« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »

2011年5月

サウジアラビアまで原油高を懸念

サウジアラビアが現状の原油高を懸念しています。
後2,3割安くてもいいそうです。

サウジアラビアのワリード・ビンタラール王子は29日、原油価格が1バレル=100ドルを超える現状に懸念を示し、同70~80ドルの水準が望ましいとの見方を示した。CNNの番組でのインタビューで語った。
>>サウジ王子、原油価格は「低下が望ましい」と主張

普通に考えれば産油国は石油が高い方が良いはずなのですが、過剰な高値はろくな事にならないと言う事をよく理解しているわけですね。

3年前、原油価格は投機マネーにより値が吊り上りましたが、その後メッキが剥げて価格が急落しました。
OPECはそれに懲りたようで、その後のコメントは随分おとなしくなった感があります。
前は高ければ高い方が良いと言っていましたが、その後は市場より若干低い値を提示しています

WTI先物11.05.31

Chart Park

ロイター通信:現在の原油価格に満足している=OPEC議長

山高く谷深しと言うように、過剰な投機マネーはその後の没落を招きます。
あの時、彼らは随分学んでいるんだなと思いましたが、その教訓は確かに活きているようです。

もともと原油の原価は3~8ドルと言われています。
情報源が森永卓郎なのが不安ですが、まあそんなものでしょう。
オイルサンドも50ドルで完全に採算が取れると言っていましたから、深い地中、海底で、30ドル前後、浅い地中なら10ドル切っても不思議ではありません。

そんな状態ですから、現状の儲かりすぎる状態は、逆に不安なのでしょう。
実際3年前に辛酸を舐めたわけですし。
彼らの動向はとても興味深いです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

どこかで見たような記事が載ってた

WSJが、米国の大企業を批判しています。

賢明な現金の使い道を大多数の産業大手が見いだすよりもずっと速いペースで、現金預金は増加し続けているのである。もちろん、投資家ならば現金の優れた使い道があるかもしれない。しかし、彼らにその現金は回ってこない。
>>米国企業が抱え込む膨大な現金資産、株主への還元拡大すべき

10年前の日本でも似たような議論がありましたね。
海外の投資家を中心に、日本の企業は内部留保が大きすぎるとワイワイ騒がれました。

しかし、現状ではアメリカでも似たような状況のようです。
どうやら国民の気質のいかんに関わらず、構造的に発生するようです。
アップルAT&Tを買収するとか何とか噂されていましたが、結局貯金に走った様ですし。
そのうち、「労働者に還元しろ!」とか言い出しそうです。

結局、みんな同じなわけです。
人の事に対してはご立派な事が言えますが、自分でやるとなると大変です。
言うは易く行うは難しなのです。

自社株買いするとか、社債の償却するとか、そろそろ動いても良いと思うのですが、どうでしょうか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

危機は表面化するまで認識されないもの

白川日銀総裁が、国債の引き受けについて言及しています。

日銀白川方明総裁は28日、都内で開かれた日本金融学会で講演し、財政悪化に警鐘を鳴らすと「オオカミ少年」のように受け取られるが、政府の支払い能力に対する信認は突如低下し長期金利が急騰する可能性がある、と強調した。
>>警鐘はオオカミ少年でない、国債引き受けは通貨の信認低下

白川総裁が言っている事はもっともです。

日本の国債残高は積み上がっていますが、その割には金利は低いままです。
明らかにGDPを大幅に上回る危険水準なのですが、実際に破綻したわけでもありません。
円高に振れてもいます。

理経済:これは酷い - 国債の発行残高のグラフ

そういう状況下だと、何となくこのまま行けるのではないかと考えてしまいます
そして知識のある人程、その理論を強化するために彼是理屈付けします。
最終的にどうなるのかはよくわかりませんが、不必要なリスクテイクや、過剰な集中は気を付けた方が良さそうです。

そういえば昔、新人類という言葉がありましたね。
バブル期に、株でぼろ儲けした証券マン達の事(他にも使います)を指す用語です。
"プロの技術と分析"で多額の利益を出すので、そんなあだ名がつきました。

新人類相場とお金とマネーブーム

当時はバブルだったので、株は買えば儲かるような状態だったのですが、多くの人は彼らの事を信じ、持て囃しました。
今から考えれば滑稽ですが、先の事がわからない訳ですから、当時はその事に疑問は無かったのでしょう。

得てして、本当の危機とは、実際に起こってみないと認識できないものです。
「絶対安全」なんてあるわけが無いのに、原発だってあまり危険視されませんでした。
30年後の私が、今の経済状況と社会認識を見たらどう思うのでしょうか。

自分の痛みは、自分と、精々極近しい人にしかわからないでしょう。
テレビに出ている著名な学者や白川総裁が癒してくれる事はありません。
リスクが高いと感じたら自分で何とかするしか無い訳です。

時間はまだ少々あるようですから、今の内から少しずつ自己防衛した方が良さそうです。

理経済:若者は、日本で暮らしたいなら投資をしろ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

インドの銀行で口座を作れるのだろうか

インドが日本人への投資窓口を拡大しています。

資金調達にとって厳しい状況が続く中、インド国内の未公開株(PE)投資会社は新たな資金調達先として日本の投資家に着目している。
>>インドのファンド、日本の投資家に着目

理経済:インド投信が買えるかも

私は元々インドに興味があったので、早速インドにお手紙(電子)
インドは英語が通じるので、とっても身近です。
宛先はインドのICICI Bankです。

ICICI Bankは米国でも上場しているため、財務諸表が簡単に手に入り、経営状態がわかりやすいです。
昔株主だった事もあるので、とても親しみやすいです。

以下、長いですが彼らからの返信を、ほぼそのまま引用します。

Dear Naru,

Greetings from ICICI Bank.
With reference to your query related to investment in India, we have forwarded your query to our relevant department and they will contact you within 48 working hours.
Also, with reference to your query related to opening account, please note that only NRI's (Non Resident Indian) and PIO's can open an NRI Account with us. The criteria to open an NRI Account are as follows:

* Persons who have gone abroad or stay outside India:
  1. For taking up employment
  2. For carrying on business or vocation
  3. Gone on immigration
  4. For any other purpose where intention to stay abroad is indefinite
  5. Person holding Sehengen VISA

  6. * Indian citizens employed in international agencies like UNO, IMF, UNESCO, WHO etc.
    * Indian citizens employed in Government and Semi Government organizations and posted on deputation abroad.
    * Students pursuing higher education abroad on Student VISA. (w.e.f. 8th Dec 2003).
    * NRI working in Bangladesh or Pakistan can open FCNR / NRE / NRO accounts. 
    Person Of Indian Origin:
    A citizen of any country (other than Bangladesh or Pakistan) is a PIO if:
    • He/She at any time held Indian passport
    • He/She  or either of his\her  parents or any of his\her grandparents was a citizen of India
    • The person is a spouse of an Indian citizen even though he / she may be a person of non-Indian origin. However, the spouse cannot be a primary account holder. He / she has to open a joint NRI Account.

