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安定志向も考えもの② - 安定を分析する

シリーズ後編です。
大企業、安定企業の代名詞であったJALが破綻しましたが、所謂安定企業が本当に安定なのか考えてみます。

理経済:安定志向も考えもの① - 安定職と賃金

ご存知の通り、今年の初めにJALは正式に破綻しました。
前からヤバイヤバイとは言われており、思慮深い投資家やジャーナリストが度々警告を発していたものの、それを真に受ける人は殆どいませんでした

今でこそJAL叩きが活発化しており、退職者に対する手厚い保証や、その高給の実態について彼是言われていますが、当時はそんなに言われていませんでした。

親方日の丸の印を付けた恐竜企業が、時代に淘汰されて、いままさに滅びようとしているのだ。そして、血のにじむようなリストラの先には、さらに厳しいLCC格安航空との熾烈なサバイバル競争が待ち受けているのである。
>>年収1800万円がリストラで無職に… 解雇に抵抗する日航社員「天国と地獄」

こんな非難や解説は単なる後知恵に過ぎず、今更言っても何の意味も無い事です。
コロンブスの卵を非難するようなものです。
2年前にこのような事を語っていれば、聞く耳を持てたのですが。

つい2,3年前にはJALも学生達に支持され、就職ランキングでも常に上位でした。
安定的な大企業とされ、就職できる事はステータスでした。
きっと両親は万歳をし、周りの人は羨ましがった事でしょう。

マイコミ:2007年卒者 大学生の就職企業人気ランキング調査

しかし破綻のニュースが伝わると皆手のひらを返して非難轟轟です。
どんな素晴らしいブランド服を着ていても、本質はそこまで変わりません
皆周りにこびり付いているものに惑わされていたわけです。

JALの話はこれくらいにして本題に入ります。
言いたくはありませんが、おそらく今後もJALのような大企業がチョコチョコ破綻すると思います。
就職人気ランキングの上位に来るような、誰もが知っている"安定企業"です。

日本政府やその下にくっついている地方は言わずもがな、日本を代表する民間企業の中にもヤバそうな会社はいくつもあります。

理経済:市場の声なき声を聞く - JALから学んだこと

またJALのような半官半民の企業もヤバそうなのが結構います。
例えばNHK

あの会社も大企業で安定企業として有名ですが、多分あの会社も、思っているほど長くは持ちません
ちなみに、独自ルートで情報を手に入れていると豪語しているサイトがありました。
真偽の程はわかりませんが、結構面白く書かれています。

NHK就職への道 2011(NHK職員採用情報集since 2008)

さて、なぜ私がNHKを危険視しているかと言うと、収益源つまり飯の種の減少が明らかだからです。
こちら↓は日本の世帯数推移です。

世帯数の推移

国立社会保障・人口問題研究所:日本の世帯数の将来推計(全国推計) PDF

NHKの受信料は世帯数毎に徴収しているため、大雑把に考えてこの数字が飯の種の数になります。
人口減少が叫ばれている日本国ですが、意外な事に世帯数は増加しています。
しかし2015年にはピークアウトし、あとはゆるゆる減少しています。

また、最近では受信料の引き下げが叫ばれています。
随分粘っているようですが、遅かれ早かれ下げる事になるでしょう。
世帯数は増えていても一世帯あたりの人数は減っていますから、一人当たりの受信料負担は増えていきます。

民衆から不平が出たり、支払い拒否を行う可能性は十分あります。
地デジ化を切欠にして、テレビを捨ててしまう人もいるかもしれません。
受信料収入の減少は避けられません

他にも収入源があればいいのですが、そこは半官半民で、副業なんて言葉はありません

NHKの事業収入

日本放送協会:受信料・受信契約数に関するデータ PDF

JAL同様、日に日に収益の悪化が見えてくるでしょう。
ヤバさが際立つのは2020年頃ですかね。
安定企業に見えても、実際にそうであるかは精査しないといけないのです。

最近は不況もあって学生達が内向的になっており、安定企業を求めています。
これだけ雇用が悪化すれば仕方がありませんが、決して忘れてはいけない事は、"リスクは常に存在する"と言う事です。

どこにいてもどんな企業で働いていても、決してその事を忘れず、ほんの少しでいいので疑ってみるべきだと思います。
問題があれば是正するように上に言うとか直すように努力が出来ますし、問題にはならないレベルの欠点なら、少し工夫する事でもっと会社を良く出来るかもしれません。

思うに、今の安定志向は単なる思考停止なのではないかと思います。
根拠の無い信用は妄信に繫がりバブルに繫がります。

疑いまくるのはあまり良い事だとは思いませんが、「信を信ずるは信なり。疑を疑うも亦た信なり。」と言うように、疑うべきところは疑わないと結局皆で痛い目をみます。
時には一歩立ち止まって考えてみる事が肝要です。

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