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2012年7月

邦銀が格下げ - なぜ格付けが重要なのか

日本国債の格付けが下がった事により、とばっちりを受けてメガバンク格下げを食らっています。
基本的に「日本の信用力」>「メガバンクの信用力」なので、上が下がると下も下がらざるを得ません。

欧州系格付け会社フィッチ・レーティングスは20日、三井住友フィナンシャルグループ(FG)やみずほフィナンシャルグループ(FG)など大手国内銀行グループの長期格付けを「シングルA」から「シングルAマイナス」に1段階引き下げたと発表した。
>>フィッチが大手邦銀を格下げ 「政府支援能力が低下」

ちなみに彼らのコメントはこんな↓感じ。
新聞では全文表示しませんが、興味のある方は無料なので(要登録)読んでみるといいでしょう。

仮にソブリン格付が今後において一段階引き下げられた場合においても、フィッチはサポート格付フロアーは「A-」(Aマイナス)にとどまるとみており、大手邦銀の長期IDRのアウトルックを「安定的」とした。これは、日本政府の大手邦銀に対する支援の意思が引き続き強固であるとみられることによる。また、ソブリン格付がより低位のカテゴリーに遷移するにつれ、システム上重要な銀行のサポート格付フロアーとソブリン格付のノッチ差は狭まる傾向にある。
>>大手邦銀グループの格付を「A-」に格下げ、アウトルックは「安定的」

要するに、邦銀が国家から自立し始めた、あるいはそれを迫られていると言う事。
結果、今後は自己の力で評価されるとの事です。
今日も今日とてドイツの格下げの噂が。

さて、こんな格付け変更ですが、さっそく色々なところで、「信用できない!」と言う声が聞こえてきます。
中には元S&P幹部も苦言を呈しています。

格付けは重要性失った-知り過ぎた元S&P幹部が指摘

先に断っておきますが、私は信用格付けを信じていません。
意見としては価値がありますが、都合が悪くなると一気に格下げを行う彼らを、どうして信用できましょうか。
妄信は危険です。

とはいえ、色々調べてみると、調べれば調べるほど格付けの呪縛が強い事に気づきます。
最も大きいのは運用規定です。

会社は退職金やら年金やらを、従業員に代わって運用しています。
そして従業員はそれがどのように運用されているか、あまり関心がありません。
聞いてもわからないし。

AIJ問題の時も運用担当者や運用を委託している従業員の理解の無さが、少なからず影響していると思います。
そもそも自社がAIJに出資していたか否かも知らない人が多いのではないでしょうか?
神奈川県印刷工業厚生年金基金とか大丈夫なのでしょうかsweat02

JC-NET:AIJ委託の年金基金 委託93業者一覧 業種別・所在県別分析3月7日版
厚生労働省:AIJ投資顧問に運用を委託していた厚生年金基金等について

話が逸れましたが、年金等の運用は結構繊細で、様々な規約・規定が設けられています。
担当者の腕で利回りが大きく変わるのは好ましくありません。
また、大損をして「払えません」では済まない事から、どういう銘柄には投資してはいけない、あるいはしなければいけないと言う規定が設けられています
ここに格付けが関わってきます。

例えば、こちら↓にはJAの「農林漁業団体職員退職給付金制度」の運用方針が書かれています。
実際の規約はもっと畏まったものでしょうが、内容は同じでしょう。
他にも色々な会社が格付けを運用方針に謳っています。

本会は資産運用にあたり、投資対象商品・発行体毎に保有限度を設けた分散投資 ・安定運用に努めており、投資対象は投資適格銘柄(BBB格以上)の有価証券(国内債が主体)等とし、仕組み債や株式等リスクの高い有価証券は保有しておりません。
>>安全・安心、確実をモットーに団体経営に貢献

社団法人税理士事務所職員退職年金共済会

皆さんの会社はどうですか?
私の前の会社には、これと同じような内容が、ばっちり書かれていました。
私が格付け会社を信じるか否かに関わらず、私の年金や退職金は格付けを目安にして運用されているのです

