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金利を下げるデメリット

一般に、金利を下げると市中で回るお金が円滑になったり増えたりするため、景気によいと言われています。
度が過ぎればインフレになるため、景気の良い時には上げてお金の動きを抑制し、景気が悪化した時には下げてお金を循環させるのが教科書的な手法です。

しかし、得てして世の中は本の通りには進みません。
事実は小説より奇なりと言いますが、まさしくその通りです。

金利上昇時に地方銀行が損失を抱えるリスクが膨らんでいる。金利が1%上昇した場合に保有国債などから発生する推定損失額は、2009年度末に約4兆1200億円と過去最大になった。地銀は貸し出しの伸び悩みで余った資産を相対的に安全な国債に振り向けており、期間の長い国債に投資する傾向も強まっている。
>>地銀の金利上昇リスク、過去最大の4兆円に

金利を下げると金融機関の調達金利も下がりますが、貸し出した時の金利収入も下がってしまいます

借金しまくっている中小企業のオーナーに貸しても、国家にお金を貸しても利益が大して変わらないのなら、安全そうな国債に資金が向かうのは当然です。
世の中思い通りになりませんね。

地銀もその誘惑に駆られ、国債を買い捲っていました。
国債保有残高は35兆6600億円にもなるそうです。

日銀が金利を上げると日本国債の価格は下がります。
金利を上げる ⇒ これから新たに発行される国債は今までと同じ価格でより高い利回りを得られる ⇒ 既存の国債の需要が下がり値段が下がるからです。

記事では細かく書かれていませんが、おそらくここでいう損失は含み損なのでしょう。
満期保有か否かわかりませんが、どちらにしても多くの含み損や含み益の減少が出ます。
簿価は変わらずとも中身の価値は日々変化しています。

さらにここでは触れられていませんが、メガバンクやゆうちょがさらに多額の国債を保有しています
特にゆうちょは150兆円もの国債を保有しています(図は少し古いデータです)

Photo

日本国債/財政赤字問題に国民が取るべき選択:主要銀行(メガバンク) 国債保有残高
日本郵政:第5期(2010年3月期)

単純に考えれば金利を1%上げると郵政だけで17兆円超の損が出ます。
会社が潰れますな。
メガバンクも、地銀の残高総額と同じ位の額を各々保有していますから、数兆円単位で損を出す事になります。

これでは日銀も金利を上げようがありません。
しばらく上げる事もないから良いのかもしれませんが、将来を考えれば決して良い事ではありません。
3年前のように物価が急騰した場合、迅速な対応は出来ないでしょう。

低金利を続けた結果、思ってもいない状況が起きています。
"異常な低金利"なんて安易に続けるものではないのです。
良いことより悪いことのほうが多いのです。
何時になったら理解するんですかね。

WSJ.com:新興国市場を引っかき回す低金利資金
理経済:資産バブルの行き着く先④ - インフレを輸出する

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