発-有機溶媒使わず

メタノールと言うと、日本だとメタンハイドレートが真っ先に思いつきますが、こちらは技術的に暫く無理そうです。
ゴミ山からも出来たりしますが、こちらも量が足りないでしょう。

ゴミは宝だ:燃えるゴミからメタノールを作る

※このサイト、2002年に書かれています。
分っている人はずっと前から分っているんですね。

工業的に考えれば天然ガスからの生成が無難でしょう。
大量に作ることも可能ですし。
BPがBGを買収したのも、将来的にこういう話が出てくると思ったからかもしれませんね。

メタノールの生成

Web版 化学プロセス集成:メタノールプロセス

この触媒もこういった生成法に応用できると、かなり便利そうです。

また、水素は他の化石燃料からも生成できるので、似た様な触媒が他でも見つかるかもしれません
メカニズムの詳細な解析に期待です。

水素製造法

JX日鉱日石エネルギー:第8節 水素製造とガス化

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BPが石油類の統計を発表 - 中南米の台頭

BP石油統計を発表しています。
なんでも、米国が生産国首位に躍り出たそうです。
原油の需要構造も大きく変わっていきそうですね。

米国は昨年、ロシアを抜いて世界最大の石油・天然ガス生産国となった。シェール層開発が世界のエネルギー勢力図に劇的な変化をもたらした状況を浮き彫りにした。 英石油会社BP が10日発表した世界のエネルギーに関する報告によると、米国の石油生産は昨年に過去最高となり、日量160万バレル増えた。ガス生産も増え、石油とガスを合わせてロシアを追い抜いた。
>>米国、ロシア抜き世界最大の石油・天然ガス生産国に-BP報告

アメリカやシェールガスの動向にも注目ですが、もとの資料を見てみると、他にも色々面白い事がわかります。
また、石油だけでなく天然ガス石炭についても結構書いてあるので、興味深いです。

BP:BP Statistical Review of World Energy June 2015 PDF
BP:Statistical Review of World Energy 2015

石油の生産量を見ると、現在こんな↓感じになっています。

石油の生産量2014

1994年から比べてみると、中東の生産比が低下しており、逆に中南米やアフリカが伸びています
特に中南米ですね。
巨大油田も大量に発見されていますから、その辺りが聞いているのでしょう。

理経済:ペトロブラスのエネルギー源

また、原油の輸出入についてはこんな↓感じ。
日本の石油輸入の多くが中東であることがわかります

石油の輸出入2014

また、米国は中南米や中東から石油を輸入していますが、国内での生産量が増えてくれば、この流れも変わってくるでしょう。
国際政治も動きそうですな。

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曲がり角の太陽光発電

石油メジャーBPが、太陽光発電事業から撤退するそうです。
てっきり原油事業だけの会社だと思っていたのですが、40年も前からやっていたそうです。

同事業を担うBPソーラーをめぐっては、世界経済の先行き不透明感が根強いため長期的な収益を維持するのが難しくなったという内容の社内メールをマイク・ペトルッチ最高経営責任者(CEO)が送付したと報じられていた。広報担当者は報道内容を認め、「この事業から利益を上げようとしたが苦戦した」と述べた。
>>BP、太陽光発電事業から撤退へ

昨今、太陽光発電はめっきりで、さっぱり儲かっていません。
日本ではヤンヤヤンヤと言われていますが、世界的にみると低迷しており、補助金によって生活しているような状態です。

理経済:太陽光発電では日本の雇用は生まれない

また、同記事によると、ドイツの太陽光発電パネルメーカーのソロン(ゾロン)も破綻したとの事。
太陽光にはお金が回っていないようです。
米国で、まだマシな業績を上げているファーストソーラーも、ロビー活動による補助金の吸い上げで、体裁を保っているようです。

Bloomberg:米ファースト・ソーラー:加州での政治関連支出、BP北米部門上回る

株価の方もめっきりです。
2年間の株価推移は、ファーストソーラーも、中国の太陽光企業サンテックも、全然冴えません。

太陽光発電メーカーの株価②

Yahoo!Finance:First Solar, Inc. (FSLR)

