二項分布の利用法① - 幼き日の疑問
昔々ある所に、1人の小学生、少年Aがいました。
ある日の体育の授業で走り幅跳びのゲーム兼テストが実施されます。
男性教諭(算数兼務)は以下の様に言います。
教「2組に分かれてください。1人1回ずつ、順に飛んでいき、チームの平均値の高い方が勝ちです。なお、ラインオーバーの場合は0cmとなります。」
チームは2つに分かれたのですが、人数的に5人のチームと6人のチームが出来てしまいました。
6人チームに配属された少年Aは以下の様にゲームの不公平性を訴えますが、男性教諭に一蹴されてしまいます。
A「人数が多い方が失敗する確率が高くなるので不利であり不公平である。」
教「は?だから平均取るんでしょう。何言ってるの?」
直感的に変だとは思いつつ、少年Aには反論するだけの知識がなかった為、ここで閉口してしまいます。
この少年Aは私自身なのですが、この疑問は暫く残る事となり、高校生位までふとした時に思い出していました。
先日、色々あってこの疑問を思い出したのですが、今の知識で考えてみると答えが見えました。
長年の疑問が解決しすっきりした事や、投資にも役立つ内容だったので、備忘録がてら投稿します。
さて、仮定を交えて問題形式にすると、次の様な↓形になります。
・5人の「チームA」と、6人の「チームB」があり、走り幅跳びをする。
・各チームの平均飛翔距離を比べ、大きい方が勝者となる。
・ジャンプは1人ずつ行う。1人あたり2m飛ぶ。
・1人あたり10%の確率で失敗し、その人の記録は0mとなる。この場合、次の質問に答えよ。
Q1:このゲームはチームAから見てもチームBから見ても(確率的に)公平と言えるか?
Ⅰ:公平である。(飛距離の平均値の確率は、平均毎に同じである)
Ⅱ:公平でない。(確率には差異がある)Q2:あなたはどちらのチームが勝つか賭け(投資)をしている。次の選択肢の内、どれに賭けるか?
a:確率が同じなのだから、引き分けに賭ける。
b:チームAに賭ける。
c:チームBに賭ける。
d:確率的な差異はあるものの、差異は小さくどちらが勝つかは断定しかねるので賭けない、または引き分けに賭ける。
実際には人によって飛べる距離は変わりますし、失敗確率はもっと高いかもしれません。
意外にラインオーバーは多いですからね。
取り合えず問題の簡略化の為、この様に設定しています。
皆さんはどれが正しいと思いますか?
説明は次回に回しますが、答えを先に言ってしまうとQ1はⅡ、Q2はaは無いが、投資家の趣向により異なるとなります。
私ならこの設定の場合、bかdですかね。
他に選択肢がありそうでしたら、コメント等で是非お教えください。
続く…
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