長所と短所は存在するもの - ナノ技術の長短
モノには善し悪しがあるものですが、ナノ技術にもやっぱりあるようです。
NHKオンデマンド:ナノ・レボリューション 「地球の浄化が始まった」
動画はこちらにあるようです。
ナノ技術を使うことで、太陽電池が効率化し、水の濾過が飛躍的に良くなり、空気や産廃の浄化ができるという、夢の技術です。
確かに、今後は太陽電池やLNGが注目されるようになるでしょうから、今後に期待できる技術です。
太陽電池は発電量に対するコストの高さが目立っていますし、LNGはフラッキングやバラスト水で揉めています。
そんな夢のような技術なのですが、カナダ系の制作だけあって、両論併記に努めています。
カナダと言えば、タールサンド(オイルサンド)の環境汚染で板挟みですから、バランスを取ってるのでしょうか。
例えば、太陽光発電は日照権を巡る争いが激化するとしています。
しかも企業対個人の集団ではなく、個人対個人になりやすいため、いざこざが複雑になります。
現在でも、日照権を巡る争いは少しずつ顕在化していますし、太陽光パネルの反射光で近所迷惑になったりと、軋轢が多くありますから、満更空想でもないでしょう。
エコジャパン:太陽光 予期せぬトラブル(3)―突如立ちはだかるビル
ケヤキの見える窓辺:エコひいき
水の濾過技術は、水メジャーの独占が加速化しかねないという懸念を示しています。
確かに、エネルギー会社が水を汚し、裏でつながった水メジャーが高値で濾過技術を提供するなんてことも有り得なくはありません。
淡水は貴重な資源ですが、意外とチェックが甘く、寡占化が進んでいます。
国家の水事業は、国家安全保障上、極めて重要な意味を持ちます。
最後の空気の浄化は、ナノ粒子自体の危険性が理解できていない点があります。
アスベストやフロンなど、最初は有効と思われていても、後からヤバい事がわかると言う事はよくあります。
特に今回はナノサイズの粒子ですから、抗体や気管支の毛など、人間が本来持っている防衛機能も、効果が薄くなりそうです。
やっぱり駄目でしたなんて事になったら、たまったものではありません。
とまあ、夢の技術も考え次第と言う事になります。
長短色々なわけですから、「あなたはどれだけのリスクを許容できますか?」という、精神論的な議論に落ち着く訳です。
あなたは何を得て、何を犠牲にしますか?
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