雇用

アメリカでも介護職が拡大

米国の労働省が今後雇用が拡大する職種について、統計結果を発表しました。
日本と同様高齢化が進んでいるらしく、介護職に期待が集まっています。

向こう10年間に創出される雇用は高齢者向けサービスが中心となるだろう。労働省によると、2024年までで最も雇用者が増えると予想されるのは医療・介護関連の分野だ。この他、建設、教育、専門職・企業向けサービス、鉱業(石油やガスの採掘・生産など)といった産業でも堅調な雇用拡大が見込まれている。
>>最も雇用拡大が期待される業界とは=米労働省

米労働省が見込む雇用者増加率(2014年~24年)

ランキング上位はケア系ばかり。
今後のアメリカの高齢化は避けがたいわけですな。

日本では介護事業者や老人ホーム業界が賑わって(?)いますが、ほぼ同じモデルを向こうに輸出できるかも知れません。
過去、日本に米国のITモデルを輸入した様に、今度は介護事業を輸出できるかも

逆に弱くなるのは農業・漁業・林業です。
その結果として、オーストラリアなどの農業大国から食料を輸入する事になるでしょうから、食品価格の上昇を招きそうです。
まあ、機械で生産量を維持するのかも知れませんが。
食料の輸入が多い日本には逆風です。

移民規制がゆるく、アメリカに近いカナダ辺りで、高級介護ビジネスとか立ち上げたら良い事ありそうです。

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高田社長の職業観

NHKの視点・論点で、ジャパネットたかた高田社長が、職業観について語っています。
時期的に新人が入ってくるので、そういう特集をしていたようです。

NHK:視点・論点 「職の選択 『今』を大切に全力で取り組む」

普段はテンションの高い高田社長ですが、今回はまじめにローテーションです。
熱い感じのノリは変わらないのですが、ちょっと新鮮です。

内容としては、「なんでも自分のためになる」と言う事。
ジョブスのそれと同じで回り道に見えても、それが役に立つというわけです。

この人の人生は波乱万丈です。
それでいて一代であの規模の会社を作っているのですから、あっぱれです。
テレビだとハイテンションなのでそんな感じはしませんが、色々調べると本にできそうな位です。

また、興味深いのは個人情報が漏えいした時の対応です。
調査を徹底的に行い、毎週のように放送したため、大事にならないばかりか信頼度が増すという事態になりました。
苦労人の経験が活きたんですかね。

今日から社会人になった方は、心して聞いておく事をお勧めします。

ちなみに、大学院には人事部長の方が何人かいるのですが、聞いたところによると、「10人位新人がいれば、1人位は必ず調子が悪くなる」そうです。

環境の激変に耐えられない人が多い様で、「新卒やめて中途にしようかな」との事でした。
う~む。
私の周りにはそんな人はいませんでしたが、やっぱりいるんですかね。
まあ、何でもやってみれば、良い事ありますよ。

あと、社会人になる方、新人社員に悩む方はこちらの資料を読むことをお勧めします。
結構笑えます。
そして考えさせられます。

KBS:なぜ会社を辞めるのか?

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高齢者雇用より雇用の流動性の低さが問題

年金給付年齢の引き上げに伴い、高齢者雇用を促進するそうです。

企業に65歳までの再雇用を義務付ける現行の制度をより厳格にする案を軸に議論する。来年の通常国会に関連法案を提出する考えだが、コスト増につながるため、企業の反発は根強い。
>>政府、高齢者雇用の義務付け強化へ 企業の反発も

日本は今後、労働参加率が減ることが確実ですから、高齢者が労働に参加するのはいいのですが、いかんせん給料が高い上に、再雇用では、調整弁としての機能が果たせないでしょう
時にはさっさと引退しないと、金の卵を、普通の卵として消費してしまいます。

生産年齢人口の減少

内閣府:平成23年版 子ども・子育て白書 第2節 将来の人口の見通し

不況になったら真っ先に切られる位にしておかないと、今度は若年層を圧迫してしまいます。
これが税収減、消費減に繋がるのであれば、年金の支えが無くなり、結局自分達の首を絞めます

今問題なのは、雇用の流動性が極端に低いこと。
使えないなら年寄りだろうが若者だろうが首を切られ、使えるやつはバイトでも出世できるくらい流動的でないと、国も企業も老いてしまいます。