BBB格以上であれば、あまり格付けは関係ないのかもしれませんが、BBB(マイナス)を切れば、運用担当者は問答無用で売却するでしょう。
仕事ですから。

また、BBBに近付けば、将来の決済も考えて、部分的に売却を始めるでしょう。
日本の国債だって、例外ではないと思います。

格付けが本気で信用できないというのであれば、会社に掛け合って、この規約を削除させねばなりません。
規約の見直しとかですと、重役に諌言する必要がありますが、それだけの度胸となると…。

仮に変更するとした場合、「安全」の基準が不明瞭となるため、新たな基準設定が必要になりますし、運用担当者の力量や運用担当者を選定する力も問われます。
従業員や会員全員に関わる事ですから、彼らの意見も無視できません。
調整は大変です。

これらの手間暇が、結局格付機関への依存を招いているわけです。
世界の機関投資家と委託者である労働者の意識を変えない限り、彼らの重要性は揺るがないのです。

言うは易く行うは難しという様に、言行一致は大変です。
「中韓はクソだ!」と言いながら彼らとの貿易をしていたり、「原発はやめろ!料金は下げろ!」と言いつつ自動車などの電力を大量に使う物を買い換えてたり、「高福祉の国がいい!」と言いつつ選挙にはいかなかったり。
格付け機関の呪縛から抜けるのも、中々に覚悟と努力が必要なわけです。

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最近パーツが安くなってきた

最近電化製品が安くなってきました。
今度来る中国メーカーは10万円の50V型テレビを出すそうです。
お値段10万円也。

ノジマは、ハイセンスジャパン製の50V型液晶テレビ「LTDN50K 310RJP」の販売を決定。7月21日の発売に先駆けて、予約受付を開始した。価格は9万9800円。
>>ノジマ、ハイセンスの50V型液晶テレビを9万9800円で販売

ライフスタイルネット:テレビのサイズ

横1.1mですか。
部屋が小さいので入りませんが、家が大きいならありかも。

そういえば以前Vizioというメーカーがありましたね。
残念ながら日本からは撤退したみたいですが、米国では健全なようです。
22型で16,000円だそうです。
欲しい。

ebay:Vizio E221VA 22-Inch 60 Hz 1080p Class Edge Lit Razor LED LCD HDTV
世界四季報:北米で液晶テレビ出荷台数トップのVizio

他にもPC用のSSDが大幅安。
前は3万円を切らなかったのに、急に1万円台に乗せました。
他のSSDもどんどん下がっています。

価格.com:RVD3-FHPX4-120G

これも円高の影響なんですかね。
メモリなどの半導体製品は前から円高になるとセールしてました。
ちなみにメモリは8Gが4000円弱で入手できるようです。
CPUもAMDなら8コアで12,000円か…。

こうやって考えてみると、使っているPCのパーツって、何だかんだで輸入品ばっかりなんですよね。
世界は持ちつ持たれつなんですな。

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使えるのか否かに迷うYK値

最近知ったのですが、機関投資家向けの情報として出回っているもので、YK値と言うものがあるようです。

YKS手法とは、特許権の価値が独占排他力にある点に着眼し、それを指数で表現する特許の価値評価手法である。…(中略)…特許庁が公表する特許ごとの手続履歴から競争相手からのかかる行為を抽出し、その頻度や、程度を競争相手が費やした手続費用の観点から集計し数値化する。またこの手法により算出される値をYK値と呼ぶ。
>>特許価値評価手法:YKS手法とは何か?

