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説得するのも大変② - 説得の三原則

シリーズ後編です。
前回は相手に自分の言うことを納得させるのは、かなり大変だという具体例を見てみました。

理経済:説得するのも大変① - アドバイスの見返り

おいしい情報をあげたのですが、スルーされてしまいました。

答えがあっているからと言って、皆がそこに向かって行くかどうかはわからないわけです。
これは逆もまた然りで、間違っている事であっても、それっぽく聞こえればそっちに動いてしまいます。

ではどうすれば納得してもらえるのでしょうか?
これに最初に答えた人はアリストテレスでした。

アリストテレスは古代ギリシャにいた哲学者で、プラトンの弟子で、哲学以外にもさまざまな分野で活躍しました。
真空落体について、おそらく世界で最初に言及した人です。
おかげで後の世の人が、かなり混乱することになりましたが。

彼は説得に必要な3つの要素を語っています。

  • logos(ロゴス、言論) - 理屈による説得
  • pathos(パトス、感情)- 聞き手の感情への訴えかけによる説得
  • ethos(エートス、エトス、人柄)- 話し手の人柄による説得

Wikipedia:弁論術 (アリストテレス)

どれもギリシャ語です。
何言ってるのかよくわからないので、意訳すると以下のような感じです。

1つ目のロゴスは論理のこと。
logic(論理、理屈)の語源で、説得には結論に至るまでの"筋"が理知的に整っている必要があります。
これはわかりやすいです。

友人には結構理論的に説明したつもりでしたが、もっと色々グラフとか見せて、それっぽくすれば良かったんですかね。

2つ目のパトスは感情です。
これは単に熱く語ると言うものではなく、TPOに合わせて感情を込めるという事です。
企画を通すときは熱く語り、葬式などでは悲しそうに語ると言うことです。

私は基本的に、自身で投資するために彼是探します。
知り合いや友人に言うときは、かなりポンとした感じで言います。
今回もご他聞に漏れなかったのですが、それも駄目だった様です。

そして3つ目のエトス風貌、もっと俗っぽく言うと肩書きです。
直訳では人柄となっていますが、所謂人柄とは異なります。

前回「○○総研チーフ××だったら食いつきが良い」と言いましたが、これはまさにエトスが強く効いています。
話の中身は必ずしも重要ではないのです。

特にその人や話の中身がわからない場合、例えば講演会の講演者リスト等では価値があります。
ご立派な肩書きが揃っていると、講演会そのものへの期待が高まります
第一印象は大事なわけです。

想像してみてください。
野村證券シニアアナリストの佐藤さんの投資予想と、自分の親の投資予想。
どちらか一方のみを聞けるとしたら、どちらを聞きますか?

私はまず間違いなく佐藤さんの方です。
中には親がプロ投資家の方もいらっしゃるかもしれませんが、多分そうでない方のほうが多いでしょう。

中身や結果がわからないとなおさらです。
資格や肩書きの露出は非常に意味があるのです。

この3つがアリストテレスの言う、説得の条件です。
3つとも揃っていれば、確かに誰でも論破できそうですが、実際すべてを揃えるのは大変でしょう。
あとはバランスと出し方でしょう。

説得するのも理論があるわけです。

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