    Who cannot open an NRI account?
    • A visit for health and medical check up abroad
    • Any tour or short visit 
    • PIO working in Bangladesh or Pakistan for such individuals we cannot open an A/C without RBI's permission.
    We request you to confirm, whether you satisfy the above eligibility creteria in order to assist you further.

    Shriram Mukral
    Customer Service Officer
    ICICI Bank Limited

旅行者や短期滞在者は口座が作れないそうです。
うーん、残念。

ちなみに「48時間に連絡します」と冒頭に書かれています。

次の日には律儀にメールをくれました。
海外では考えられない親切さですね。
インド人とは気が合いそうです。

こちら↓がそのメールです。

Dear Naru,

ICICI Bank offers a variety of investment options to suit every financial goal.

Please visit www.icicibank.com to know more about the vast range of investment options that we offer to help you achieve financial security in a totally hassle-free manner.
We request you to write to enq_p@camsonline.com for queries pertaining to Mutual Funds.

We request you to write to lifeline@iciciprulife.com for information regarding Prudential ICICI Life Insurance.

Sincerely,
Mohammed Javeed
Accounts Manager
ICICI Bank Limited

この書きっぷりだと、頼めばミューチャルファンド位なら売ってくれるかもしれませんね。

残念ながら私はミューチャルファンドは買えないようです。
こっそり買おうものなら法務部に殺されそうですからね。

しかし、いい機会ではあるので、インドに興味のある方は色々調べてみると面白そうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

格差は安直に使える言葉ではない

最近原発の所為であまり聞かなくなりましたが、日本では相変わらず格差という言葉が流行っています。
ちょっと贅沢ができないのが格差だとか、給料に差が出るのが格差だとか、結構言われています。

ただ世界を見渡すと、格差と言うものはもっとシビアで、日本人のいうような生ぬるい言葉では無い事がわかります。

ある米国人がピカドさんに、腎臓を片方くれるなら、ニューヨークでの仕事とアパートを提供すると約束したという。当時23歳だったピカドさんは高校を中退し建設現場で働いていた。母親によると、彼はその話に飛び付いた。
>>ある貧しい若者の死が映す臓器売買の闇-違法市場、世界各地に広がる

貧しさから抜け出すために常にチャンスをうかがっている彼らは、臓器を売ってでもチャンスを掴もうとしています。
こういうのを見ていると、日本でいう格差が如何に小さい物なのかと言うことを実感します。

世界には人工透析をしている人は山ほどいますが、実際に提供される臓器は殆どありません
移植待機者数は増える一方です。

慢性透析患者数の推移

日本透析医学界:慢性透析患者数の推移

移植待機者数

日本移植学会:臓器移植ファクトブック2005

実際には待っているうちに死亡したりするので、倍率は下がるのでしょうが、常に死神が横にいるのは耐え難い苦痛でしょう。
お金で何とかできるのなら、と思う人がいたとしても不思議ではありません

記事の下の方にも書かれていますが、フィリピンなどは臓器売買が合法化されています。
あまりに違法な臓器売買が続くため、合法化して政府の管轄化に置きたかったようです。
日本では殆ど報道されませんでしたが、結構話題になりました。

zara's voice recorder:フィリピンで腎臓売買公認へ

買いに来るのは勿論先進国の一団です。
当然日本人も含まれています。
なんだかんだ言っても日本人は裕福なので、結構酷い事をやっています。

理経済:新興国の台頭 - 満足度から見る中間層の富裕化

こうやって考えると、日本だけ見て"格差"と述べるのは少し安直過ぎる気がします。
なんというか近視眼的です。

以前どこかのエコノミストが、「日本人は旅に出るべきだ。どれほど恵まれているかわかるはずだ」と言っていましたが、確かにそうなのかもしれません。
あまり身の周りだけで話を完結しない方が良さそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

風評被害で訴えれば?

枝野さんが、またわけのわからないことを言っています。
何でも債権放棄発言は個人的見解だとか。

東京電力福島第一原子力発電所事故の賠償スキームをめぐり銀行が東電向け債権を放棄する必要性があるかどうかの問題について、枝野幸男官房長官は25日の国会答弁で、記者会見での質問に対し見解を示しただけで、自ら債権放棄を求めたものではないと強調した。
>>枝野氏:「私は求めていない」、東電向け銀行債権放棄

確かにあの時「私の意見としては~」とか言っていたと思いますが、あの地位の人間が私見では済まないでしょう。
彼は役人答弁なので、常に逃げ道を作っていましたから、こんな言い訳を言っているのでしょうが、通用しませんわな。

彼は随分軽い気持ちで言ったようですが、そのアホな発言の所為で、東電だけでなく銀行までつられ安になりました。
銀行の株主は枝野さんを風評被害で訴えてもいいんじゃないですかね。

枝野さんは銀行株の空売りとかしてたんじゃないかと疑ってしまう位不用意な発言でした。
責任も取らず適当なことを言いふらすのは勘弁してほしいです。
つくづく思うのですが、日本の政府や中央銀行は、どうもマーケットに冷たい感じがします。
お国柄なんですかね。

いずれにせよ、今後も彼らの無責任な発言に振り回されそうです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

太陽光発電と化石燃料 - 地球の熱収支問題

菅総理がG8会場にて、ソーラーパワーなどの再生可能エネルギーを柱とした発電政策を進めると述べています。
名付けて「サンライズ計画」だそうです。

原発から自然エネルギーへの「シフト(移行)」ではなく、自然エネルギーの「推進」にとどめる方向で調整している。それでも、自然エネルギーによる発電量が全体の1%に過ぎない現状からは大きな転換を意味する。
>>G8サミット:エネルギー、主要議題に--仏ドービル、26・27日

「サンセット計画の間違いでは?」という酷評もありますが、まあ世論を受けてそうしたと言うことにしておきましょう。

ポイントは自然エネルギーにシフトしたと言うこと。
太陽光やら風力による発電をメインにして行くようです
しかし、これも少々考えなしな気がしてなりません。

そもそもエネルギー問題の根本は、過剰に使いすぎている事にあります。
すべての問題はそこから派生しているわけで、目先のエネルギー源を変えた所で、問題を先送りにしているに過ぎません。