工藤一郎国際特許事務所:特許価値評価:YKS手法

企業の特許力を数値化したもので、その会社が持っている特許を金銭的に評価するとの事です。
確かに、買収案件とかだと特許の様な無形資産は評価が難しいので、有難い指標ではあります。

個人向けには公開されていないものですが、機関投資家の間では(一応)出回っているようです。
調べてみると、何年か前に週刊ダイヤモンドに載ったとか。
技術立国なので、そういう指標が無いのは、むしろ不自然なのかもしれません。

しかし特許は、どちらが先かと言う特許権の前段階の訴訟も多いですし、出したり引っ込めたりとか色々面倒です。
また、製品化されないと、どの特許が使える休眠特許なのかよくわかりません。
すでに製品化されているものは判断しやすいのですが…。
まあ、パテント・トロールとかに食い物にされるよりは良いのでしょうが。

ばりゅのブログ:YKS手法によるYK値の計算には、誤りがあるのではないだろうか

使えそうな気はするのですが、今一つピンと来ない感じです。
何とか使えないものでしょうか。

追記:
今日のWSJに特許の話が出てました。
知財の訴訟合戦は過熱しているようです。

WSJ:特許荒らし業界の拡大と変ぼう-企業の味方も登場

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中国も減速?

バロンズで中国の動向について語っています。
統計を見ると、GDPに対する個人消費の割合が下がっています
代わって政府の投資割合が増えています。

中国は設備やインフラへの莫大な投資を継続しており、規模、スピード、期間のいずれの面でも過去のアジア諸国のケースを凌駕している。しかし、投資と表裏を成す消費の面で中国は弱い。個人消費の総支出に占める割合は約35%と、70%に近い米国の個人消費の対GDP比の半分にすぎない。それにはさまざまな要因があり、例えば医療や老後の保障が手薄なために、個人は貯蓄に励まざるを得ない状況にある。

中国の政府支出と家計消費、住宅用不動産

>>【バロンズ】落ちゆく中国‐高まる経済への懐疑論

こうやって見ると、内需が活性化しているわけではないようです。
固定資産(住宅用不動産)に対する投資額は、対GDP比15%と、年々増えています
ちょっと水準が高いですね。

日本の実質住宅投資(対GDP)

豊かで、健康で、活動的な、人生を目指して:資料 : 住宅関連マクロ指標
野村HD:世界の中の日本 PDF

公共投資はかなり加速しているらしく、「矮寨大橋」はとんでもないド田舎に作られているようです。
本当に投資効果があるのでしょうか?

矮寨大橋からの風景

見た感じ、あまり車は走っていないようです。
こちら↓は橋からの風景。

矮寨大橋からの風景2

立地的に貿易がし難そう。
橋一つで発展するようには思えませんが。
ここだけの事例であればいいのですが、他でもやってるとすると、問題ありですな。

日本の場合、無駄な建設が経済成長の中で繰り返されました。
成長している最中は気にならないのですが、成長が止まるとその問題が出てきました。
その頃には既得権が根付いてしまい、公共投資は止められなくなりました。
中国はどうなるのでしょうか。

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苦境のフィンランド

フィンランドユーロ通貨を使うのか揉めているようです。
取り敢えず残留は表明したようですが…。

フィンランドにはユーロ圏にとどまる決意があり、ユーロを有益だと評価している。ウルピライネン財務相の補佐官を務めるマッティ・ヒルボラ氏は6日に電話でこうした見解を示した。
>>フィンランドはユーロ圏に残留、離脱報道を否定-財務省幹部

現在フィンランドはとっても苦境です。
成長を続けてきたGDPも横這いになり始めています。
ユーロは下落していますが、フィンランドにはあまり関係ないようです。

実質GDPの推移(1980~2012年) - 世界経済のネタ帳

さらに、フィンランドは国内企業最大手であるノキア格下げを食らってしまいました。

スマートフォン市場に出遅れた結果、業績はイマイチ。
生産台数もサムスンに追いつかれてしまいました。
かつて携帯電話全体では、世界一の出荷台数を誇っていましたが、直近の四半期では総合出荷台数でも抜かれてしまいました

