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燃える水 - シェールガスの環境問題

今話題のシェールガス
「環境にやさしい」天然ガスは注目されています。

一方で、日本は原発事故で、放射能を出さない、火力依存が加速しそうです。
しかし、それは他者や他国にリスクを移転しているに過ぎません

どんなエネルギーでも欠陥はあるもの
欠陥が表面化する場合もしない場合もありますが、いずれにせよリスクが消えるわけではなく、誰かがどこかで背負っているわけです。
金融商品と同じですね。

重要なのは、どこまでの利益が得たいから、それに対してどれだけのリスクを背負うのかと言うこと。
そして、どうやってリスクを分散し、安定化させるのかと言うことです。

理経済:エネルギーの分散① - 想定するのも大変

さて、前置きはこのくらいにして、本題に入ります。
先日、NHKオンデマンドを見ていたら、シェールガスについての番組(制作は他国)がやっていました。

NHKオンデマンド:ガスランド~アメリカ 水汚染の実態(前編)
NHKオンデマンド:ガスランド~アメリカ 水汚染の実態(後編)

シェールガスの環境汚染自体は、以前ブルームバーグにも載っていたので聞いていましたが、思った以上に深刻なようです。
映像で見ると説得力が違います。

スウィツァーさんは、自宅の井戸水が、メタン含有量が非常に多いために発泡錠剤を入れたように泡立っているのに気付いた。隣に住むノーマ・フィオレンティーノさんによると、自宅の井戸の厚さ8インチ(約20センチ)のコンクリート板がメタンの影響で吹き飛ばされたという。
>>富豪は生まれたが環境問題で地域は分断-米シェールガス開発の功罪

日経BP:米国で沸く「シェールガス革命」に待った

記事に指摘されている通り、掘削の際に化学薬品を大量に使うので、それが地下水に溶け込み川や井戸水を汚染するわけです。

映像では、民家の人が水道水にマッチを近づける実験をしていました。
普通ならなんでもないのですが、化学物質を大量に含んでいるため、一気に燃え上がり蛇口が暫く燃え続けていました

また、別の場所では井戸水にガスバーナーの火をあてる実験をしていました。
こちらも普通ならなんでもないのですが、この井戸では白い物がフヨフヨ浮いてきます。
化学物質に熱があたる事で、プラスチックが生成されたようです。

これが飲料水では、たまったものではありません。
実際、水道水は異臭を放ち、飲み続けている人々が、気分が悪いと訴えているそうです

しかしそれが現実。
住民はお金を握らされて、黙ってしまうわけです。
この辺りは自己責任が浸透しているアメリカらしいですね。

シェールガス会社はニューヨークの水源まで油井を掘ろうとしたので、さすがに偉い人達も待ったをかけた様ですが、激しいロビー活動に負けそうなだとか。
確かに、水道水が天然ガスに変わって、ミネラルウォーター生活になるだけなら、そこまで拘る必要は無いと考える人もいるのかもしれません

ただ、今度は水問題が表面化しそうです。

"きれいな"淡水は貴重な資源です。
安全で安心な飲み水、工業物をきれいにする水、あらゆる食料を作るために必要な水。
きれいな淡水が無ければ、生きていけません。

シェールガスで水を汚染してしまい、総量が減れば、水の奪い合いになります。
特に日本は水(仮想水)を大量に輸入しているので、ガスを輸入すれば、水の輸入で苦労すると言う悪循環です。

理経済:農地争奪戦と水資源
理経済:ブルーゴールドを見て

シェールガスは世界的な水保有国であるカナダでも掘っているので、水の総量は日に日に減っている事になります。
シェールガスはCO2を出さないクリーンなエネルギーだそうですが、まあ原発と大差ありませんね。

安全なエネルギーなんて存在しません
コストが高いとかチャチな話ではなく、そもそもそれなりの欠点があります。
どこまでリスクを取るのかが鍵と言うわけです。

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