投資

ミセス・メアリーの誕生か?

2003年から2009年にかけてレバレッジがきくFXを中心に、投資家が殺到していました。
海外ではミセス・ワタナベと評され、恐れられました。
(元々は1997年に言われていた様です)

世田谷区の主婦が脱税したあたりから話題になり、急激に投資家が増えましたね。
特に金利が高く、ボラティリティも高い通貨は猛烈でした。
南アランドや英ポンドはすごかったですね。

ZARJPY

Investing.com:ZAR/JPY - 南アフリカランド 日本円

しかし、ご存知の通りサブプライム問題が叫ばれ円高に傾いた辺りから損失が嵩んだ上、その挙動に対応した動きをみせる投資家が現れ、今では随分しおれてしまいました。
今でも時々話が出ますが、基本懲りた感じですね。

さて日本ではこんな感じですが、海外では違った動きがある様です。

カナダ・オンタリオ州ミシサガ在住の専業主婦エリカ・キャジックさん(45)は5月初旬のある朝、夜明け前に目を覚まし、アルバータ州の産油地で山火事が発生しているというニュースを目にした…(中略)…キャジックさんは他の多くの投資家と同じく、生産停止で原油価格が高騰すると予想した。投資したのは、原油価格の日々の変動に対して3倍変動するよう設定されたデリバティブ「ベロシティーシェアーズ3xロング原油ETNUWTI」だ。
>>原油の新たな投資家:主婦とミレニアル世代

金・原油ETNの取引高推移
SPDRゴールド・トラストETF(緑)とベロシティーシェアーズ3xロング原油ETN(紫)の日々の取引量推移(単位:100万口)

記事を見ると、売買高が増えているばかりでなく、所謂スイングトレードも増えている様です。
このETNは米国に上場しているわけですが、米国ではデイトレード規制されている事から、この様な取引が増えるのは意外です。

そもそも日本と違ってゴールドマンやモルスタ等の巨大投資銀行、その子会社のヘッジファンド、AIを駆使したフラッシュトレーダー、伝説の投資家や名うてのファンドマネージャーが闊歩する中でデイトレする神経は相当でしょう。

しかもNYSEでは未だに場立ちを使っているため、日本程売買が円滑ではないです。
手数料も割高ですし。
そんなアメリカで短期売買+レバレッジ取引ですから、なかなか興味深いです。
カナダでも売買しているそうなので、その比率が如何程かわかりませんが、まあ、米国民が多いでしょう。

現状、米国株の方は堅調ですが、一部の資産はあからさまに低位で推移しています。
あるいは今の米国は、ミセスワタナベの最初期に相当する様に思えます。
アメリカですから、ミセス・メアリーとでも呼ぶべきでしょうか。

ミセス・ワタナベも、後半はリスキーで高値に順張りする動きが見られましたが、最初は底値で買い込む傾向がありました
彼女(?)達が表舞台に出始めた2003年頃と言えば、株価が底値に差し掛かり、為替が円高にふれ続け介入が頻発した時期でしたからね。

私には、現状が当時の状況と重なって見えます。
株や商品など、現在小康状態の指標が騒ぎ出すかも知れず、今度は米国の主婦達が世界を席巻するかも知れませんね。

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最近注目の指数

最近株価が好調で右肩上がりな訳ですが、頭が重い動きも見られます
著名投資家方もS&P500の下落予想や、経済の後退を予想しています。

著名投資家ジョージ・ソロス(86)が米株式市場に対して弱気の見方を一段と強めている。…(中略)…ソロス・ファンドの6月30日時点でのS&P500種株価指数に連動する上場投資信託(ETF)のプット・オプション保有数は約400万口。3月31日時点の210万口からほぼ倍増した。
>>ソロス氏、S&P500種の下落に「倍賭け」