スマートフォンのメーカー別推移

RBBTODAY:サムスンが携帯電話&スマートフォン出荷台数で1位…アップル、ノキアを抜く

その所為もあって、今ではノキア社債はジャンク債(投資不適格債)に転落。
国内トップの企業が市場からダメ企業の烙印を押されるのは、大変な事です。
フィンランドのグローバル企業はノキアとリナックス位しかないのに。

ロイター通信:ノキアをジャンク級に格下げ、見通し「ネガティブ」=S&P
北欧バンザイ!:フィンランド企業売上高ベスト500社
理経済:ノキアが格下げ

稼ぐ手立てが少なくなってしまったフィンランドにとって、信用力が強く、低金利で借りやすいユーロは魅力的です。
ノキアが借金したい時は、フィンランドがお金を借りて彼らに貸せばいいわけですし。

しかしそれは、企業のリスクが国家に転化されるだけですから、問題の解決にはなりません。
火が拡大しなければ良いのですが。

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6月の貿易収支も赤字みたい

6月上中旬の貿易収支も赤字のようです。
水準から見て、今月も3,000億円超の赤字になりそう。

財務省が6日発表した6月上中旬の貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は2617億円の赤字となった。前年同期は1196億円の赤字。 輸出が前年同期比4.7%減の3兆4324億円となる一方、輸入は同0.7%減の3兆6942億円となった。
>>6月上中旬は2617億円の貿易赤字、半導体等電子部品など輸出減

前年より輸出が下がったのはいいのですが、微減なのであまり関係ないですね。
しかも液化石油ガスは減っていますが、天然ガスは増えています。
エネルギー資源を輸入する構造は変わっていません

5月の貿易収支は9,000億円と、単月では過去最大級。
この調子だと、昨年の貿易赤字額である4.4兆円を下回る事は確実でしょう。
2012年は7,8兆円位の赤字ですかね。
しかも2013年とかも赤字かしそう。

貿易収支の推移

時事通信:【図解・経済】貿易収支の推移
Bloomberg:貿易収支は3カ月連続の赤字、額は5月で最大-燃料輸入増加

「日本は輸出大国」と言うのは、最早過去のものなのかもしれません
震災で大きく変わりましたが、為替が安定化しだした2009年位からも、輸出が落ちてきてますし、それだけが問題ではなさそうです。

構造が転換してきた以上、今までと同じ産業政策はできませんから、今後は少しずつ変えていく必要があるでしょう。
まずは為替と国債。
暫く痛みは続きそうです。

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サラ金の上限金利を引き上げる模様

以前引き下げたサラ金の実質上限金利、所謂グレーゾーン金利ですが、また引き上げるようです。

民主党は消費者金融会社などの貸金業者による貸し付けの上限金利を15~20%に規制した改正貸金業法を見直す方針だ。上限金利の引き上げが課題となる。2010年6月の法律の完全施行以降、貸金業者から資金を借りられなくなった事業者や消費者が、違法な高金利を取る貸金業者「ヤミ金」を頼る例が増えつつあることに対応する。
>>民主、貸金上限金利の引き上げ検討

こうなる事は前々から予想されていましたが、政治家の人気取りと弁護士会の利益の為に法改訂がなされました

その後、元々多かった過払い請求は激増し、消費者金融は弁護士にしゃぶられる事となりました。
所謂「過払いバブル」の絶頂です。
巷には弁護士事務所の広告ポスターが溢れ、テレビCMを度々見ました。

ダイヤモンドオンライン:“ポスト過払いバブル”は何でもあり 顕在化する弁護士界の憂鬱な現実

結果、過払いをしていた人達にはお金が戻りましたが、散々ピンハネされ、トラブルになる事も屡
さらに消費者金融は態度を硬化させ、安易に貸さなくなりました。
儲かったのは弁護士だけと言うわけです。

