格付け機関は取締らなくてよいのでは
金融庁が国内の信用格付機関を監督するそうです。
金融庁は30日、金融商品取引法の一部改正で設けられた信用格付業者制度に申請した5社について、信用格付業者として登録したと発表した。登録を受けた業者は、当局による監督・検査の対象になる。
>>金融庁が信用格付5社を登録、監督・検査の対象に
監督するのは百歩譲って良いとして、本当にできるのでしょうか。
企業監査の知識もさることながら、どこから不正なのかの線引も大変です。
昔から監視してきた監査法人だって不正やグレーな事例が横行しているのですから、信用と言う判断が難しいものを監督できるのかは未知数です。
被告はエフオーアイの役員8人のほか、監査証明をした公認会計士や引受主幹事のみずほインベスターズ証券、東証など。法人としてのエフオーアイは破産手続きを理由に被告としなかった。
>>エフオーアイ粉飾事件、東証などを提訴 株主ら
今でもかなり怪しい会計をしている企業が、東証や新興市場にはゴロゴロあります。
東証1部だって怪しいものです。
そんな中で信用と言う形の無いものを評価する為には、卓越した技術が必要でしょう。
形だけの監督では意味がありません。
また正しいと太鼓判を押す監査と違い、"信用"とはそもそも占いのようなもので、おかしいと思えば信じなければ良いだけの話です。
投資家側の落ち度はどう処理するのかは考えておく必要があります。
よく、企業年金の規約などで「○○信用格付会社のBBB以上の会社でなければ投資してはいけない」と書かれていたりします。
こんなものは自分の目で見る事を放棄した、単なる手抜きです。
上司に報告する時に格付機関へ責任転嫁できますが、その代償については考慮する必要がありますし、損したからと文句を言うのはお門違いです。
自己責任はそんなに甘くありません。
他人に頼らないからこそ、利益を山分けする必要が無いのです。
"信用"を評価するだけの信用格付け機関まで、監督する必要は無いと思います。
ちなみに、この規約は大体どの企業でも定款に書かれており、社内の人間には公開しているので、一度呼んでみる事をお勧めします。
うちの会社はバッチリBBB以上と書いてありましたorz
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