国も企業も、雇用上限は大体決まっています。
もうちょっと風通しを良くしないと、ジリ貧だと思います。

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太陽光発電では日本の雇用は生まれない

原発の事故以来、世界では環境に配慮した(?)エネルギービジネスが流行っています。
日本でも「環境に良くて、雇用が生まれて~」と華々しく語られていますが、少なくとも太陽光パネルビジネスでは競争が激化しており、既に脱落者が出ています
思っている程、バラ色な分野ではなさそうです。

米太陽光発電用パネル製造メーカー、ソリンドラ破たんした。かつては太陽光発電の希望の星で、クリーン技術を中心に米国経済を立て直そうという米国政府戦略の象徴的存在だった企業だ。…(中略)…「ソリンドラは、中国の太陽光発電関連メーカーの激しい価格政策の犠牲者だ。エバーグリーン、スペクトラワットなどの同業者も同様だ
>>太陽光発電の希望の星、ソリンドラが墜ちた理由

記事にも名前があるとおり、米国では太陽光発電の敗者が続出しています。
彼らは経営が下手だったわけでもありませんし、お金の借りられない中小企業でもありません。
破綻したエバーグリーン・ソーラーは上場していましたし、スペクトラワットは半導体の大企業、インテルから事業独立させた企業でした。

MarketHack:【海外のエネルギー事情】米国のエバーグリーン・ソーラーが倒産
EETimes:Intelからスピンオフした太陽電池メーカーが倒産

太陽光パネルは半導体を使うので、インテルとしては期待の新事業だったようですが、大コケでした。

理由は「太陽光パネル」がコモディティでなければいけないという事です。
太陽光パネルは発電所と同じで、エネルギー源であり、パソコンなどのような贅沢品ではありません。

ですから、必然的に効率性とか機能よりも、まずコストを求められます
土地が余っているのなら、効率性はパネルの面積でカバーできます。
みんなが使うものは、まず何よりも安くなくてはなりません。
そうでないとお金の無い人が餓えてしまいます。

そうなると、多少粗悪な品でも、製造コストが安い方に流れるのは必然です。
材料の種類を少なくし、組み立てを簡単にし、固定費を加減しやすい人間による製造が主流となります。

結果、中国に流れるわけです。
中国でも人件費は上がっていますが、まだまだ余裕があります。
技術に優れていても、米国の企業では勝てなかった訳です。

これを鑑みると、日本の太陽光パネル製造企業に重点を置いたとしても、失敗するのが関の山です。

いえ、中国やバングラデシュで作って日本に持ち込む、ユニクロ式の製造方法ならば問題は無いでしょう。
また、太陽光パネル開発の特許技術を売るなら兎も角、製造業としては勝てません
しかしそれでは日本の雇用には殆ど貢献しません。

下手に政府からお金を借りると、日本人雇えとか言われるでしょうから、政府の資金で立ち上げた様な企業では、まあ、勝てないでしょう
「太陽光発電を進めると、日本の雇用が増える」と言う議論は、疑ってかかった方が良さそうです。

ちなみに、日本では太陽光万歳みたいな風潮で、テレビ等では語られていますが、実際の企業業績を見ると、そうでもなさそうです。
例えば、太陽電池大手のサンテックパワー(中国系)の場合、利益が伸び悩んでいます。

サンテックの業績

Google!Finance:Suntech Power Holdings Co., Ltd. (ADR)

ちなみに、グラフでは2009年から大きく売上げが減っているように見えますが、これは会計上の問題で、今まで太陽光パネルの販売をすべて「Revenue」に入れていたのを、部分的に「Other Revenue」に付け替えたからのようです。

このため、売上高総利益率も図からは読み取れませんが、2007年には20.3%だったものが、2010年では17.4%に減少しています。
非常に薄利多売なのがわかります。
これなら、パネルはサンテックに外注して、「エコなエネルギーです」と付加価値をつけて売電だけやった方が良さそうです。

太陽光パネル事業は、半導体市場がそうであったように、薄利多売を是とする企業でないと、勝ち残ることはできない市場のようです。
思っている程うまみは無さそう
投資対象としては、魅力がありませんね。

