私設取引所のIEXが通常の取引所に転換
米国の私設取引所(ダークプール)であるIEXが通常の取引所に転換する計画を立てているそうです。
IEXは高頻度取引で有名なブラッド・カツヤマ氏の会社の為、その性質について批判が集まっている様ですが、同氏は強気を崩さない様です。
IEXグループは取引所への組織転換を計画しており、証券取引委員会(SEC)が申請を承認した場合、順守が必要な規制が増えることになるが、クローリー氏がそのコンプライアンスを統括する。
>>カツヤマ氏IEXが取引所に転換計画-NYSEの元幹部を採用カツヤマ氏はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、反対勢力の主張に譲歩しない態度を示した。こうした勢力はニューヨーク証券取引所や米ヘッジファンドのシタデルといった企業が主体で、競争を阻害すると批判されている機能を改善すべきだと主張している。
>>私設取引システムIEXのCEO「抵抗勢力に屈せず」
アメリカは日本と異なり、私設取引がとても強いです。
日本の場合は、証券取引所と言えば、東証グループの独壇場で、まともに機能しているとは言い難い状態です。
売買シェアは5%を下回っており、流動性の少なさが投資家をさらに遠ざけています。
一方、アメリカでは事情がまったく異なり、市場の4割は私設取引所等で占められています。
日本市場の感覚でIEXを見ていると、実態を大きく見誤るでしょう。
WSJ:BATS and Direct Edge Would Shake Up Exchange Volumes
数年前、新興取引所のBATSが取引量でNASDAQを上回り、世間を騒がせましたが、IEXがここに参加してくるとなると、沈静化していた取引所間の開発競争や買収合戦が再燃しそうです。
どうなる事やら。
また、日本勢は我関せずといった風潮ですが、この流れに巻き込まれるのか、それとも世界の流れに取り残されるのか、こちらも気になるところです。
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