例えば、化石燃料は元々生物の死骸等なのですが、それを態々地下から掘り起こしてエネルギー源とした結果、地上に気体などの形で死骸を呼び起こしているわけですね。
理屈で言えば、地下が細り、その分地上が賑やかになってしまったわけです。

人間は環境を簡単に壊す割りに環境の影響を受けやすい生物なので、ちょっとの気温上昇でピーピー言う羽目になります。

今度の太陽エネルギー政策にも疑問があります。

地球にはエネルギー収支(熱収支)と言うものがあります。
太陽光発電は、これに影響を与えることになるでしょうから、仮にすべてのエネルギーを太陽光発電にしても、温暖化の進捗になんら変化はないでしょう。

地球には毎日太陽からエネルギーが送られています。
古来より、太陽から地球に入ってきたエネルギーが循環し、結果としてその大部分がいずれ宇宙に帰っていきます
この結果、安定してきたわけですね。

地球のエネルギー収支

Wikipedia:地球のエネルギー収支
電光石科:3.地球のエネルギー収支

なぜCO2が悪いと言われているのかと言えば、それにより温室効果が高まるからです。
上図で言えば大気での吸収が微妙に増えてしまうわけですね。
地球にエネルギーが滞留し、結果として気温が上がるわけです。

太陽光発電は、地球に降り注いだ太陽エネルギーを、地表で反射させずに電気エネルギーとして取り出すわけです。
これでは反射率が変わってしまい、エネルギーを宇宙に吐き出すことができません

地球全体から見れば大した量ではないのでしょうが、人間には十分なはずです。
得られたエネルギーを運動エネルギーや電気エネルギーとしてだけ扱えれば良いのですが、ジュール熱などの形で熱に変わるでしょう。
化石燃料から太陽光に変わっても温暖化は同じくらい起こるでしょう。

他にも風力やら地熱やらがありますが、どうなることやら。
問題なのはエネルギーの使いすぎということです。
その辺を何とかしないと問題解決にならないのですが、残念ながら目の前に危機が来るまで理解されないのでしょうな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

インド投信が買えるかも

インドが投資信託への外資流入を一部許可するようです。

インドは外国人による国内投資信託への投資を7月から認めることを検討している。米紙ウォールストリート・ジャーナルWSJが23日、政府当局者を引用して報じた。
>>インド:外国人による国内投信への投資、7月から認可も

The Indian government may allow foreigners to invest in local mutual funds from July, a senior official said Monday.

The government may cap foreign investments in local mutual funds at $10 billion, said the official who didn't wish to be named.
>>India May Allow Foreigners to Invest in Mutual Funds

インド投信というと、日本の証券会社や銀行からなんちゃって投資信託を買えますが、やっぱり大型株が多くなりますし、何より金融機関側の手数料が何重にもかかってしまい、高くなりがちです。

日本の金融機関は海外の拠点が脆弱で、結構ゴールドマンなどの外資を仲介しています。
アレンジャークリアリング機構など、色々な仲介者が入り、手元に来る時にはごっそり抜かれます。

そう考えるとインドへ投資する場合、仲介者が少ない方が良いわけです。
銀行から買うよりは、それこそゴールドマンとかから買った方が安上がりなわけです。
まあ、日本で有名な外資はお高くとまっているので、貧乏人は相手にしてくれないでしょうが。

余談ですが、ゴールドマンはその点意外と柔軟で、結構付き合いが良いです。
遠くから見るのと近くから見るのでは、印象が違います。
昔ほど敵視はしなくなりました。

外資の中でも、現地国以外に拠点が少ないようなネット証券やオンラインバンクは、接客は適当ですが、個人に対しては優しく接してくれます
やる気のある人はインドに近いところに拠点を持つと良いかも知れませんね。

IT革命なんて死語になってしまいましたが、あれの御蔭で随分自由になりました。
いい時代になったものですな。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

浮遊惑星なるものがあるそうな

惑星と言うと、漢字の通り恒星の周りを回っている天体です。
しかし、阪大の発表によると、恒星の回らない"惑星"があるようです。

浮遊惑星は、これまで知られていた惑星とは別の新種の惑星。同じ恒星の周りを周回していた惑星同士で重力の干渉が起き、小さい方の惑星がはじき出されてできるという。銀河系に存在する浮遊惑星の数は、恒星よりはるかに多いかもしれないと同研究チームは指摘する。
>>銀河をさまよう新種の「浮遊惑星」を発見、大阪大など

この↑動画を見ると、浮遊惑星は結構多く存在するようです。

CGを見ると、前方の明るい星が一回転して後ろに回っています。
衝突したわけではなく、多分重力レンズでしょうね
詳細なデータはまだないそうなので想像の部分も多いのでしょうが、予想段階ではかなりの数が存在し、しかもまとまって動いていると言うことなのでしょう。

宇宙にはダークマターと呼ばれる謎の物質が大量にあると言われていますが、案外考えすぎなのかもしれませんね。
こういった見えないだけの普通の天体や物質が彼是あるのかもしれませんね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

同じ穴の狢 - 社会主義的救済

東京電力の救済に関して、"社会主義的だ"との批判が出ています。

東電は、日本で最大級の社債発行体であり、3月11日以前の銀行の東電向け債権は約2兆円ともいわれる。企業の資産がこのような状態にある以上、破産こそが、対立の激しい問題を解決するための、時の試練を経た唯一の方法なのだ
>>東電救済策-日本の社会主義的解決方法

私も潰すならさっさとつぶした方がいいと思います。

電力ももっと自由化を進め、競争を促すべきだと思います。
結果として人口の少ない地方は真っ暗になると思いますが、それが嫌なら人口の多い都市に集まればいいのです。
その方が送電による電力浪費も効率化しますし、スマートグリッドも威力をより発揮します。

しかし、世の中には色々な利害関係者がいるため、そんなにうまくはいきません。
大概色々な人が自己利益のためにギャーギャー言うので、話はこんがらがり時間もかかります
資本主義で民主主義な国の弱いところです。

今回は日本が批判されていますが、これはどこの国でもおきています。
アメリカもビッグ3の救済や、金融機関を救済しまくって色々なところから社会主義的と批判されました。

理経済:AIGは潰した方がいい - 双子の赤字問題

まあ、世の中そんなものです。

言うは易く行なうは難しで、潰した方がいいのはわかっていても、実際にできるかと言うとそうそううまくはいかないのです。
それを何とかするのがリーダーシップなんですが、まあ今の状況では無理ですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