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雇用強盗

米国の雇用状況について、バロンズが面白い記事を書いています。

「民間部門の就業者数は10年前よりも2%減少している。大景気後退で失われた雇用のうち、ようやく180万人回復したが、それでも約5分の1回復したにすぎない」と指摘した。雇用が伸びたセクターも、飲食業や医療関係が主で、これらのセクターの給料は概して高くない
>>雇用強盗‐二番底は来るか

単純な失業率だけで話ができないのは、日本の就職氷河期とよく似ています。
日本でも派遣制度が整備され、一時的に失業率が下がりました。

飲食店の雇用が増えているのも日本とよく似ています。
バブル崩壊後は安値攻勢をかけたマクドナルドや松屋、サイゼリヤが流行りました。
景気に負けて潰れる所もありましたが、安い飲食店は比較的元気で、バイトの募集をよくしていました

私が中学校の頃も、マックでバイトが一般的でした。
隠れて買い食いに行くと、同級生に会ったりして、お互い内緒に~みたいな事を話していました。

米国の場合、キャリアがものを言うそうで、若者はバイト、年寄りは管理職ではないそうです。
キャリアの無いお爺ちゃんが結構飲食店で働いているとか。

しかし、最近では就職に躓いた若者も結構いるようです。
キャリアしか見ないと言うことは、若者でも年寄りでも万年バイト人生になるかもしれません
最初に躓いた人は、このまま日雇い人生になるのかもしれません。

理経済:景気回復でも就職難

就活SNSであるリンクトインが上場する辺り、世相を反映しているのかも知れませ。

キャリア形成ができないとお先真っ暗です。
言い方は悪いですが、キャリアの無いビジネスマンに価値はありません
特に米国では。

米国の若者の気が滅入らなければいいのですが。

★ 「はい、わたくし部長ができます」

↑ちなみに、面接でこんな事を言ったら100%落ちます。
普通はリクルーターが指摘してくれるんですが、おじいちゃんは頭が固いですから…。

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合同説明会が混戦しているようだが

相変わらず厳しい雇用情勢の昨今ですが、今現在の3,4年生も合同説明会に走り回ったりと大変なようです。
今頃の時期だと、早い所ではボチボチ面接が始まっている頃でしょうか。
内々定を出している気の早い会社もいるかもしれません。

他の人の成功を見ると焦ってしまうのは人情です。
雇用情勢が悪いのも相まって、合同説明会は超満員のようです。
今回はその説明会にまつわるお話。

合同企業説明会の午前11時の開場前に12年春卒業予定の学生ら約300人がつめかけた。開場時には係員から「走らないでください」との注意を受けながら、目当ての企業のブースに次々と向かった。
>>就活戦線、混戦模様に 卒業3年以内も新卒扱い

私の頃はそうでもなかったのですが、次の年位からは人が多かった印象があります。
特に大企業や官公庁絡みは人気が高く、常に満員でした。
座っている人より立ち見の方が多いのは中々印象的です。

一度代打で参加させられた時、政府系研究機関のブースは椅子10席程に対して学生が30人位立ち見していました。
その直前にリーマンショックがあり、全体的に不穏な空気が流れていたからでしょうか。

一方名前を聞いたことが無いような会社は閑散としていました。
これも興味深いところです。

規模別求人倍率

リクルート ワークス研究所:大卒求人倍率調査(2011年卒)
中村昭典の、気ままな数値解析:【4.41倍】 DREAM-MATCH PROJECTは、就活生と中小企業を結ぶ救世主になれるか

「名の通った大企業は良い会社」なんて幻想に過ぎないのですが、まあ仕方ありません。
特に親は大企業に入った方が喜びます。
彼らはそういう時代に育ちましたから。

ただ、歴史は繰り返すものなので、祖父母は喜ばないかもしれませんね。
祖父母の育った環境は、むしろ私達に近いようです。

そうはいっても、私は、父が新しい食器のセットを買ってくれればと願っている。私が小学生の時に使ったプラスチックのシリアル用ボウルを父はまだ使っている。「完璧だよ。十分使える」と父は言う。
>>【オピニオン】「ニューノーマル」は新しくない

話を戻しますが、合同説明会やネットの説明会予約はすぐに満員になりますが、意外と積極的な学生は少ないようです。
とりあえず手を上げておくだけの学生も多く、各企業に対する情熱はむしろ低下しているようです。

