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日本が誇るもの おまけ - 日本に足りないもの

日本の強みシリーズ番外編です。
本編と違い少し辛辣な事を書きます。
日本には多くの強みがあるものの、それが活かされていない現実があります。
おまけ編はそんな話。

理経済:日本が誇るもの① - 環境技術編
理経済:日本が誇るもの② - オタク文化編
理経済:日本が誇るもの③ - 食文化編:世界の食品市場
理経済:日本が誇るもの④ - 食文化編:日本の食文化

結論から先に書きますと、日本に足りないのは"危機感"だと思います。
今のように厳しい環境にありながらも、どこか「何とかなるのではないか」とか「政治家が悪い、グローバル化が悪い」とか他人事のように語られます。
この状況を「ゆでガエル」と表現した人がいましたが、まさにそういう状況だと思います。

Espresso Diary@信州松本:「ゆでガエル」状態。

残念ながら私が書いた強みのうち環境技術とオタク文化については、共に10年以内に世界順位の逆転が起こるでしょう。
即ち日本の首位転落です。

どんな生物にも言える事ですが、生物はより危機的な状況になるほど猛烈な進化を遂げるものです。
勿論死にゆく種も多いのですが、生き残ったものはより強くより逞しく育つものです。

Wikipedia:スノーボールアース
東京大学 田近英一:全球凍結と生物進化 PDF

人間でも火事場の馬鹿力とも言うように、極限状態のほうが120%の力を発揮できるものです。
例えば日本は敗戦によって焼け野原になりましたが、朝鮮特需などによって細々と生き続け、高度成長に入りました。

環境技術の代表である省エネ技術も、元々はオイルショックの時に止むに止まれず開発したものです。
先見の明で開発したと言う訳ではありません。

資源の殆どない日本にとっては、危機的な時代であったと思われますが、と同時に豊かさが実現された時代であり、経済破綻をもたらすまでには至ってません。むしろ、この時代の特徴は、このような逆境を跳ね返した「省エネルギー」時代の幕開けであったとも言えます。
>>オイルショックによって成長した日本

このように、過酷な状況は国民に様々な苦痛を強いる一方で、先行するものを追い落とす為の重要な要素なのです。

翻って日本の強みを考えてみます。
まず環境技術ですが、これは既に猛烈な追い上げを食らっています。

代表格であるハイブリッド自動車は、吉利汽車現代自動車が既に参入していますし、電気自動車は無名のベンチャー企業が大挙して参入しています。
しかも販売シェアはジリジリ追いつかれているのが現状です。

理経済:世界シェアの推移 - 現実の壁
Bloomberg:韓国の現代自:1-3月期利益5倍増-新型車の需要拡大

彼らの場合、かつての日本のようにエネルギー不足があったり、そもそも産業が無い為何とかしようと必至です。
特にEVは大きいミニ四駆ですから、参入にもチャンスがあるわけです。

またクリーンエネルギーは見方を変えると「他に独占されていないエネルギー」ですから、エネルギー確保と雇用確保の一挙両得です。
新興国は工業化の過程で様々な公害を齎しますから、脱硫装置開発等も勢いが違うでしょう。
日本がそうでしたからね。

オタク文化にしても最近少々危機を感じています。
先日行った映画館でも、日本のアニメは4本程度しか上映しておらず、映画オリジナルはジブリの1本だけでした。
海外勢はトイストーリー3みたいな映画が結構あったのに…。

実写が頑張っているならば良いのですが、これも海外のそれと比べてオリジナルが少なく感じます。
アニメがどうとか以前に、優れた作品を作れる人、或いは環境が失われつつあるのではないでしょうか。

日本のCG技術、アニメ技術は大したもので、決して海外のそれに負けません。
TBSでやっていたドラマ「官僚たちの夏」は3分の1がCGでできていたそうです。
これ↓がCGだなんて言われるまで全く気付きませんでした。

官僚たちの夏

以前、ある映像関係の展示会に行った時に、中国から来たクリエイターが「日本のアニメは素晴らしいが、作品の中身が劣化しだしている」と言っていました。
会場は苦笑い。
レポートでもその事については触れていません。

Digicon Magazine:InterBEE アジアコンテンツフォーラムレポート Vol.2 ~各地域クリエイター、メディアによるトークセッション

私もその事については感じていましたが、外国の人も同じように思われていたんですね。
シンガポールのように、飯の種として人材をスカウトしていれば良いのですが、特段そういう話は聞きません。

日本のリードは"亀の甲より年の功"であって、民度が高いとか、手先が器用と言うのは驕りだと思います。
「追われる者の恐怖」を常に胸に秘めていないと、直に抜かれてしまうでしょう。

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