青線:ファーストソーラー 赤線:ダウ平均 緑線:サンテック 黄緑線:IBM 水色線:BP

太陽光発電の技術自体は日進月歩で進歩しています。
例えば、先日は紙とインクの半導体が開発されました
ソーラー発電の要は半導体ですから、これは新たな可能性を指し示しています。

しかし、現実問題として、お金が続かない状況があります。
太陽光発電は分岐点にさしかかているようです。

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サウジアラビアまで原油高を懸念

サウジアラビアが現状の原油高を懸念しています。
後2,3割安くてもいいそうです。

サウジアラビアのワリード・ビンタラール王子は29日、原油価格が1バレル=100ドルを超える現状に懸念を示し、同70~80ドルの水準が望ましいとの見方を示した。CNNの番組でのインタビューで語った。
>>サウジ王子、原油価格は「低下が望ましい」と主張

普通に考えれば産油国は石油が高い方が良いはずなのですが、過剰な高値はろくな事にならないと言う事をよく理解しているわけですね。

3年前、原油価格は投機マネーにより値が吊り上りましたが、その後メッキが剥げて価格が急落しました。
OPECはそれに懲りたようで、その後のコメントは随分おとなしくなった感があります。
前は高ければ高い方が良いと言っていましたが、その後は市場より若干低い値を提示しています

WTI先物11.05.31

Chart Park

ロイター通信:現在の原油価格に満足している=OPEC議長

山高く谷深しと言うように、過剰な投機マネーはその後の没落を招きます。
あの時、彼らは随分学んでいるんだなと思いましたが、その教訓は確かに活きているようです。

もともと原油の原価は3~8ドルと言われています。
情報源が森永卓郎なのが不安ですが、まあそんなものでしょう。
オイルサンドも50ドルで完全に採算が取れると言っていましたから、深い地中、海底で、30ドル前後、浅い地中なら10ドル切っても不思議ではありません。

そんな状態ですから、現状の儲かりすぎる状態は、逆に不安なのでしょう。
実際3年前に辛酸を舐めたわけですし。
彼らの動向はとても興味深いです。

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円高に助けられる - 一次産品の上昇

最近の日本では円高が常に話題になっています。
15年ぶりの水準ですから当然ですね。
この円高に日本の輸出企業は悲鳴を上げています。
しかし円高も様様で、家計としては助かっている状態です。

為替動向

Yahoo!Finance

こちら↑はここ半年間の為替動向です。
下に行くほどドル高、上に行くほどドル安になっています。
赤は日本円、青は印ルピー(固定相場制)、緑はユーロ、黄色はブラジルレアル(変動相場制)です。

パッと見で円高になっている事がわかります。
それ以外に、日本以外の国では米ドルとだいたい一致しています
新興国であるブラジルでさえあまり変わっていません。
日本円だけ独歩高なんですね。

これにより問題になるのはインフレです。
先日金価格について述べました
円建てでは金価格は動いていませんが、他の通貨ではジャンジャン上がっていると言う事です。

勿論上がっているのは金だけではありません。
先日出たインドの9月第3週の一次産品卸売インフレ率は、なんと前年比18.31%増です。
上昇のテンポが早いのがわかります。

9月第3週の一次産品卸売インフレ率が前年比18.31%へ、うち食料インフレ率が同16.44%へと上昇したことや、新規の買い材料不足などから、活気に乏しい軟調な展開となっている。
>>【インド株】9/30午前、食料インフレ率の上昇など影響

この調子では通貨バスケットしている人民元も、内実と合わない位通貨安に抑えられているのでしょう。
食品インフレ率も高くなっているはずです。

中国の人民元問題が政治的テーマになっていますが、アメリカがドル安政策を打ち続けるのなら、中国側から何らかのアクションが出るかもしれませんね。
多分国債買い上げなど、切り上げではない何か…。

翻って日本はというと、野菜価格などが上がってはいるものの、そこまでキツイものではありません。
と言うか、今のこの日本で強烈なインフレが起きれば国が立ち行かなくなります
日本の不景気はインフレにならないからではありません。

理経済:需要を掘り起こせ!② - デフレの元凶

少なくとも、今の日本の家計簿は円高によって助けられています。
円高によっで苦しむ一方、円高で家計は丸く収まっています
世の中よくわかりませんな。

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