お金がさっぱり回らない
日本の銀行の貸し出し残高推移が公表されました。
預金残高はイケイケなのに貸出残高はさっぱりです。
預金がどれくらい貸し出しに回ったかを示す「預貸率」も過去最低の73%と、10年前に比べ約25ポイントも低下した。中小企業向けの貸出残高は171兆円と、ここ10年で約60兆円減らした。
>>銀行預金、融資に回らず 差額、最大の150兆円
大企業は社債とかCPの発行で何とかなりますが、中小企業はそうもいきません。
中小向けの貸し出しは10年で25%も減っています。
そりゃ法人数も減るわ。
Kousyoublog:気が付くと個人事業主が凄い勢いで減少している件
まあ節税対策のためのダミー業者もあるので確定的な事は言えませんが、地域のシャッター通りがある辺りまともな企業が減っているのだと思います。
ダミー企業は存在に意味があるのですから、赤字でも潰れても全く構いません。
この数字はまともな企業の推移なのでしょう。
80年代のバブルが崩壊し、貸し渋りという言葉はすっかり聞かなくなりましたが、それは無くなったからではなく常態化したからです。
貸してくれない銀行に代わってお金を貸していた消費者金融達も、総量規制や過払い請求でボロボロです。
過払いファクトブック:過払い問題の基礎知識:消費者金融の実態
BPnet:中小企業の資金繰り倒産を防ぐ仕組みが求められている
負債に占める貸金の割合は低い(そりゃそうです)ようですが、キャッシュフローに占める割合では結構大きいんじゃないですかね。
お金の巡りを良くしないと、景気はさっぱり良くならないでしょう。
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