借りていた人達も再度借りようとして驚いた事でしょう。
消費者金融は殆ど貸さなくなりました。
さらに金利も引き下げられたことで、余計に貸さなくなりました。
武富士など、大手消費者金融も潰れまくってますし、そりゃ貸しませんよ。
結局借りられなくなった人々は帝愛の様なヤミ金に流れるわけです。

ヤミ金融の利用者数

ダイヤモンドオンライン:最新データが示す金融庁の失政 法改正でヤミ金“再横行”の実態
理経済:米CIT問題と日本のノンバンク問題④ - 総量規制とサラ金難民

で、予想通りの展開になったわけですが、今度はまた引き上げると言いだしているわけです。
おいおい。
業界団体と消費者は、政府と弁護士を訴えた方がいいんじゃないですかね。

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アメリカ企業も内部留保を積み増し - 日本と同じ道

日本ではバブル崩壊後、銀行の貸し渋り等もあり、現金を含めた内部留保の蓄積に奮闘しました。
その後、景気が底打ちし、上昇したにも関わらず投資も何もしなかったので、外資ファンド等が配当を出せとギャーギャー言い出しました。

こちら↓は日本の大企業内部留保総額です。
グラフに出ている1997年以降、ほぼ一貫して上昇しています。
また、労働経済白書を見ると、中小企業でも内部留保を積み増している事がわかります。

大企業の内部留保額と民間平均賃金の推移

日本共産党:10年間で大企業・内部留保90兆円増・労働者賃金50万円減
労働経済白書 平成19年版労働経済の分析:第3章 変化する雇用システムと今後の課題 PDF

さて、そんな非難号号の日本企業だったわけですが、今、米国でも同じような現象が起きているようです。

「こうした企業には並外れた余剰現金がある」と指摘。「時代の不透明性を反映したものだ。企業は従来、何かをため込みたがらない。拡大を求める。これが米国だ」と説明した。ところが、「今の米国はベルトとサスペンダーを両方つけてズボンがずり落ちないようにしている」という。

(中略)…何事にも代償はつきものであり、現金を遊ばせておくことも例外ではない。WSJCFOカンファレンスで幹部らは、現金からのリターンについて情報を交換した。リターンは最高で0.8%と、インフレ率を大幅に下回っていた
>>企業は流動性保持が肝心─WSJ開催「CFOネットワーク」

現預金として放置すると、銀行の金利位しか利益が出ません。
現金を工場にすれば、リスクも背負いますが、リターンも狙えます。

本来企業とは、現金を最低限にし、会社を大きくする為の投資をするのが義務です
貯金だけならば、彼らに投資せずとも出来るわけです。
企業の存在価値は、個人ではできない事ができる事にあります。

だからこそ、日本で内部留保が厚くなった時に、外資は「金返せ!」と言ったのです。
企業からお金を返してもらう方法は、清算か配当、自社株買いであり、所謂株主還元が主です。
貯金しかできない無能な彼らに預けるより、優れた企業に預けようというわけです。

また、会社の預金が増えていると言う事は、社員の給与や教育費にお金をかけていないとも言えます。
よほど儲かっていれば別ですが、そういう企業は稀だったので、「ケチった」と言うのが実情です。

会社は社員の実力を信じていなかったとも考えられ、従業員からも文句を言われる事になりました。
「人は資産」と言うのなら、銀行にお金を預けてないで、社員にガンガン投資すればいいのに。
リターンが見込めなかったのか、リスクを重視し過ぎたのか。

とまあ、そんな不満が溜まりやすい、企業の貯め込み現象ですが、それをわかっていたはずの米国でも起こっているようです。
人のふり見て何とやら、もう少し歴史を学んだ方がいいかもしれません。
どうしても、皆同じ道を歩きたがる様です。

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北朝鮮の旨み - 「労働力」「地下資源」「エネルギー供給」

