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2012年8月

外国為替取引の市場規模① - なぜLIBOR問題が重要なのか

現在、連日LIBORの問題が取沙汰されています。
日本の新聞は早くも飽き始めているようで、内容や文字数が貧弱になってきていますが、海外メディアは相変わらず報道しまくっています。

事の発端は、半年前にスイスが騒ぎ出したことから。
前からちょくちょく言われていたようですが、ここに来てはっきりしたわけです。
思っているより問題の根は深く、そして長く、問題が続いています。

スイス競争委員会COMCOは3日、大手銀行UBSクレディ・スイス・グループをはじめとする12行について、ロンドンと東京で市場金利の操作を共謀した疑いで調査を進めていると明らかにした。
>>スイス競争当局、LIBOR・TIBOR不正操作の疑いで12行を捜査

ロイター通信:LIBOR不正操作、金融市場の信頼損なう重大な問題=日銀総裁

元々東京(TIBOR)への不正関与も騒がれていたんですね。
そちらはいつの間にか鎮火していたようですが。

LIBORとは、平たく言えば金利です。
頭の文字は都市(国)を指します。
LはロンドンのLです。
東京ならTIBOR、ユーロならEURIBORとなります。

さて、細かい説明等はWSJやロイターが必死で追っていますので、気になる人はそちらをご覧ください。
特にロイターは元英国系なので詳しく書いています。

このブログでは少し視点を変え、外国為替取引の観点から見ていきます
こうする事で、LIBOR以外に、例えばTIBORに不正があった場合にこれほど影響があるのかが見えてきます。

こちらは2010年4月にBISが測定した、1日あたりの外貨取引の市場規模です。
単位は10億米ドル。

世界の外国為替取引高

国際決済銀行(BIS):Triennial Central Bank Survey of Foreign Exchange and Derivatives Market Activity in 2010 - Final
※ページ下方の「final summary tables (XLS)」のシート「Table_5」に記載があります。

今まで、「世界では1日1兆ドルの取引があります」と言って回ってましたが、すみません、誤りです。
知らぬ間に取引が増え、今では1日5兆ドルもの取引があるようです。
途方もない市場規模ですね。

そんな中、一際輝くのがイギリスです。
イギリス市場規模は、なんと1日1.8兆ドルであり、ぶっちぎりの世界一です。
アメリカですら英国の半分以下です。

また、取引の内訳はこんな↓感じです。

外国為替取引の内訳

Global Finance:OTC Foreign Exchange Market Turnover By Instrument, 1998-2010

一番多い"Foreign exchange swap"とは、ざっくり言えば、FXのスワップポイントです。
金利収入の一種で、金利がどれ位なのかがもろに効いてきます
こんな状態で不正があったとなれば、影響力が大きいのは当然です。

怪しい国は色々ありますが、何よりイギリスで、しかも金利で不正が起きたのが大きかったようです。
訴訟に真面目に答えてたら、一体どれ程の請求が来るのでしょうね。

それにしても、なぜこんなに市場が拡大したのでしょうか?
ちょっとだけ続く…

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