東電の新人事は火力重視の模様

東京電力が新人事を発表しました。
相変わらず勝俣が会長ですが、株主総会でボコボコにされそうですが、まあ彼は相変わらず後ろに引っ込んでいるのでしょう。

さて、問題は次の人事です。
会見を聞いている限り、清水社長とあまり変わらない感じ

今回の人事で清水氏や武藤氏は"無給の"顧問に退くそうです。
ホンマかいな。
きっと会社の金で飲み食いするんでしょうね。

東京電力:代表取締役の異動に関するお知らせ PDF

昇格したメンバーの経歴を見ると、火力に特化していることがわかります。

新社長はLNGあがり、新副社長はバリバリの火力上がりです。
批判をかわすためなのか、今後の展開を考えたのか、顧問陣に良い思いをさせられる人材だからなのかはわかりませんが、火力比率を高めたのは確かです。

しかし、火力には随分逆風が吹いています。

LNG価格

東京電力:「2011年(平成22年)3月期決算説明会資料」を掲載 PDF

電力料金については相変わらず歯切れが悪いので、どうなるのかはわかりません。
アナリスト向け説明会でも突っ込まれたのでしょうが、多分わからんで通したのでしょう

東電のコスト原因を見ると、人件費や電力購入費等、平均的に高くなっています。
飛びぬけてどれが高いとも言えませんが、低いとも言えません。
燃料費の削減をどうするかが問題ですね。
あと、その他費用がえらく高い

火力でやるなら、交渉力とリスクヘッジ力が必要そうです。
新人事だとプラントについては強そうですが、相場感はどうなるんでしょうかね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

米国の二極化が進んでいるようだ

米国の銀行が債券の購入に走っているようです。
日本でも起こりましたが、やはり米国でも起こっているようです。

米銀による政府保証付きの住宅ローン担保証券MBSの購入が加速している。金利低下や融資需要の鈍化を受け、債券市場でより有利な運用先を模索する動きが強まっているためだ。
>>米銀が政府機関債の購入加速、金利低下や融資減速で

世間では米国の経済は強いとか、FRBのやり方は正しいと言う声がよく聞かれますが、現実はこの通りです。
地銀の経営者が貸付よりも債券に向かった方が利回りが出ると言うことを体現しています。

教科書的には、金利を下げれば貸付に回り、それが経済を支えると言われています。
かつて日銀も似たようなことをしましたが、結局失敗して今のような状況を作っています。
エコノミスト達は、やり方が中途半端だったからだと言い、当のアメリカもそんなことを言っていました。

しかし現実は見ての通りです。
金利が下がるとリスクプレミアムも下がってしまうので、リスクを取ってまで中小企業に貸し出しする理由がなくなってしまうんですね。

理経済:歴史は繰り返す③ - 流行りそうな業種

米国はすでに莫大な借金を作っているのですが、まだまだお札を刷っています。

理経済:米国債の推移
Bloomberg:債務上限引き上げなければ世界の金融システム破綻の恐れ

これだけお金を出しても景気は良くなっていません。
世の中、理論通りにはならないのです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

カナダにまで中国マネーが入ってきた

現在バブリーな中国ですが、勢いあまってカナダにまで手を出しています。

カナダの主要都市バンクーバーの不動産仲介業者ロイヤル・パシフィック・リアルティは2月最初の2週間にビジネスが急増し、エージェントやアシスタントが昼夜なしに働いた。旧正月(春節)の休暇を利用して住宅購入に訪れた中国人相手の物件探しに繁忙を極めたという。
>>中国人マネーが加バンクーバーを席巻、住宅コストはNY市より高額に

カナダは外国からの資本に手厳しく、あまり外資を受け入れてくれません。
米国以外からの資本流入には頑なで、就業者や学生等、正当な理由が無い限り銀行口座の一つも作らせてくれません。

理経済:そろそろカナダに送金しようと思う

色々やってみたんですが、やっぱり無理みたい。
お堅いですね。
シンガポールとかは結構軽い感じで作らせてくれたのですが、やはりお国柄の違いなんですかね

理経済:シンガポールの証取が面白いようだ

以前カナダでの不動産購入について聞いてみたのですが、税理士などを仲介させないと色々面倒で、外国人にはハードルの高いものでした。
そのハードルを越えて中国人は買い漁っているんですね。
お金のパワーは凄まじい。

まあカナダ政府は賢いので、過度になるまで放置はしないでしょうが、ちょっと変わった光景だったので目に付きました。
どうなることやら。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

AERAの原発と日本人を読んでいます

最近本屋で見つけたAERA別冊の「原発と日本人」を読んでいます。
時勢柄、原発絡みの本は多いのですが、この本は少々趣が違います

原発と日本人 2011年 5/15号 [雑誌]
原発と日本人 2011年 5/15号 [雑誌]
朝日新聞出版 2011-04-27
売り上げランキング :


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

この本の特徴は普通の人にインタビューをしているところです。
「100人の証言」という副題ですが、一般人は7割程度で、他は元県知事や政治家です。
正直この部分は要らなかった気が…。

興味深いのは、東電に対する怨み節は少なく、逆に政府や都民等に対する怒りは大きいようです。
編集者の意図もあるのかもしれませんが、中々面白いです。

原発がある地域には、多額の交付金や電力会社からの固定資産税が入ります。
雇用も生まれる為、地域への貢献度はかなりあります。
単に箱物や役所の給料が高いだけではなく、病院の健康診断が年1回無料だったり、中学校卒業まで医療費が全額無料だったとか

また、クラスの上位3人くらいが東電に入るのが一般的だったらしく、こんな問題が起こるまで憧れの的だったようです。
必然、東電内外には同級生や見知った先輩後輩が多く、責めるに責められないとか。

町の行事には殆ど必ず協賛し、気前良くお金を出してくれたようです。
原発OBやその親族も多数いるようで、まさに城下町だったようで、本文の中には共存や類する言葉がよく出てきます

驚いたのは商工会副会長が「東電社員は福島産品をもっと買ってほしい」としか言っていないこと。
金銭による補償ではなく産品を買って欲しいと言うことは、東電と付き合う気がまだあると言うことなのでしょう。

ニュースだけ見ると、地元民はカンカンで、すぐにでもお金を出せと言っているように見えますが、実際は農家と漁師位しか補償なんて言っていないんですね。
何だかんだでお互い寄り添っていた事は、彼ら自身良くわかっている様です。
偏向報道じゃん。

逆に批判が集中するのは都民と政府。
何の情報公開も無いまま、また説明も無く追い出され、一時帰宅も許されないので憤りを感じるとか。

また、今まで自分達が作っていた電気を散々使っていたくせに、こういう事態になると批判ばかり
そして買い物に行ったりすると、露骨な差別をしてくる東京周辺の人々にお怒りのようです。