理経済:次の景気後退はいつ? - ジム・ロジャーズの見立

一方で、事実として株価は上昇しているわけで、読み難い相場と言えます。

そんな中、個人的に注目している指数があります。
一つは従前からお話をしている原油です。
一時期に下がりまくったおかげで最近では底堅い動きを見せています

もう一つ、ここ最近注目している指数がVIXです。
1993年から公表されている指数ですが、長期チャートで見ると、現在の水準が歴史的に見て極めて低い事がわかります

VIX指数の長期チャート

世界の株価と為替レート・為替電卓

歴史的に見て最も低い値は10ポイントを少し割る位です(終値ベース)
直近ですと2014年に付けた10.32ポイントです。

では現在どれ位かと言うと12ポイント前後と、かなりの低水準です。
FRBの利上げ懸念から上昇していましたが、利上げなしとわかるとまた急落しています。

この指数は恐怖指数と言う別名からわかるとおり、株価が下落する時に高くなる傾向があります
数式的にはボラティリティを参照するので、下落の時も上昇の時も同じ様に反応するはずなのですが、実際は人間心理のためか下落する時ほどボラティリティが上昇し、指数が跳ね上ります

今後、もし株価が大きく減少するのならば、VIXの値は上昇する事となるでしょうし、反面、これ以上の下落は過去実績から見て、可能性は低いと考えています。

投資していて思うのですが、最大のリスクヘッジは兎に角安く買うor高く売る事だと強く実感します。
良い感じに価格が下がっている現在、私は参入のタイミングを淡々と狙っています。

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日本の起業環境の悪さはVCにも一因があるのかも

世界を見渡すと、Googleアリババなど、創業年数が浅いにも関わらず世界トップクラスに成長する企業が多く見られます
たった10年で取引所の順位を覆した、BATSもこれらの仲間に入りますね。

理経済:米国の取引所BATSが上場申請

彼らの偉業は猛烈ですが、ある意味では新陳代謝の一環であり自然な流れとも言えます
翻って日本はというと、大きな新興企業がさっぱり出ず、新陳代謝が悪くなっています。

先般大型上場を果たしたLINEも、時価総額1兆円と、すごく大きいとは言い難いものがあります。
しかもLINEは日本で商売をしていますが、どちらかと言えば韓国系ですから、アメリカンドリームならぬジャパニーズドリームの賜物です。
新陳代謝の一環とは言えないでしょう。

なぜそんな事態が発生するのかという事で、しばしば議論がなされますが、よく聞くのは起業の為の教育体制がない事やベンチャー投資家の数が少ない事です。
サラリーマン上がりなので経営者のラインまで行かないと言う事も聞きますね。

HORIEMON.COM:ホリエモン「起業家向けの投資と教育が足りない!」日本から世界的起業家が現れない理由を激白!

起業したての人やしようとしている人に会うと、「社会貢献が~」とか「夢の実現に向けて~」という話になり、儲けたいという話は少ないと感じます。
良く言えばお金にキレイとも言えますが、気持ちで負けている様にも見えます
今一つ貪欲さに欠けるのは、文化というか教育環境の問題なのでしょうな。

そんな中、VC(ベンチャーキャピタル)の視点から日本のVCに駄目出しを行っていたコラムがありました。

ベンチャーキャピタリストのジェームズ・ライニー氏がシリコンバレーにいたころは四六時中、出資を求めて売り込む起業家たちに追いかけられていたものだ。しかし、東京に来て様相が一変した。日本の起業家たちはお金のことになると卑屈になり、口にすることさえ消極的という。…(中略)…日本ではベンチャーといっても大企業が関与している場合が多く…(中略)…リスクを取らずに官僚的に判断するきらいがあるという。
>>もっと貪欲に、と米VC-借りる理由を言えない日本の起業家たち

ベンチャー投資に大企業が関与する比率(日米比較)

VCと会ったのに資金調達の話をしないという事がまったく理解出来ないのは、私の感覚がずれているからなのでしょうか?

