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エネルギーの分散① - 想定するのも大変

先日、NHKを見ていて、かなりショックな番組がやっていました。
BSのドキュメンタリーです。

NHKオンデマンド:BS世界のドキュメンタリーシリーズ 想定ドキュメンタリー 迫り来る危機 電磁パルスの脅威に備える ~リーダーのための最新科学~

NHK G Media:電磁パルスの脅威に備える ~リーダーのための最新科学~

この番組は、今日本で話題の"リスクの想定"について考えた番組です。
驚くのは、最先端の技術についてと、それを事前に読み取り、リスクを想定する力です。

電磁パルスは核爆弾を使った時などに発生する、強烈なガンマ線やベータ線を利用した兵器との事です。
ガンマ線はいわゆる放射線の一種で、日本でも今話題になっています。
癌になり易くなるとか、内部被爆して遺伝子が壊れるとか。

しかし、ガンマ線の真価はそんな甘いものでは無い様です。
ガンマ線は強いエネルギーを持っているため、半導体を過電流により破壊したり、送電線を伝って、至る所の変圧器や中継点を破壊するそうです。
このため各地の電源が破壊され、それにぶら下がる普通の家も停電するのだとか。

しかも現代の電力網は、数箇所の発電所から数百数千箇所の消費者が繋がっている為、そこのインフラが切れると、一気に被害が広まってしまうわけです。
ちょうどクラウドのそれと同じですね。

理経済:クラウドコンピューティングを活用する② - プライベートとパブリック

電力がなくなると、電車などの移動手段が麻痺するのは先日証明されました。
車はガソリンなので大丈夫かと思いきや、実際にはガソリンが一気になくなってしまい、こちらも駄目でした。

店舗でも様々な商品が買い溜めされてしまいますし、冷蔵ができなくなると、なま物は全滅です。
飲料とかは直ぐには腐らないでしょうが、こちらも買い溜めや略奪で無くなってしまいます。
政府の備蓄も、どんなに多く用意しても直ぐに無くなり、殆どの人には行き渡らないでしょう。

異常事態になると、人は何をするかわかりません
阪神大震災の時問題になったのは、物資の分配の際に、一人一回までの配給に対して、何度も並んで複数回受け取った人が、かなりの数に上り問題になりました。
こっそり後ろから盗んだ人もいたとか。

キノコの光合成:阪神大震災 優しく逞しい人々

昔ニュースとかでも話題になったのですが、ググっても見つかりませんね。

結局食料や水分などが真っ先に枯渇し、餓死者や難民みたいな人が大量に発生するわけです。
普通に核弾頭を落とすよりも大きな被害を相手に与えられるわけです。

これに加え、半導体を使った製品も全滅します。

半導体に電磁波をあてると、電磁波のエネルギーに応じて電子を出します(光電効果)
電流とは電子の流れですから、この出てきた電子が動くことで電流が発生するわけです。
これを応用したのが太陽光発電です。
(ちなみに、光電効果はアインシュタインが発見し、ノーベル賞を取ったことでも有名です)

図説に関する簡単な開設:2-7. 物質(半導体)と光
静岡県総合教育センター:Ⅵ 太陽電池の基礎実験 PDF

通常は太陽からのエネルギーだけなので、普通の半導体には影響ありませんが、過剰な電磁波が飛んでくると、そこらの半導体も発電していまい、過電流で自滅するわけです。
こうなるとコンピューターは始め、あらゆる電化製品や、新しいタイプの車も動きません。

1980年台以降、エンジンは電子制御が主流のようなので、30年位前から乗っている車なら動くかもしれませんが、多分そんな人は稀でしょう。
物資が届かず、すぐに皆干上がります。

現代の平気は、より効率的に人を殺せるように設計されているのは有名です。
大量破壊兵器というと、広島や長崎のような原爆、超強力な水爆の様なものをイメージしがちですが、現代では過去の兵器なんですね。

OKWave:中性子爆弾について
Wikipedia:中性子爆弾

水爆などはイメージとしてわかりやすいのですが、電磁パルス爆弾のレベルまで来ると、もはやSFの世界です。

しかし確かに起こりうる事です。
「全部想定して原発作れ!」という議論が日本では盛んですが、世界はもっと複雑で様々なリスクを勘案しているようです。

日本は平和ボケしていると言われますが、確かにそうなのかもしれません。
想定の範囲はかなり広大なようです。

続く…
理経済:エネルギーの分散② - エネルギーの長所と短所

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