例えば、「東京の服屋で商品を見ていたら、突然出身地を聞かれた。忘れ物があってお店に戻ったら、店員がマスク姿で触った服をビニールに入れてた」とか、「お前らのせいで停電もするし放射能も出るし、いい迷惑だ」と愚痴られたりとか。

どこの馬鹿が言ったのか知りませんが、日本のこういう所が大嫌いです。
鳥インフルエンザが問題視された時、修学旅行で海外に行っていた生徒達に対し、病原菌は帰ってくるなみたいな事を言われていましたが、精神年齢がどうも低く、感情的な面がよく出るんですよね。
いい国なんですが、こういうところは直したいものです。

風評被害は政府とメディアと馬鹿がタッグを組んで作り上げたものの様です。
国税ではなく、電気料金の値上げで対応する方が、リスクとリターンと言う意味であっているのかもしれませんね。

100人の証言意外にも放射能QAとかもあるので、中々面白いです。
お勧め。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

九州新幹線のCMが面白い

最近九州新幹線が全線開通し、鹿児島-博多間が繋がりました。
しかし3月12日という微妙な時期に開通してしまったため、せっかく作ったCMは放送自粛となりました

その後ネットで有名になり、さらにテレビで報道された事で有名度が増したようです。
こちらがそのCM。

元気の出るCMで良いですね。

また、CMでは普通その商品がデカデカと出るものですが、これは中心であるはずの九州新幹線はあまりでてきません
代わりに沿線の方々が一杯出ています。
集まった方々は完全にボランティアのようです。

非常に面白いCMなので、ぜひ見てみてください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

営業職は嫌がられるわけだ

やばい、営業帰らなくて死にそう…。
本当は良さげなネタを書くつもりだったのですが、営業にガッツリ絞られて死にそうでした。

なにやら不動産のお話みたい。
地価が下がっているのに買うわけ無いでしょう。

理経済:資産バブルの行き着く先③ - 借金した結果

話を聞いたのが失敗でした。
結局突っぱねましたが、3時間も粘られました。
玄関先に入れたのが最大の失敗orz
ちなみに来たのはここ↓みたい。

2ch:東建コーポレーションの営業マンがウザい件

彼らも仕事なんで仕方ないのかもしれませんが、ちょっとゲンナリ。
そういえば同僚の営業担当も「こんな微妙な金融商品を売るなんて嫌だ」と言っていました。
営業は転職する人が多いのですが、その辺が効いているみたい。

金融商品の6,7割方は微妙な商品ばかりです。
少なくとも自分で買おうとは思いません。
内部の人間で買っている人もいますが、むしろ少数派。

日本経済新聞:「高分配」投信に注意 分配金=利益でない

勧められる商品は疑った方が身の為です。
「プロに聞けば~」とか言われますが、正直ブログ等の方が正しい意見を言っています
営業職が嫌がられるのは当然ですね。
今度からは注意します。
皆さんも絶対に入れてはいけません。

「どんなお客さんでも一緒。家に入っちゃえば9割がた契約は取れるから」

引越し屋さんの裏話:帰らない営業マンの帰し方

1割に入れて良かった…
普段、「投資とは」とか言っている人間がきっぱり意見を言えない様ではいけませんからね。
でも株を買うのとは、また違った精神力を消耗しました
本当に疲れた。

ちなみに

もし、どうしても帰らない営業マンがいたら「警察を呼びます!」といって電話を取ってください。

だそうです。
社会通念を超えるレベルで営業が帰らない(不作為)場合、刑法第130条に引っかかるようです。
玄関でもアパート内でもOK。
兎に角私有地(借家の場合もOK)から追い出す根拠になります。

法令データ提供システム 刑法:第130条
OKWave:法定の不作為

| | コメント (0) | トラックバック (0)

株主責任取らせたいなら早く動けばいいのに

東京電力は発行済み株式数が多い為、逆日歩が殆ど発生しません
原発問題が浮上してから売買高も大きくなり、規制も殆ど入らないのでデイトレーダーにとっては、またとないチャンスです。

その為か、東京電力の掲示板は連日盛況で、連日投稿数が1位になっています。
本気か煽りか、皆適当なことを書いています。

Yahoo!掲示板:9501 (東京電力)

よく話題になるのは株主責任について。
これだけ大事になったんだから、東京電力の原発から利益を得ていた既存の株主は、それ相応の報いを受けるべきだと言うことです。

この議論は至る所で出ています。
まあ、掲示板で書いている人の大半は会社や国家のことを考えている訳ではなく、自分が空売りしているから減資して欲しいだけなのでしょうが
このゴタゴタで随分荒稼ぎしたみたいですからね。

東京のデイトレーダー、Daisuke Iketaniさん(30)は3月11日の震災直後からの同株の変動で利益を上げた。具体的には2100円から300円を下回る水準にまで下落して、時価総額が80%も失われる中で、相次ぐ空売りで200万円を手にした
先週末4月28日には同株は425円に前日比3.2%上昇した。一般投資家のYuuki Hakamataさんはこの大幅な価格変動と活発な取引を指摘して、「デイトレーダーなら、こうした銘柄に投資する魅力は大きい」と述べた。
>>東電は大きすぎてつぶせないとみて一部投資家が買い

こういう状況になると、必ず株主責任とか言われるのですが、ご存知の通り東京電力の株価は既に激減しており、いまさら減資と言われ様が希薄化と言われようが、関係なさそうなんですがね。

それに減資した所でメリットが良くわかりません。
ただの腹癒せにしか見えませんな。

つくづく思うのですが、株主の責任を追求したいのなら株価が高い時期にやらないと意味が無いと思うんですよね。
例えば、株価が高い段階でMSCBを発行するとか。

地震があって福島原発がごたついていたのは官邸にはわかっていました。
マーケット関係者だって、東電が売り込まれるのはわかっていました。
だったらその段階で東京電力に、受け手に滅茶苦茶有利なMSCBを発行させ、それを政府機関に持たせれば良かったわけです。

お金持ち自由人への道!:【MSCB】・・・悪魔の錬金術

MSCBは、いわゆる転換社債の一種で、借金の一部を放棄することで、相当分の株式に変換できる社債です。
債券+オプション型の社債で、ライブドアが使った事で有名になりました。

通常、オプションを発行すると既存の株主が損をするため、株価は下がります。
一方会社側は極めて低い金利で社債を発行できる上に、株価が転換価格を上回れば、借金を合法的に踏み倒せます。