「説明会が満席だったのですが、どうしても参加したいのです。何とか参加させていただけないでしょうか?」 そんな電話してもムダ?いえいえ、そんなことはありません。実は会社説明会のキャンセル率はびっくりするほど高いのです。
>>大学名差別は人事部の“免罪符”だった? 企業が難関大学生を採りたがる2つの理由

「企業は人を物扱いしている!」と言う意見がよく聞かれますが、学生も企業の看板しか見ていないようです。
会社も生きているんですが。
どうやらお互い様のようです。

新聞では連日、こういった説明会での混雑や雇用情勢の悪さを報じていますが、根本はもっと違う所にあるのかもしれません。

即ちリスク回避的な行動や極端にリスクを分散化し、兎に角下手をしたくないという雰囲気が、いたるところに満ちている事です。
雇用情勢が悪いから保守的になるのではなく、極端に保守的だから雇用が回復しないのではないでしょうか。

誰が始めたのかは知りませんが、社会全体にそういうムードが漂っている感じがしてなりません。
この合同説明会も、きっと行ってみれば空席が目立つことでしょう
報道と肌感覚に食い違いがありそうです。

みんなが同じ向いている時は注意が必要です。
学生の皆様、自分の目と耳と肌感覚をもう少し信じてあげた方が良いかもしれません。

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雇用はまとめて減っている模様

日本の長期失業者が増えています。
一般に非正規雇用者の方が首が飛びやすいイメージですが、一概には言えないようです。

比較可能な02年以降で最多となる。雇用者のうちアルバイトや派遣などの非正規が占める割合も34.3%と前年に比べ0.6ポイント上昇した。景気は持ち直しの動きをみせているが雇用への波及はなお鈍い。
>>1年以上失業121万人、「非正規」は34% 労働力調査

統計を見ると非正社員の割合はあまり増えていませんが、長期失業者の絶対数は増えています。
要するに雇用の形態に変わりなく、全体的に雇用が減っているんですね。

また、就職難な方々も増えていますから、この統計以上に働けない人が増えているのかもしれません。
公認会計士の試験を通っても、相変わらず職なしです。

日経新聞:公認会計士、就職浪人は過去最悪の4割 10年合格者

難しい資格を取る前に、まず出口を考えた方が良いようです。
どんな職業であれ、ある程度一律に減っているわけですから。
下手をすると、大学進学すらたいした意味が無いのかもしれませんね。

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技術者の採用が活発化

日本に限らず、世界的に技術者の確保が急務となっているようです。

Hyundai Heavy Industries said Monday that it will hire 500 engineers over the next four years and open an engineering center in March, a hint that it sees plant business picking up
>>Hyundai Heavy Staffs Up

NHKオンライン:自動車各社 技術者採用を強化

記事に出ているヒュンダイは自動車ではなく重工の方です。
造船では世界的に知名度が高く、一時は世界シェア40%に達しました。

日本では景気の悪さが深刻な問題になっていますが、世界的に見れば好景気です。
工業製品やそれを運ぶ船、動かすためのエネルギー資源は思惑買いも相まって、需要が高まっています。

世界で稼ぐメーカーは国内景気なんてさて置いて儲かっています。
どこにいても腕に自信がある人は生きていけるようです。
それは国にもよりませんから、平均賃金の安い国に派遣したり、現地で採用したりします。
世界的に賃金が平均化していくわけです。

こちら↓は世界の賃金比較
情報が古く、情報源も微妙ですが色々調べると大体こんな感じです。

世界の賃金比較

投資の現場レポート:号外:こうして日本は二極化する
WEB金融新聞:世界各国の平均年収(月収)

腕を磨いておかないと、どんどん取り残されてしまいそうです。

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若者の無気力は上の世代の所為でもある

最近安定を目指す若者が増えていると、いたるところで報道されています。
しかし"安定"も見た目だけで、実体を伴わない場合がしばしばありますから、これに安寧とするのはむしろ危険です。

理経済:安定志向も考えもの① - 安定職と賃金

こんな状況を見て大前研一氏が、かなりのいちゃもんをつけています。

最近は熾烈な競争とは無縁なNPOやNGOを立ち上げたいという人が大幅に増えている。全員が全員、クリーンでグリーンな“目付き”でやってくる。人を押しのけてまで成功してやろうというギラギラしたタイプは皆無だ。この10年間で人種、染色体までが変わってしまった観がある。
>>人も国も劣化!無能政権による「最小不幸社会」