先日、韓国国債の事を書いていたらコメントで北朝鮮の話が出てきました。
ネタ的には面白いのですが、コメント内容と投稿内容が違っていたのでこちらに記載します。

韓国国債買うよりも、政権交代直後の今を狙って、北に経済進出したほうが賢明だと思うが?そして、金を出す以上、主導権は日本にあることが当然という形で......。
>>在日コリアンさん

調べてみると、韓国では政権交代がまだ起きていないので、ここで言われているのは北朝鮮の権力者交代についての事と思われます。

さて、北朝鮮と言えば日本では忌むべき対象としか報じられませんし、そういう認識の人が多いと思います。
ただ、6カ国協議の他のメンバーはそうは思っていないでしょう。

OKWeb:北朝鮮が中国に併合された場合のメリットとデメリットは?

韓国にとって、北朝鮮併合し朝鮮半島唯一の国になるメリットは計り知れません
また、中国は北朝鮮との関係が深いことをいい事に、彼らを食い物にしています。

まずは北朝鮮の経済的観点から見た基礎知識です。
北朝鮮の人口は約2,400万人で、韓国のおよそ半分です。
一方識字率は98~99%と、日本と同水準。
一人あたりのGDPは1,200$と、極貧の国です。

北朝鮮の人口

Google:Public Data 人口

韓国が吸収すれば、人口の半分に匹敵する、低賃金労働力が手に入る訳です。
人口ボーナスも手に入り、それだけでも中々おいしいです。

次に資源を見てみます。
実は、北朝鮮は地下資源が豊富です。
特にマグネシウムが豊富で、世界第2位の埋蔵量があります。

北朝鮮の地下資源

JETRO:中国と北朝鮮の経済関係に関する調査 PDF
経済産業省:2.7 マグネシウム(Mg) PDF

このマグネシウム、非常に優良な鉱石で、色々な物に応用できます。
高温超伝導を可能にしたのもマグネシウムの化合物です。
これのおかげでリニアモーターカーは現実のものとなりました。
そういう意味では、一番常温超伝導(室温超伝導)に近い物質かもしれません。

常温超伝導が可能になれば、PCの性能は飛躍的に上がり、送電の電気的コストはほぼ0になる事から、スマートグリッドは格段に進むでしょう。
リニアモーターカーはあちこちにでき、時間的なコストも下がります。
まさに夢の物質です。

最近では海水の淡水化や燃料としての応用もできると言われています。
お陰で北朝鮮は中国に随分狙っているようです。

マグネシウムの応用法

本田財団:マグネシウム・エネルギー社会の到来 PDF
レコードチャイナ:北朝鮮の豊富な鉱物資源、このままでは中国に掘り尽くされてしまう―韓国紙

マグネシウムは海中等にも多く存在しますが、現状は海中からの抽出はできないので、暫くは地下資源に頼らざるを得ない状況です。
工業製品が多い韓国にとっては、非常にメリットがあります。

もう一つ重要なのは、エネルギーの問題です。
韓国のエネルギーは日本と同じ様な構成です。
今の日本もそうですが、世界平均と比べ天然ガスが少なく、石油の輸入量が多めな事から、天然ガス原子力推進を掲げています。

韓国のエネルギー比率

高度情報科学技術研究機構:韓国における原子力戦略

その為現在考えられているのが、ロシアからのパイプラインによるLNG輸送です。
北朝鮮は、よく見ると端っこの方でロシアと接しています。
現在計画中のラインがこんな↓感じです。

韓露パイプライン計画

TheWorldNet.info:ロシア、韓国のガスパイプラインの大要

見てわかる通り、どのルートであっても北朝鮮を通過するしかありません
当然北朝鮮側にエネルギー上の権限が発生します。
戦争になればすぐに供給を阻害されるでしょうし、平常時でもショバ代を払う必要があります。

もし南北朝鮮が併合した場合、その心配もなくなり、隣国から直接エネルギー資源を受け取れる事になります。
韓国は中東からの石油依存度が高いので、中東でのゴタゴタやマラッカ海峡の海賊に頭を抱えねばなりません。