とばっちりを受けるのは株主だけです。
昔、タタ・モーターを持ってた時に、彼らに多額の転換社債を発行され、えらい目にあいました。
まあ、いいんですけど。

MSCBは転換社債をさらにパワーアップさせたもので、何かにつけて転換価格を下げられます。
必ず儲かるとはよく言われたものです。
当然、既存株主の顔はおっかなくなります。

さて、今回の東京電力についても、地震の直後に3兆円位のMSCBを無理矢理発行させ、政府が引き受けます。
金利は0%にし、証券取引所には数日間売買停止や特別気配(多分必要ありませんが)を要請します。
ついでに、不要な転換権の行使はしないと、公言しておきます。

株価はガッツリ下がりますが、MSCBは社債なので資金調達の面でも返済についても関係ありません。
貸したお金を使ったのなら転換権を行使して、政府が株式を持ちます。
これにより、既存の株主は実質減資と言うことになり、責任を取ります。

逆に、お金を使わなければ、そっくり返してもらいます。
これにより転換権は部分的に消滅しますので、既存株主の責任は軽くなり、株価は上昇し含み損が減少します。
長く持つ人には有利になります。

要するにお金を資本市場から吸い上げられるわけです。
今回はマゴマゴしていた為、減った3兆円分の時価総額相当分が、デイトレーダやら何やらに散ってしまいました。

彼是考えても、結局当たり障りの無い優先株で決着したわけですし、中身の無い議論は時間の無駄ですな。
延期までしちゃうし。

日経NET:東電賠償支援の枠組み、決定先送り 民主の調整遅れ
理経済:東京電力を買いたい - 国有化は絶対無い

個人は逃げやすいのでいいのですが、年金や政府機関は必要以上に痛手をこうむったわけです。
普通に考えれば、政策議論がどうとか言われそうですが、浜岡原発が止められてMSCBを引き出せないなんてありえません

すぐさま必要な事をやらず、取り合えず後回しでいいような事やるから場当たり的に見え、リーダーシップが分かり難いんですよね。
問題には長期的な問題と短期的な問題がありますが、どちらも解決できそうに無いからリーダシップが無く見える。

本当に株主責任を問いたいのなら、株式や市場についてよく理解し、迅速に動くべきだったと言うわけです。
後知恵とか言われそうですが、似たような事は過去に何度もあったんですがね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

皮肉にも原発の魅力が上がっている

3月11日の地震以来、原発が世界中で非難の的になっています。
果敢に原子力に投資する人達もいますが、全体的には逆風が吹いています。

欧米の機関投資家は抜け目が無いので、原子力売り、火力買いを大量に行い、見る見るうちに価格差が出ています
結果、火力のコストが高まり原子力のコストが下がっています。

こちら↓はウランの価格と原油の価格です。
青がウランのETF、赤が原油のETFです。

URA vs OIL

Yahoo!Finance:Global X Uranium ETF (URA)

地震があった3月11日を境に、明らかにウランが売り込まれています。
一方石油はジリ高。
皮肉にも、福島原発騒動を切欠に、原子力のエネルギーコストが急激に下がっているわけです。

また、火力発電にはCO2がつきものです。
原油の価格も上がっていますが、排出権まで連れ高です。
リアルタイムの値は有料なので出せないのですが、現状は17$位です。

排出権の価格推移

みずほ情報総研:EU-ETSの現状とわが国が検討すべき論点

Pointcarbon.com

原子力の後始末も大変ですが、火力の後始末も彼らのせいで大変になっています。

何か、火力や自然エネルギーにすれば万事解決みたいな議論をしている人がいるようですが、世の中とはそこまで単純ではないようです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

迷惑かけてないのに迷惑料払えってどういうことでしょうか

浜岡原発が停止する静岡県御前崎市の市長が、とんでもないことを言い出しています。

要請書では▽地元の経済対策や雇用確保への支援や、▽原発の運転が停止されても国がこれまでと同じように交付金を支給すること、それに▽運転停止の要請に至る経緯を十分に説明することなどを求めています。
>>原発停止 御前崎市長が支援要請

雇用を守れとか停止の詳細説明を求めるのはわかるのですが、交付金を出せと言うのはなんか違う気が。

そもそも雇用を守るのは本来首長や地元産業で行うべきであり、国に頼るのはちょっと的外れな気がします。
今までの交付金はどこに行ったのでしょうか。
何かあった時のための備えを全くしていなかったんですね。
まるでキリギリスです。

理経済:東京電力は福島から撤退しろ - 自己責任はハッキリと

その上交付金まで強請るのはおかしすぎます。
もともと交付金は原発を置いておく迷惑料として与えられてきました。
原発が止まって土地位しか迷惑をかけていないのなら、なぜ今までと同額のお金を彼らに払わねばならないのでしょうか

交付金だって国民の税金(電気代)であり、天から降ってくる物ではないのですが。
仕分けで切れないんですかね。
交付金が無くなれば、東京電力中部電力の値上げも緩和されそうなものなのですが。
政府も考えなしに約束しちゃうし。

中日新聞:「交付金従来通り」 経産相が御前崎市長に連絡 浜岡原発全面停止決定

どこかの掲示板で市長に対して、「乞食」と言っていましたが、言われても仕方ありませんな。
交付金分を被災地に回してみてはどうでしょうか

| | コメント (0) | トラックバック (0)

セイクレストが潰れてた…

以前調べたセイクレストと言う不動産会社が息を引き取っていました。
元々酷い決算でしたから、案の定と言う感じです。

セイクレストは2日、破産手続き開始の申し立てを行うと発表した。負債総額は22億円。大阪証券取引所は同社株を終日売買停止とした。
>>セイクレストが破産手続き開始申立て、負債総額は22億円

粉飾かと思ったら単なる破綻でしたね。
計画倒産なんじゃないかと邪推してしまいます
叩けば色々で出てきそう。

理経済:セイクレストの決算書 - 実践的会計ゲーム 回答編

時価総額より大きな新株発行をしていましたし、税理士団体が大株主になって株式を転がしていましたから、破綻の理由が如何程自然なものだったのかわかりませんな。
まあ、売買している方々も競馬かパチンコでもしているような感覚のようなので、あまり気にしてなさそうですが。

どこの国にもあるのでしょうが、こういう危ない会社は後を絶ちません。
私が東電に投資したの時は随分笑われましたが、本当に危ない銘柄は慢性的に駄目だったりします。

重要なのはなぜ上下しているのかを理解しようとする事です。
目先の株価だけを追いかけている様では、「宝くじの当たる売り場」を探しているのと、大差ないように思います。

リスクとは、自分が何をやっているかよくわからないときに起こるもの」とバフェットが言っていましたが、まさにそういう状況なんでしょうね。
さすがにおじいちゃんは良い事言います。

