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ヘッジファンドの報酬体系に変化

ヘッジファンドの報酬体系に変化の兆しがある様です。

ロバート・アチンソン氏とフィリップ・グロス氏が設立した世界最大の株式特化型ヘッジファンド、アダジ・キャピタル・マネジメントはまったく別のアプローチを取る。このファンドの運用資産は280億ドル(約3兆3700億円)で、投資家は運用収入のほぼ全額を手にできるほか、ファンドのパフォーマンス(運用成績)が落ち込んだときには手数料の一部払い戻しが約束されている
>>資産を4年で2倍にした巨大ヘッジファンドの革命的アイデア

ヘッジファンドの報酬体系

何がどう違うのかというと信託報酬の安さと成功報酬の体系にあります。
信託報酬とは、投資信託を購入後、投資家が払う管理費です。
逆利息みたいなものと考えてください。

一般に、ヘッジファンドの様な、ファンドマネージャーが考えながら(?)運用するタイプの投信は信託報酬が高めに設定されていますが、この新型ファンドは他に類を見ない程安くなっています。

信託報酬の比較(国内) 信託報酬の比較(海外)

モーニングスター:“普通の”アクティブよりインデックスファンドで3ツ星以上を獲得

また、成功報酬が変わっており、通常はベンチマークに依らず利益が出れば成功報酬が発生するのですが、このファンドはベンチマークを上回らないと発生しません

例えば、日経平均(ベンチマーク)1万円、ヘッジファンド基準値が1万円、成功報酬20%とします。
日経平均もヘッジファンドも、価格が2割上昇した場合、従来だと400円((12000-1万)×20%)の成功報酬が発生します。
投資家はヘッジファンドより日経平均に投資していた方が良かったという事になるわけですね。

一方新型のファンドではベンチマークと同じ上昇率の為、成功報酬は0円((12000-12000)×20%)です。
投資家に優しいファンドな訳です。

現在の様なヘッジファンドは、成功報酬を得る為にバブルや恐慌を助長する傾向があるので、この様な報酬体系が広がるのは、マーケットの効率化に資する事となりそうです。
次の暴落時はどうなるんですかね。

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