上昇相場も終盤の模様
あー駄目だ、こりゃ終わった。
昨年11月から続いていた上昇相場ですが、もうそろそろ終わりの様です。
それはファンダメンタルがどうとか政策がどうとかではなく、毎度毎度お馴染みのこの光景が見受けられるからです。
1936年の創刊以来、日本株投資家のバイブルとされてきた「会社四季報」の新春号(2012年12月発売)が、在庫切れになっていることが分かった。昨年11月以降の相場上昇を背景に、個人投資家が市場に回帰、株式投資熱の盛り上がりを象徴する現象だ。
>>「四季報」が在庫切れ、投資熱上がる個人-証券にも電話殺到
日本の個人投資家に、非常によくあるパターンはこんな感じです。
- 株価が上昇を始め、新聞でぼちぼち取り上げられるようになる。
カンの良い投資家や普段から相場を見ている人が参入。 - 株価の上昇が目に見えて堅調になり、連日新聞で取り上げられる。
本屋で普段はあまり売れない株系の本が売れ出す。
証券会社に口座があり、いつでも動ける状態だった投資家が参入。 - 本屋で株の本が平積みされる。
カリスマ的な人やその手の人のコメントが、本やネット、テレビで度々紹介される。
今まで投資をした事がない人や、何年も離れていた人が参入する。 - 株価が高値圏でもたつくようになる。
既に多くの投資家や新しい人達が参入し終わってしまった為、新たな参入者が少なくなる。 - 既に利益が十分に出ている早期参入者が撤退。
株価が下落に転ずる。
正直株の本なんて、早々売れません。
発売直後はともかく、数日過ぎれば隅に追いやられます。
四季報にしたって、大概のネット証券なら、口座を作れば無料で見られます。
会社によっては精密な分析結果まで載せています。
本屋で売り切れるという事は、その事を知らないような初心者が参加しているという事です。
あわよくば儲けられる程度の事しか考えていない人達がワラワラいるような相場が、長続きするとは思えませんね。
そもそも株は安く買う・高く売るの繰り返しですから、皆が買い上げた後にノコノコ来ても損するだけなんですけどね。
色々な政治的・経済的な動きがありますが、カエサルの言う通り、人は見たいものしか見ません。
株価が上がっているという事実が重要であり、どんな悪いニュースも良いニュースに聞こえてしまうのです。
持っている株を全部売れとは言いませんが、多少持ち高を調整する事をお勧めします。
なお、ヘッジファンドなどの投資の玄人集団は、既にかなり儲けているようです。
円安を見込んだ賭けは、3カ月ほど前からウォール街で最も熱い取引として注目されている。1990年代に英ポンドの空売りで名を上げたジョージ・ソロス氏は昨年11月以来この取引で10億ドル(約930億円)近い利益を得たと、同氏の会社のポジションを知る関係者は語った。投資家らによると、このほかデービッド・アインホーン氏のグリーンライト・キャピタル、ダニエル・ローブ氏のサード・ポイント、カイル・バス氏のヘイマン・キャピタル・マネジメントなどが、円の下落に乗じて大きな利益を上げている。
>>円安に大きく賭けた米ヘッジファンド、ソロス氏は約10億ドル近い利益
今の株価は円安効果が殆どですから、円高に振れると株価も値崩れしそうです。
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