マスコミの世代交代 おまけ - 何故テレビや新聞が駄目なのか
マスコミシリーズの外伝です。
経営に付いて少し触れます。
理経済:マスコミの世代交代① - テレビと新聞
理経済:マスコミの世代交代② - 新聞とネット
理経済:マスコミの世代交代③ - テレビとフリーミアム
理経済:マスコミの世代交代④ - マスコミと消費者
今シリーズで述べた通り、テレビもネットも新聞も、ビジネスモデル的にはそっくりです。
ですからネットが繁栄してテレビや新聞が萎れるのは、本来ならありえないことです。
なのに何故彼らは落ちぶれているのでしょうか?
理由は単純です。
要するに経営者の頭が時代について行けていないのです。
モデルが同じですから、昔やったことをある程度引き継げます。
前回紹介した"やらせ"もその一種です。
他にも制作プロダクションにコンテンツは任せて、自分たちは見ているだけなんて事も可能です。
テレビ業界では一般的でしたが、ネット業界でも起こっているようです。
ホームページを作る人のネタ帳:デザインや使いやすさよりも、はるかにSEOやSEMにお金が流れ易いジレンマ
また、逆に後発組みがやっている手法をパクることも可能です。
知りませんでしたが、デザイン性の溢れた新聞なんてものもあるそうです。
ネットの場合、サイトを着飾るのは一般的ですが、コストのかかり易い新聞でこれをやるのは意外でした。
打開策なんていくらでもあります。
だって後発組みが色々教えてくれますし、自分達がしてきたことを彼らに教える事も出来ます。
資本提携をして相乗効果を狙うことも出来ます。
上記の通り、重なる部分は多分にあります。
結局、彼らが沈没しているのは彼ら自身の不手際に他ならないのです。
世代交代はむしろ経営で起こっているのかもしれませんね。
気付いている人は気付いています。
この認識の差が、企業にとって大きな意味を持つのは必然なのです。
わたしは、既存メディアがインターネットに対応する方法についてこう考える。つまり、時代遅れになったかもしれないのは、新聞ではないのだと。それはむしろ、読者とのきずなという新聞の最も貴重な財産を忘れている一部の編集者、記者、経営者の方だ。
>>News Corp.マードック氏が指摘する「既存メディア衰退の原因」
マードック氏が述べていることは、極めて当たり前のことです。
しかし今のテレビや新聞業界を見ると、この当たり前の事が当たり前に言えない雰囲気になっているようです。
テレビや新聞が駄目なのはネットの所為はなく、彼ら自身の問題なのです。
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