インタビューを受けたライニー氏は「企業VCはしばしばサラリーマン的で、出資が成功しようがしまいが給料には影響ない」と語っていますが、それはむしろ楽観的です。
多分「成功しても給料は増えないが、失敗すると極端な説明責任が発生し、出世にも響く」と言うのが正解です。
だから形式的な提案説明を求めており、失敗の際の言い訳にするのでしょう。

大企業のVCは、どちらかと言うと子会社設立の延長線上あるものですから、対象が特別大きくなる必要もないのでしょう。

子会社だと失敗の際に人の整理等が大変ですが、VCなら資本関係を切るだけで済みますし、良い人材がいたらそこだけピックアップできます。
確かにこれでは大きな新興企業は出来ませんな。
環境の無さには落胆してしまいます。

ただ、これはある意味追い風かも知れません。
日本ではライニー氏は起業家にコンタクトを取っている会いに行っているわけですから、こちらからコンタクトを取った場合、直に合ってくれるかもしれません

アメリカで同じ事をすると順番待ちしなくてはいけないわけですから、これはむしろ行幸です。
ライバルが少ない方が色々都合がいいので、ものは考えようかも知れませんね。

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シティバンク・シンガポールの値上げ

皆様お久しぶりです。
体が溶けそうな気温の今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
さて、今日のネタは情報共有です。

先日連絡が来て驚いたのですが、シティ・シンガポールのネットバンク口座(IPB)の料金が改定されるそうです。
2017年3月31日から残高10万ドル以下の口座に対し、$50の口座管理維持費を取るとのこと。

こちら↓が原文の抜粋。

To ensure that our clients continue to enjoy the benefits of a Citi relationship, we will be revising our monthly account service fee structure next year. This revised monthly account service fee of US$50 will only be charged for accounts with a Total Relationship Balance falling below US$100,000 from March 31, 2017.

日本では馴染みが無いのですが、海外では口座を持つ人に対し維持費を取るのが普通です。
ただし口座維持費が免除される口座残高が決まっており、それ以上の残高があればお金はかかりません。
日本のシティでもありましたね。

私が作った当時は5千ドルだったのですが、いつの頃から1万ドルになり、今度は10万ドルに・・・。
ハードル高くなりすぎでは?
なお、ネットの場合は上記の通りですが、通常の口座はもっとハードルが上がるようです。

Photo

シティバンクインターナショナル・パーソナル・バンク シンガポール

マネロン対策のため、最近ではネットでの口座開設を断っているそうで、小口顧客の締め出しが続いているという印象です。

Blog of FireFOX:Citibank Singapore IPB口座開設

以前は英語、中国語のみの対応でしたが、いつの頃からか日本語に対応するようになりましたし、担当が日本の方だったのでとても有難く重宝していたのですが、維持は難しいかも知れませんね。

資金のお引越しは面倒な上に慎重にやらねばならず、大変なので出来れば避けたいところなのですが、仕方なさそうです(涙)

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水素ステーションの保険が登場

三井住友海上等が水素ステーション向けの保険を販売するそうです。

三井住友海上火災保険あいおいニッセイ同和損害保険は、水素ステーションの運営リスクを補償する「水素ステーション総合補償プラン」を共同開発し、2月から本格的に販売を開始した。
>>三井住友海上など、水素ステーション総合補償プランを販売開始

水素ステーション

補償内容は、設備破損や第三者への賠償と一般的なものがメインなのですが、特徴的なのはオプションの部分

事故発生時の事故状況・原因の調査費用、現場の取り片付けに要する費用や、安全対策や品質管理改善の宣伝・広告費用(謝罪広告、記者会見費用等)の補償を用意しました。
>>「水素ステーション総合補償プラン」の販売開始について PDF

謝罪広告の費用まで持ってくれる様です。
この調子だと、記者会見のセッティング方法やその時の対応方法まで相談に乗ってくれそうです。
普通謝罪会見のやり方なんて知らないでしょうし、コンサルの紹介位はしてくれるでしょう。

この保険自体、政府からの耳打ちがあったのかもしれませんね。
普通のガソリンスタンドの保険だとあまり見ない項目です。

ガソリンスタンドの保険

JXインシュランス:ENEOSサービスステーション保険 PDF

水素ステーションは1店あたり4、5億円かかりますから、事故の為の保険は重要です。
また、水素社会は黎明期ですから、リリースに記載のとおり、ブランドイメージのケアも大切。
事故が起こると、燃料電池全体に波及するのは目に見えています。
この保険がステーション設置の一助になると良いものですな。

