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配当金は本当に必要なのか?⑤ - シグナリング効果2

配当がどのような効果があるのかという事を、本シリーズでは見てきました。
シグナリング効果の最後です。

理経済:配当金は本当に必要なのか?①
理経済:配当金は本当に必要なのか?② - DDMによるアプローチ
理経済:配当金は本当に必要なのか?③ - MM理論
理経済:配当金は本当に必要なのか?④ - シグナリング効果 1

3つ目のシグナルは「破綻確率の低さをアピール」です。
これは案外重要です。

配当金は利益が無いと出せません。
最終利益がマイナス、つまり赤字でも配当金は払う事が可能ですが、基本的には黒字の企業が出すものです。

Okwave:株式会社は赤字でも、配当金って出してもいいのですか?
自分戦略:第18回 トヨタが赤字でも株主配当できた理由

これは法律によって制限されているから。
特別配当など配当金の回数は自由ですし、株主優待の様なお金ではなく現物支給も可能ですが、出せる額の限界は決まっています。

この為配当は会社としての余裕の証として、投資家の目に映るわけです。
債権者であり、不良債権化を嫌う銀行が配当の有無を気にするのはこの辺が原因なのでしょう。

日本企業は銀行を中心とする間接金融による資金調達がメインです。
こちら↓は直接金融と間接金融の変化です。

金融仲介におけるルート別金額の推移

三井住友信託銀行:「間接金融から直接金融へ」の流れは変わったか
日本銀行:わが国の間接金融中心の金融構造は変化したのか?

社債などの直接金融は、昔よりは整備されたとは思いますが、まだまだの様です。
この結果、日本企業は銀行を中心に話が進み、銀行が喜ぶ配当を、大して意味もないのにひたすら出しているのではないでしょうか。

今後欧米のように社債などを経由した直接金融が発展していく中で、配当の有無も変化していくのかもしれません。

さて、理論の観点から配当について見てきましたが、長くなってきたのでこのシリーズは取り敢えず終了しようと思います。

結局、配当って儲かるの?
その辺りも多く研究されているので、またの機会に書きたいと思います。

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コメント

この記事には関係ないことなのですが、DDMに卒業研究で言及するつもりで、孫引きをしたくなくて原文を探していましたところ、御ブログにて提供されておられるのを見つけ、ダウンロードさせていただきました。どうもありがとうございます。お陰様で、JSTORに$30払わずに済みました(笑)

投稿: いち放送大学生 | 2014年3月14日 (金) 13時47分

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