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持たざる国は何でも売る - パスポートと無税の販売

国土が小さく資源も乏しい国では、経済の安定化の為にあれやこれや四苦八苦しているようです。
タックスヘイブン等もその一つですし、中にはパスポートを売る国もあるようです

カリブ海にあるセントキッツ島とネビス島から成るセントクリストファー・ネビス(以下セントキッツ)は2006年、大変な苦境にあった。サトウキビ農園が前年に閉鎖され、殺人発生率は世界トップクラス、債務負担は世界で3番目に重いという状態だった。…(中略)…なにしろここに一歩も足を踏み入れなくても25万ドル(約3040万円)を支払うだけでパスポートが手に入り、世界の132カ国にビザなしで渡航できる。資産や所得を詳しく開示する必要はなく、おまけに所得税もキャピタルゲイン税もない
>>金持ちに売るパスポート、特典さまざまで今や小国の最大「資源」

25万ドルで税金免除とは凄まじいですね。
しかもビザなしで多くの国に行けるそうです。
調べてみると、日本とも国交があるので渡航もできるのでしょう。
知りませんでしたが、セントキッツへの援助は日本が2番目だそうです。

外務省:セントクリストファー・ネーヴィス(Saint Christopher and Nevis)

この様な話を聞くと特殊な事例の様に聞こえますが、実はこの手の国は結構あります。
有名なのはナウル共和国です。
オーストラリアに程近い(?)太平洋に浮かぶ世界最小の島国で、公式の首都が無い珍しい国です。
ゴルゴ13でもナウトロと言う名前で出てきます

2002年にはナウル国のパスポートを持ったアルカイダの関係者が逮捕された。調査の結果、ナウルのパスポートは1冊あたり1万5000ドルから3万5000ドルでかなりの量が販売されていたことが明らかになった。パスポートを販売したのは中国系アメリカ人だが、その資金を追っていくと、ナウル大統領の口座に数百万ドルが流れ込んでいた。
>>「泥棒も入らない貧乏長屋」と言われた 世界で3番目に小さい国・ナウル共和国の興味深い歴史

この国、元々は資源国でした。
かつては海鳥が羽を休める島(岩場)で、大量の糞が溜まり化石化、それが島を形成し現在のナウルになっていました。
この化石はグアノと呼ばれており、リンを多く含む事から肥料として重宝されていました。

清和肥料工業:グアノ

つまりナウルは島自体が資源でした。
しかも近場のオーストラリアは世界的な穀倉地帯と言う事も重なり、大量に輸出されていました。
その結果、国民は多額の不労所得を入手、1980年頃は世界一の国民所得を誇っていたそうです。

しかし、元々大して大きくもない島なので、リン鉱石も一気に枯渇。
経済的に転落していきます。
普通なら国民も働きそうなものなのですが、長年の不労所得生活から抜け出せず、国籍を売ったりタックスヘイブンになったりと何でもありです。

その一つが「世界でいちばん安く銀行が設立できる国」への法改正でした。所得税も法人税もゼロの国ですから、オフショア金融センターにして収入を得ようとしたのでしょう。筆者が調査に行った2001年には、資本金15万ドル+設立費用2万5000ドル=17万5000ドルで、文字通りのプライベートバンクが作れたのです。
>>海外投資の歩き方:世界一の富裕国から破綻国へ大転落、 リン鉱石の島・ナウルの未来はどうなうる?

リン鉱石

銀行もマネロンとかに使われているんでしょうね。
挙句、米国からテロ加担国として制裁を受ける始末。
実際そうなのですから仕方が無いとは言え、世知辛いですな。

東亜日報:悪の枢軸と化した太平洋の天国、ナウル

ピケティのグローバル課税が話題になっていますが、この現状を見るとまず無理です。
国にも持つ者と持たざる者がいるわけで、全員が同列の事をするなんて、土台無理な話な訳です。

国でも人間でも、持たざる者は何でもやります
そうしなければ生き残れないのですから。

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