理経済:圧縮機なしで水素の高圧圧縮が可能に - コストも圧縮

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ふるさと納税の確定申告 - 寄附金の受領証等の記載事項

今年度も確定申告の季節が近づいてきました。
年が変わると前年分の申請書が割りとすぐに手に入るので、私は毎年早めに作って送ってしまいます。
混んでない時の方が、気持ち還付が早い気もしますし。

さて、私の場合、今年は例年と異なりふるさと納税の申告が必要となります
寄付先が5自治体以下なら確定申告が不要なのですが、私の場合確定申告を毎年しているので、ついでだからと計7団体に寄付してしまいました。
この投稿はそんな複数団体に寄付した方向けの投稿です。

理経済:ふるさと納税が株主優待状態

前提として、ここではe-taxによる申請を行う方を想定しています(e-taxを使わない場合楽に出来る様です)
基本的な書き方については、既に多くの情報が流れていますので、そちらをご覧ください(500円位の本が意外とお勧め)

また、詳しい事や正確な事を聞きたい方は税務署やタックスアンサーにお問い合わせください。
まあ多少間違っていても税務署側が電話かけてくるので、大して問題にはならないでしょう。

重要なのは控除額を、うそをつかない範囲で最大になる様に申請する事。
彼らは控除額が大きくなるとアレコレ言ってきますが、逆にその人にとって「お得な申請」はスルーするので、この辺は駆け引きの問題ですな。

うそはいけませんが、グレーなラインもある様なので、そこは情報を集めるしかありません。
私も何度か失敗し、後で気付いた事が何度かあります。

理経済:特定支出控除が適用された

長くなりましたが本題に入ります。
まずふるさと納税の還付の仕組みについてですが、払った分が住民税から控除されるわけではなく、まず所得控除が行われ、残分が住民税から控除されます

ふるさと納税の仕組み

総務省:ふるさと納税のしくみ
税務研究会:「ふるさと納税」の仕組みと手続き

よく読むと書いてあるのですが、結構分り難いです。
控除されるものが控除されれば文句は無いので良いのですが。

問題はここから。
ふるさと納税の金額を申告書に書き込む場合、総務省のホームページではこちら↓の様な例示がなされています。

ふるさと納税の確定申告書記入例

総務省:確定申告書の記入例(A様式) PDF

この例では3万円のふるさと納税を、1件だけ行った想定となっており、寄付先の自治体を寄付金控除の欄に記入しています。

しかし、私の様に何件も申請がある場合はここに入力しきれません。
どの書面に書くのかわからず、またネットで調べても中々出てこなかったのですが、申請書の名前から判断し、「寄附金の受領証等の記載事項」を使用しました。

寄附金の受領証等の記載事項

特定寄附金の項目に入力していきます。
この仕様だと、寄付した件数分だけ、1件1件書いていく必要がある様です。
しかも1ページ当たり3件までしか書けない為、ページが嵩みます。
だる(´д`)

書名で色々検索した所、1件だけ投稿がありました。
どうやらこれでいい様です。

信金マスターが渡り歩いた王道不動産投資:確定申告提出しました

申告書の方もこれで一件落着しました。
よかったよかった。

それにしても、税務署も肝心な申請書の書き方が抜けていてやりにくいですね。
ワンストップ特例がある以上、1件だけの申請なんて早々無いはずなのですが、なぜこの様な下記方をするのでしょう。
まあ終わったのでいいのですが、もう少し現実的な例を取り上げて欲しいものです。

追伸:
特に問題なく通過し、税金が還付されました。
この手法で大丈夫みたいですね。

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電力会社もジャンク債に - デフォルト率が上昇中

米国でジャンク債下落の波が電力債にまで押し寄せている様です。
天然ガスなどの価格下落によりコストは減少するものの、電力料金もコストに連動して下がっており、業績低迷懸念が出ていのだとか。

商品価格の低迷が続く中、エネルギー関連のジャンク(投資不適格)債の値下がりは原油・天然ガス生産会社だけにとどまらなくなっている。…(中略)…この数日は電力会社のダイナジー、AES、NRGエナジーの社債価格が下落している。天然ガス価格の下落が電力料金の引き下げにつながるとの懸念を反映したものだ
>>ジャンク債危機、電力会社も標的に