幸せなお金持ちへの成功ノート:リスクとは、自分が何をやっているかよくわからないときに起こるもの

世の中何が起こるかわかりませんが、無意味に過剰なリスクを取る必要なんて無いのです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ソフトバンクが好決算だが

iPhoneでヒットを飛ばしているソフトバンクが好決算を出しているようです。

ソフトバンクの2011年3月期の連結営業利益は6200億円前後と前の期に比べて約3割増えたもようだ。従来予想(6000億円)を上回り、6期連続の最高益になった。米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」の人気で携帯電話の契約者が増え、通信料収入が伸びた。
>>ソフトバンク営業益3割増 11年3月期、iPhone寄与

ソフトバンクの決算

売上、営業利益の数値だけ見ると良さそうに見えるのですが、個人的にはどうしても好きになれない会社なんですよね。
別に孫さんが嫌いだからとかそういう意味ではありません。

財務諸表を見ると、ボーダフォンの買収以来、自己資本比率が常に低空飛行です。
要するにものすごいレバレッジがかかっていると言うわけです。
個人的な目安は自己資本比率33%前後なのですが、ソフトバンクは基本1桁です。

Yahoo!ファイナンス:ソフトバンク(株)【9984】

昨年度決算では10%を少し超えましたが、まだ低すぎます。
今期の決算でも12%程度でしょうから、やっぱり低すぎます。
ヒットを飛ばしているうちはいいのですが、健全化する前にブームが去ると痛手です。
自転車操業状態です。

人口縮小中の日本、しかも他のスマートフォンも出揃いました。
さらにSIMフリー化もありますから、今後も楽ではなさそうです。
投資先としては今一な感じがします。

そういえば、以前ソフトバンクについてこんな事を書きましたね。

理経済:胴元は儲かる③ - アップル社の場合

| | コメント (0) | トラックバック (0)

原発は止めるの?つけるの?

菅首相が静岡の浜岡原発を止めろと言った事で、方々からゴチャゴチャ言われています。

石原市長は「国策として進めてきた原発を、国が止めるというのであれば、重く受け止めないといけない」とした上で、「地元は苦渋の判断で原発を受け入れてきた。まさか、ここまで止める問題が急激に来るとは思わなかった」と、政府の突然の発表に驚きを隠さなかった。
>>「意見聞いていたのか」御前崎市長、突然の発表を批判

福島で惨事になっているから、地震で事故りやすそうで、かつ風向き的にも問題が多そうな静岡の原発を止めたようです。
原発反対派の人は英断と称してお祭り騒ぎです。

浜岡原発をストップさせる会

浜岡原発、巨大地震対策虹のネットワーク

一方で地元からは雇用が心配だと避難の声が。
苦渋の判断で受け入れてたなら、止めてもいいような気もするのですが、麻薬にどっぷりつかってしまったため、もはやドラッグなしでは生きられないようです。

何せ市の財政の40%以上が原発絡みの直接の利益だとか
飲食店や不動産などの原発職員からの間接的な税を含めれば、5割以上は行きそうですね。
今までの甘えと利権の構造が露呈したわけです。

NHKオンライン:御前崎市長“国の判断重い”

以前、福島原発周辺の住民を非難しましたが、甘い汁を吸っていた事は、どうやっら間違いないようです。
浜岡がこんな調子ですからね。

理経済:東京電力は福島から撤退しろ - 自己責任はハッキリと

停止を要請された中部電力首脳部も混乱しているようで、年間2500億円ものコスト増を受け入れるか否かで悩んでいます。
中部電力の年間営業利益は1800億円位ですから、考えなしに受け入れると直ぐに赤字転落です。

ですから、株主もブーブー言っています。
中部電力は米国ピンクシート銘柄に指定されていますが、株価は30%以上下げています
流動性が低い市場なので鵜呑みにはできませんが、大幅下落は不可避でしょう。
ちなみに、中部電力の第9位の大株主は第一生命です。
4位は日本生命

MONEY BOX:CHUBU ELECTRIC POWER (CHUEF.PK)

結局、原発は稼動させたらさせたで文句を言われ、停止したらしたで文句を言われます
どうしろと言うんでしょうかね。
半分だけ稼動させたら両方から文句が出そうですし。

意見が対立してしまい、時間が浪費されるのは民主主義の弱いところですな。
リーダーシップがこういう時に問われるのですが、今の政権では無理でしょう。
暫くごたごたが続きそうです。

それにしても、稼動してたら交付金の形でお金が落ちてきて、停止したら賠償金でお金が落ちるなんて、おいしい事業ですね。
必ず儲かる、うま味しかない投資先ですな。
うちの近くにはできないのかな?

| | コメント (2) | トラックバック (0)

レディガガの曲が面白い

最近、auがレディ・ガガをCMに起用している関係で、彼女の曲を耳にします。
REGZA Phoneの曲がいい感じだったので、ネットで検索。
曲名は"Born This Way"で、直訳すると"生まれた道"、意訳すると「あるがまま」とか「生まれたまま」と言う意味のようです。

PVのため、最初の2分半は前置きです。
また、PVの中身はコメントがないと理解できませんでした

中々ノリがいい感じの曲ですが、それ以上に面白いのは歌詞です。
英語だと早すぎて理解できないのですが、和訳もつけてくれたのでわかりやすいです。
内容的には人生観についてです。

非常にメッセージ性が強く、賛否両論はありそうですが、これはこれでありだと思います。
ちゃんと曲に歌詞が乗っかってるのも大した技術だと思います。
他の曲も色々見てみましょうかね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

予想が甘かった…

いやー、未来を見通すのは大変ですね。
以前予想した私の予想は甘かった様です。

さて何が甘かったかと言うと、原発問題がいつまで話題に上るかと言うことです。
どこで書いたか忘れましたが、原発の話題は半年後くらいには忘れているのだろうと予想しましたが、どうやら2ヶ月経たずに忘れらはじめているようです。

今ホットな話題は焼肉屋のお話。
表面を削るとか削らないとかで揉めています。
生肉なんていかにもやばそうな物を食べる様とする風習自体が問題で、それほど未来を作るような大問題ではないのですが…。

今日の日経NETを見て驚きましたが、原発やそれに関わる電力の議論が一件もありませんでした。
昨日の夜付けで1件ある位で、特に今後の提言などもありません。

他の新聞も似たようなもので、あるのは清水社長の土下座の話くらいのものです。
発送電分離や電力自由化、エネルギー源の多様化について全然話がありません。
原発を止めるか動かすかなんてつまらない話ではありませんし、東電が潰れるか否かと言う簡単な話でもありません。