こちら↓は中東から日本への輸入ルート(シーレーン)です。
韓国も同ルートでしょう。
出典元が個人ブログですが、これ位しかルートが考えられないので正しいと思います。

シーレーン

国民が知らない反日の実態:日本の防衛

パイプラインの建設が、韓国にとって如何程リスク分散になるのかは、これを見れば一目瞭然でしょう。
中東、インドネシア、マレーシア、フィリピンなど、通過する周辺国はかなりあります。

この様に、韓国側から見れば、北朝鮮は「労働力」「資源確保」「エネルギー」と言う巨大なメリットを持った国と言えます。
併合の価値は計り知れません。
北朝鮮は脂ののったおいしい国です。

さて、日本から韓国経由で北朝鮮に進出する件ですが、日本にとっては非常にメリットがある話です。
韓国政府を口説くのは無理でしょうが、韓国経由で民間から出資をする事は可能でしょう。
ただ、ちょっと話が重い上に、精神的な問題から中々難しいと思います。

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グリーンニューディールの不思議

電力の固定価格買取制が実施されることで、各社が競って太陽光発電開発に乗り出しています。
太陽光発電は、他電力に比べて、買取価格がえらく高いので、ここに注目が集まっています。

電力の固定価格買取制度

資源エネルギー庁:買取価格・期間等

サンケイビズ:再生エネ買い取り7月スタート 発電事業に企業参入相次ぐ
ロイター通信:ソフトバンク、メガソーラー2拠点で運転開始

太陽光発電が普及しても、日本のメリットはあまりないんですけどね。
中国にお金が回るだけだし。

さて、この流れは福島原発の一件で加速しましたが、元を辿ると米国で(最初は日本)騒ぎ始めた地球温暖化問題オバマ政権が目玉としたグリーンニューディール政策にあります。

そもそも地球温暖化の原因が今一わかっていないのですが、いつの間にかCO2が原因としてのし上がり、世界はこれの排除に向けて動き始めました。
同時に、エネルギーの有効活用として町単位での発電や、適切なエネルギー配分を行う「スマートグリッド」が注目されるようになりました。

ここまでは一般的な話なのですが、色々調べているとグーグルマイクロソフトが関わって来ているのがわかります
スマートグリッドには個々の家の電力消費量を適切に把握する必要がありますし、瞬時に計算して迅速な配分を行う必要があります。

また、当人達にも電力消費が増えているからという理由もあるそうです。

グーグルにとって低廉な電力の安定供給は、見えない部分で収益モデルの根幹をなすものであり、グリーンニューディール政策などはCSRの要請ではなく、企業の事業継続という意味で必要なものだという。確かに、電気代が急激に上がると(欧米ではよくある)収益を圧迫するだろうし、停電などでサーバがダウンし、その分広告トラフィックを失えば、直接的な売り上げに影響する。グーグルにとって電力の問題は切実なのかもしれない。
>>スマートグリッド――IT企業が注目するもう1つのネットワーク

まあこれは一般的な見解、建前でしょう。
私が気になるのは、オバマ政権はグーグルから大きな支持を受けていると言う事です。
調べてみると、グーグルとマイクロソフトの献金額は、5位と4位です。(2008年)
こちら↓はそのランキング。左が2008年、右が2012年です。

オバマ大統領の献金額

Openscrets.org:Top Contributors
ε304:Googleからオバマ候補への献金
日経ビジネス:政治資金とオバマ大統領の透明度

グリーンニューディールも一種の公共事業
その公共事業を請け負う人達が企業献金の上位って、どうなんですかね?
アメリカ文化と言えばそれまでですが、むしろ何かを狙った投資の様な気がします

スマートグリッドによる配電は、一種の送電事業ですし、太陽光パネルを屋根の上に置くとか、発電事業とも言えます。
彼らの目的って、どちらかというと電力事業への進出なんじゃないですかね?

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