ジャンク債の供給量は、格下げによるジャンク債化も加わり増加しています。
利上げ予想や景気後退によるデフォルト率の上昇にこれが加わる事で、ジャンク債のパフォーマンスは悪化しています。

ジャンク債パフォーマンス

(左:S&P500種(黄)とジャンク債(青)の推移、右:ジャンク債デフォルト率)

WSJ:ジャンク債の警鐘を見落としている米株式市場

デフォルト率を見ると、ジャンク債に限ればリーマンショック前後に匹敵する水準です。
流行り業種のシェール関連債とかならまだしも、電力債等にまで下げが派生するとなると、ジャンク債そのものへの下落懸念から、他業種や普通債への影響も出てくるでしょう。

逆に国債とかは買われて、お金の流れが中央銀行の管理下から解き放たれてしまい、またバブルの火種になるかもしれません。
まあ、次のバブルはまた10年後位でしょうが。

これは注視が必要そうです。

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二項分布の利用法① - 幼き日の疑問

昔々ある所に、1人の小学生、少年Aがいました。
ある日の体育の授業で走り幅跳びのゲーム兼テストが実施されます。

男性教諭(算数兼務)は以下の様に言います。

教「2組に分かれてください。1人1回ずつ、順に飛んでいき、チームの平均値の高い方が勝ちです。なお、ラインオーバーの場合は0cmとなります。」

チームは2つに分かれたのですが、人数的に5人のチームと6人のチームが出来てしまいました。
6人チームに配属された少年Aは以下の様にゲームの不公平性を訴えますが、男性教諭に一蹴されてしまいます。

A「人数が多い方が失敗する確率が高くなるので不利であり不公平である。」
教「は?だから平均取るんでしょう。何言ってるの?」

直感的に変だとは思いつつ、少年Aには反論するだけの知識がなかった為、ここで閉口してしまいます。
この少年Aは私自身なのですが、この疑問は暫く残る事となり、高校生位までふとした時に思い出していました。

先日、色々あってこの疑問を思い出したのですが、今の知識で考えてみると答えが見えました。
長年の疑問が解決しすっきりした事や、投資にも役立つ内容だったので、備忘録がてら投稿します。

さて、仮定を交えて問題形式にすると、次の様な↓形になります。

・5人の「チームA」と、6人の「チームB」があり、走り幅跳びをする。
・各チームの平均飛翔距離を比べ、大きい方が勝者となる。
・ジャンプは1人ずつ行う。1人あたり2m飛ぶ。
・1人あたり10%の確率で失敗し、その人の記録は0mとなる。

この場合、次の質問に答えよ。

Q1:このゲームはチームAから見てもチームBから見ても(確率的に)公平と言えるか

 Ⅰ:公平である。(飛距離の平均値の確率は、平均毎に同じである)
 Ⅱ:公平でない。(確率には差異がある)

Q2:あなたはどちらのチームが勝つか賭け(投資)をしている。次の選択肢の内、どれに賭けるか?

 a:確率が同じなのだから、引き分けに賭ける。
 b:チームAに賭ける。
 c:チームBに賭ける。
 d:確率的な差異はあるものの、差異は小さくどちらが勝つかは断定しかねるので賭けない、または引き分けに賭ける。

実際には人によって飛べる距離は変わりますし、失敗確率はもっと高いかもしれません。
意外にラインオーバーは多いですからね。
取り合えず問題の簡略化の為、この様に設定しています。

皆さんはどれが正しいと思いますか?
説明は次回に回しますが、答えを先に言ってしまうとQ1はⅡ、Q2はaは無いが、投資家の趣向により異なるとなります。

私ならこの設定の場合、bかdですかね。
他に選択肢がありそうでしたら、コメント等で是非お教えください。

続く…

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東証の新システムが稼動

本日から東証新システムが稼動するそうです。
現在の処理速度を2倍に高めており、アローヘッドが導入された2010年のそれに比べ4倍の速度と、シャアザクもビックリの性能アップです。