エネルギー政策はとても重要で繊細です。
エネルギー資材の購入はとてもインパクトがあります。
オイルショックや原油高騰を見ればその影響力はよくわかるでしょう。

また、エネルギー産業は定的に儲かるので、色んな利権者が群がります。
税金が欲しい地元、近くに作りたくない都心、天下り先を確保したい官僚や政治家等色々な人が関わっています。

ここに反対派の方々や、安定企業に貸し付けたい銀行、株主が入ってきます。
とても2ヶ月そこらで話が終わるようなものではありません。
それなのにこの体たらくとは。
今回の事件でも、何も変わらないように思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

100,000年後の安全を見てきた

今日、その辺をぶらぶらしていたら、映画「100,000年後の安全」がやっている映画館がありました。
世情が世情なので、とりあえず見てみました。
内容としては、以前BSドキュメンタリーでやっていたもと同じものです。

映画『100000年後の安全』公式サイト

内容としては原発ではなく核廃棄物のお話です。

世界では原発がガンガン動いていますが、ここから発生した25万トンを超える核廃棄物をどうやって処理するかのお話です。
これによると、"オンカロ"と言われる地下貯蔵庫に突っ込むのが、現状最も良い方法との事です。

WATCH + TOUCH:「オンカロ」(フィンランド語で「隠し場所」)

核廃棄物が無害になるまで、約10万年が必要とされています。
しかし地上や海中で10万年保管するのは容易ではありません。
一方、地下は地上と違って安定しており、10万年単位でも変化が少ないだろうと考えられています。

確かにそうかもしれませんね。
日本はプレートを跨いで存在しているので地震が多いですが、安定陸塊だと地震も少ないですし。

問題は、人間自身がこのパンドラの箱を開けてしまわないかと言う事だそうです。
なにぶん10万年ですから、その頃には何を埋めたかなんて覚えていないでしょう。
5,000年前のピラミッド兵馬俑でさえ、考古学者が大挙して掘り返しているわけですし。

文字で伝えようにも、現代の文字が何時まで理解され続けるかわかりません。
1,000年もすれば、まったく違った言葉を話していたとしても不思議ではないからです。

感覚で訴えるために絵を使おうとの案も出ているようですが、表現が難しいそうです。
また、そういう怪しげな絵が描いてある方が、余計に好奇心をくすぐる可能性が高いとか。
好奇心は猫をも殺す」と言うやつですね。

映画のテーマはとても興味深い内容でした。
テンポが悪くて途中眠くて仕方ありませんでしたが。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

英語もフィングリッシュも学ばないと

WSJに金融マンへのアドバイスとして「顧客と接する時は「英語」を使用すべし」と言う記事が載っています。
英語が苦手な私にはちょっときつい。

スコット・ウェスト氏は「フィングリッシュ(造語:金融+英語)のせいだ」と話す。金融業界用語と一般の人々が話す言葉との間には大きな隔たりがある。ウェスト氏は「言葉の問題が存在する」と述べた。
>>金融アドバイザーへの助言─顧客と接する時は「英語」を使用すべし

記事をよく読むと、英語でしゃべれと言う意味ではなく、普通の言葉でしゃべれと言うことのようです。

金融マンに限らず、その道のプロや専門家は、所謂ジャーゴンを使います。
ジャーゴンとは平たく言えば専門用語です
ジャーゴンはその性質として、自己と相手の知的レベルが同じ以上の場合、余計な説明を省く効果があります

例えばシステム開発で言う「上流下流」とか。
しかし、これは外部の人間にはさっぱり意味が通じず、逆に説明が必要となります。
システムエンジニアプログラマの違いなんて、業界の人間にしか理解できないでしょう。

金融の業界でも同じで、専門用語を羅列して"なんかすごそう"な事を言うのではなく、もうちょっと馴染みの深い言葉で語れと言うことです。
記事でもいくつか紹介されていますが、確かに分かり難いです。

私も初めて「fixed income」と聞いた時は疑問符が出ました。
直訳すると固定利益ですが、要するに財務省債や社債などです。
なぜかインフレ連動債もfixed incomeと言うようです。
名称に偽りありでは?

私も変なこと言わないように気をつけないといけませんね。
まずは用語の勉強をせんといけませんが。
それと純粋に英語。
こちらは時間がかかりそうです。
いやはや。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

スペインの失業率がすごいことに

スペインの失業率が21%にも達しています。
大恐慌後のアメリカ並です。

景気低迷、財政悪化に直面するスペイン政府は29日、今年1~3月の失業率は21.29%、失業者は490万人を記録したと発表した。前四半期比では約1ポイント増。失業率は欧州連合(EU)加盟国で最悪水準となっており、経済再建で国際通貨基金(IMF)などへの財政支援の要請が取りざたされている。
>>スペイン失業率がさらに上昇、21.29% 過去最悪

世界恐慌後に米国の失業率は25%にも達したようですが、それに匹敵するような数値ですね。
世が世なら戦争になりそうなレベルです。

日本ではPIGSと言う単語のブームが去ってしまいましたが、案の定、もっと息が長い問題となっているようです。
あまり連続してソブリン債ががたつくと、色々な所に波及してろくな事になりません。

例えば銀行のバランスシートが傷ついたり、怪しげなファンドや企業が群がって、必要以上に事態を煽ったり。

Bloomberg:ゴールドマンなど16社をEUが調査、CDSで競争法違反の疑い

事態がややこしくなり過ぎて、何とかできるのか疑問ですが、手を打たないと波及がすごそうです。
日本もめちゃめちゃ国債残高が大きいので、飛び火しないかとても心配です。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

日本の法人税の高さはすごいらしい

WSJで世界の実効税率について語られています。
実効税率とは、法律に書いてある税率にさまざまな控除を加味した税率です。

主要先進国で米国の法人税の実効税率は第2位。スウェーデンは最低。日本がダントツのトップ

世界の実効税率

>>日本がダントツ1位、米国が2位 - 高い税率は経済に深刻な悪影響

グラフで見るとすごいですね。
得られた利益の3分の1はお国に召し上げられているようです。
その割には財政が一向に良くならないのはなぜでしょうか?

また、記事では法人税率が高いと起業家が育たないとも指摘し、日本を名指しで注意しています。
私もそう思うので反論ができない…。

現在東北の復興のためにやたらと増税論が活発化していますが、必要な額だけあそこを免税特区に仕立てた方が、早く復興しそうです。
本社動かすところがボロボロ出そうですし。

よく、「大企業は色々抜け道があって税金を払っていない」と言う議論があるのですが、だったら減税したってしなくったって変わらないと思うんですが。
折角なんで東北で試行してみてはいかがですかね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »