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祝日の経済効果② - 経済は活性化するのか

祝日シリーズ2回目です。
祝日が増えれば有給を使わずに休めるのでラッキーな気もしますが、社会全体としてみた場合どうなるのでしょうか?

理経済:祝日の経済効果① - ゴールデンウィークが増えていた

まず見て頂きたいのは祝日や休日の消費額です。
見てみると、祝日の消費は土日と比べ若干低めです。
また、連休は消費が大きいですが、それに備えて他の日の消費が減ってしまう為、トータルでみると必ずしも消費が増えたとは言えません

曜日別に見た1日当たりの平均消費額 大型連休に備えた消費の減少

ダイヤモンドオンライン:「休日を増やせば景気は良くなる」説のウソ なぜ、人々は金曜日に支出を増やすのか
日本経済新聞:10月に5連休案 休日増えると消費は伸びるの?

平日に買えなかった分土日に消費が回ってくるんですかね。
遊園地に行く等ちょっとしたレジャーにより、平均的に消費が増加するという事もあるかもしれません。
また、金曜日は飲み会とかを設定しやすいので消費が伸びているのでしょう。
こうやって見ると、意外に連休だからと言って消費が増えるかと言うとそうでもない様です。

また連休の場合、別の問題も発生します。
渋滞による時間的ロスや、それを忌避する人が旅行等の追加消費を控えるリスクです。
旅館などの費用が極端に高くなる事を嫌がる場合もあります。

需要集中による影響 休暇取得の分散化による国内旅行需要の創出効果

国土交通省:休暇改革 資料3-2 PDF

移動による時間ロスは、高速バスの場合平均4.5時間だそうです。
ハイシーズンだと宿泊費だけで通常の3倍も取られるので、旅館は利益を出しやすいですが、その結果他の日の旅行が減ってしまうと、周りの飲食店は年間で見るとマイナスになってしまいます。
結果、地域への経済効果は限定的になってしまうと言う悪循環となります。

本当は宿泊費を年を通して据え置きにし、代わりに休暇を分散させられれば全体利益の最大化が図れるのですが、日本人の特性なのか、中々そうはなりません。
GWの混雑による経済損失は1兆円となる様です。

確かに私自身、混雑を理由として何箇所か観光を諦めました。
イギリスのロイヤル・ウェディングを祝日にしようとした際に、経済効果がマイナスになるのではと言われていましたが、公休にする事でこの様な影響があるからと思われます。

AFP:ウィリアム王子結婚式は英経済にマイナス?
Global Perspective:イギリス:ロイヤル・ウェディングにみる心理的経済効果

結局、連休が増える事によりプラスの経済効果はあるものの、連続公休による混雑で、折角のプラス効果も薄まってしまいます
また、経営者から見れば従業員に働いてもらえる権利が少なくなるわけですし、休みは重要ですが、公休が重要なのかはまた別問題という事でしょう。

研究によれば有給を完全取得できる様になった場合、旅館だけでなく土産物などの商業や飲食店への大きな波及が期待できる様です。
経済効果の数字が大き過ぎるので何処まで現実性があるのかは謎ですが、比率は合っている様に思えます。

代替雇用創出の経済波及効果

桜本光:有給休暇完全取得の経済効果-産業連関分析を利用して- PDF

公休による連休を増やすより、有給を使いやすい環境を作る方が経済的にはプラスの影響が大きいという事です。
大手企業に平均有給消化率の下限をつける方が有効かもしれませんな。

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