東京証券取引所が24日、現物株の売買システム「アローヘッド」を5年ぶりに更新する。株式の超高速取引が台頭し、注文件数が急増しているためだ。1日あたりの処理能力を2倍に高め、注文を受け付ける時間も半分以下に縮める。
>>東証、注文処理スピード2倍へ 超高速取引の急増に対応

東証の注文件数の推移

さて、処理件数が多くなるのはいいのですが、東証、というか日本の金融規制当局は個人投資家に厳しいので、このシステムが完成したといっても恩恵はなさそうです。
国内機関投資家の売買代金シェアは細ってますから、メリットが大きいのは外国人投資家でしょう。

部門別売買代金のシェア

野村資本市場研究所:東証部門別売買代金シェアの推移 PDF
理経済:個人に厳しい日本市場

処理スピードを上げ、海外市場に追いつきたいのでしょうが、そこだけ上げてもあまり意味がないのですが、その辺りはどう考えているのでしょう?

日本市場がイマイチなのは、どちらかというと成長期待が乏しいからな訳で、インフラが重要となるステージではないはずなのですが、そこを何とかしないと進展はなさそうです。

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日本株4.3倍の投資信託が出るらしい

お詫び:
当ブログで日本株4.3倍のETFが上場されると記載しておりましたが、ETFではなく投信の設定となります。
この為、上場はしません。
深くお詫び申し上げます。

楽天投信が日本株の値動きの4.3倍に連動するETFを上場させる投信を設定するそうです。

主要投資対象は、国内の株価指数先物取引および短期公社債。株価指数先物取引の買建額が、投資信託財産の純資産総額の概ね4.3倍程度となるように調整し、日々の基準価額の値動きが国内の株式市場全体の値動きに対して概ね4.3倍程度となることを目指す
>>楽天 日本株4.3倍ブル

EDINET:E15787:楽天投信投資顧問株式会社 S1005WR8

今まで2倍や3倍はありましたが、またえらくハイリスクなETFを出しますね。
それだけ顧客がハイレバレッジを求めているという事でしょうか。

今の相場状態で手を出すと痛い目を見そうな気もしますが、投信の場合、先物やオプション(ショート)と異なり、投資した金額以上の損をこうむる事がありませんから、余裕資産がありかつ日本株の更なる上昇を見込んでいる人にはいいかもしれません。
個人的には数年はお勧めしませんが…。

なお、レバレッジETFには一般的なリスクの他に、ベンチマークから乖離するリスクパフォーマンスの逓減リスクがあります。

ETFは指数の動きに連動することを目指していますが、需給や流動性、ボラティリティ等により、ETFの基準価額と連動対象の価格が乖離する場合があります。
株価が上がってるのに、ETFは思った程上がらないという場合があります。

もう一つは、原資産が上下する場合、ETFの価格が逓減する事があるという点です。

TOPIXは上昇・下落を繰り返しながらも3日目に基準日と同じ水準(100→100)に戻っているのに対し、「TOPIXレバレッジ(2倍)指数」は複利効果が働くため、100→98.6と基準日と同じ水準に回復していません。…(中略)レバレッジ型指標は複利効果によって、原指標と比較してパフォーマンスが逓減して行くという特性があります
>>TOPIX ブル2倍 上場投信

レバレッジによる逓減効果

インデックス・ドライバー:ゲインにゲインをかけるということ

意外に知られていないリスクですが、ハイレバレッジ型のETFを中長期で持つ場合は、理論価格は日に日に下がっていきます
レバレッジ4.3倍ともなると、これによる逓減が結構多そうなので、注意が必要でしょう。

リスクを理解しレッツETF投資!

ちなみに、「ETFの乖離」と言った場合、対ベンチマークと対基準価格の2パターンがあります。
今回注意喚起しているのは前者となります。

野村NEXT FUNDS:ETFの『乖離』について

後者についてはこちら↓に詳しく書かれています。

梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー:国内ETFの「基準価額と市場価格の乖離」(2015年8月)、一見平静ですがよく見ると……

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