すごい言われようです。
彼らにとって"今時の若者"はそんなに純真無垢に見えるのでしょうか。
否定は出来ませんが、肯定もしかねます。
どちらかというと"近頃の若い者は"的な感覚なのでしょう。

私の知る限り、確かに安定志向な人も周りに多く存在しますが、物凄い野心家な人もしばしば見かけます
少なくとも統計で出ているような数%(大卒や院卒も同じ位と仮定)というレベルではありません。

ただ残念ながらそういった方々は日本の企業風土が肌に合わないため、海外に行ってしまったり、ベンチャーに入社してやっぱり海外に行ってしまうため、所謂日本の大企業にはあまり残っていません(そういう気概があれば海外勢に負けたりしません)

日本の場合年功序列が厳しいため、上に行くためには実力ではなく年齢を重ねるしかありません。
早く経営に関与したい野心的な若者にとって、これは大きなマイナスポイントです。

逆に年齢さえ重ねれば勝手に地位や肩書きが上がっていき、給料も上がっていきます。
結局生涯自分の市場価値を知らないままです。
彼らも労働市場に"新規上場"してみれば色々得る物もあると思うのですが。

そんな企業風土なので、就職活動にも影響が出ます。
採用する時もギラギラした人間より上下関係に敏感な人で、純朴な感じの人が好まれます。
体育会系が就職に有利なのは有名な話です(そういえばもしドラでもそんなエピソードがありましたね)

ギラギラした人は就職前から色々積み上げているのですが、就職活動の時には無意味です。
既存の枠組みでは彼らにとっては不利にしかなりません。
周りから見れば「何がしたいかわからない人」になってしまいます。

プレジデントロイター:就活迷子が陥った「虚無のサイクル」

「野心が足りない」と言われますが、それは社会のシステムとしてそういった芽を摘んでしまう構造になっているからなのではないでしょうか。
上の世代にも改善すべき点があると思います。

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景気回復でも就職難

景気が上向かない日本。
当然就職難が続いていますが、それは日本だけではないようです。

ニューヨークの視覚芸術系の大学を08年5月に卒業した25歳女性はレイオフ既に2回経験。コピーライターとして就職したものの3カ月後に失業した。その後、広告会社にコピーライターとして1年余勤めたが、事前通告もなしにまた解雇された。
>>就職難の米大卒者、多数が再三のレイオフ経験か

どこかで聞いたような状況です。
米国というと解雇がバシバシあり同時に転職も多いというイメージですが、新卒は日本のそれと大して変わらないようです。

この方は大卒25歳という事は社会に出て2,3年くらいでしょうか。
米国の制度はよく知らないので正確にはわかりませんが、おそらく4年制大学が通常でしょう。

そう考えると彼女はたった3年で2回も首切りにあった事になります。
最初の職場はアルバイト並の3ヶ月でリストラですから壮絶です。
日本の、所謂非正規雇用の方々と似たような境遇のようです。

米国では日本と違って年齢による差別が無いそうですが、キャリアによって給料が変わるそうです。
必然、日本と同様最初の部分で躓くと生涯賃金に響く事になるでしょう。
人口にも響きそう。

現在米国の企業の業績は、リーマンショック前の水準に戻りつつ、あるいは既に追い抜いています。
金融緩和もバンバン行われており、市場では景気回復と景気拡大について前向きです。

しかし、このような事実を見ると末端はそうでもないようです。
以前日本でも、中小企業や地方は「ジャンボ機の後輪」と揶揄され、大企業や中央が儲けられれば暫くしてから末端にも恩恵が行くと言われていました。

ところが実際はそんな事は無く、大概は末端が回復する前に景気循環がおき不景気に突入します
これでは何時まで経っても後輪は持ち上がりません。

アメリカでもそんな話が出そうですが、多分思っているような事にはならないでしょう。
何時まで経ってもグズグズした状況が続き、若者のマインドが変わっていくと思います。
アメリカも少しずつ老いていきそうです。

理経済:歴史は繰り返す③ - 流行りそうな業種

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