« 米国が原発を後押し | トップページ | 内部留保に課税するらしい »

弁護士も大変そう③ - 少子高齢化と法曹

シリーズ最終回です。
人口と弁護士の関係についてです。

理経済:弁護士も大変そう - 電車の広告を見て
理経済:弁護士も大変そう② - 時代の逆風

事件と言っても様々ですが、全体の件数は人口に依存すると思います。
例えば世界に自分ひとりしか存在しなければ、きっと戦争も無く格差も無くテロも無い、多くの人が理想とする世界になるでしょう。
しかし周りに一人二人、67億人と増えると、各々の主義主張がぶつかり合い揉め事が起きます。

大雑把に考えて、二人の間で争いが起きる確率をPとすると、人口n人であればP×nC2=P(n^2-n)/2となります。
10万人くらいになればPがかなり低くても、いつもどこかで揉め事がある事になります。
しかも人口の2乗に比例しますから、人口が2倍になると事件は4倍になる計算です。

日本は人口増加率が横ばいで、1,2年後には減少に転じるとされています。

日本の総人口の推移

総務省:グラフでみる日本の統計 - 総人口の推移

となると、事件の総件数は減少が予測される訳です。
裁判所のホームページを見ると、確かにここ数年裁判所の仕事は減っています

全新受事件の最近5年間の推移 【全裁判所】

裁判所:司法統計検索システム

データが5年分しかないのではっきりとは言えませんが、トレンドとしては確かに下がっています。
裁判外の解決が多くなったのかもしれません。
しかし少なくとも、少子化の影響は裁判官には及んでいるようです。
また年金や相続を扱う家事裁判が逆行高なのは、高齢化の影響かもしれません。

そして裁判内で強みを持つ弁護士にとっては不利です。
裁判が減っているなら言わずもがな、裁判外が増えているなら価格面で優位性のある○○書士達の法が有利です。
そう考えると、弁護士は増やすどころかリストラする位の気構えが必要なんですね。

彼らの生きる道は何所にあるのでしょうか?
このまま事態に気付かず、教師のように(無駄に)白い目で見られるようになるのでしょうか?

何もしなければ多分そうなります。
少なくとも年収2000万円とか800万円なんて望めないでしょう。
しかし、例えば海外に打って出るなどすれば、十分活路は有ります

例えば「沸騰都市 ダッカ」を見ると、活力旺盛な新興国では、細かい揉め事が絶えないのが分かります。
普通、ぶつかられて商品が滅茶苦茶になったら賠償請求ものです。
しかし新興国ではそれが普通、むしろ増えているようです。

しかもバングラデシュの識字率は5割程ですから、裁判なんてしないでしょう。
彼ら相手に商売をすれば、仕事が無くなる心配はありません。

年収は下がるでしょうが、物価が安くお金以外のお裾分けが期待できます。
暇な時に日本語や英語を教えてあげれば一生「先生」として崇められるでしょう。
勿論、日本の司法資格が海外で直接通じるとは思いませんが、逆に日本の資格の方が現地国のそれより力があるかもしれませんね。

日本にいると分かり難いですが、先進国のブランド力は絶大です。
日本の商店街でドル札を出すと煙たがられますが、韓国のお店で万札を出しても普通に受け取ってくれるでしょう。
あれだけ(裏)両替所があれば、そらな~。
新興国企業がブランドを得る為に、ニューヨークや東京で上場する企業もいますし。

人口減少は安定職とされた弁護士でさえ逃れられないんですね。
今後は戦略的に駒を進める必要が有りそうです。

|

« 米国が原発を後押し | トップページ | 内部留保に課税するらしい »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

バングラデシュの識字率は成人人口だと書かれている通り5割程度ですが、
・弁護士資格がない。
・一生「先生」として崇められる
など、誹謗中傷でしょうか?
JETROや総務省のページにバングラデシュの基本情報が日本語で掲載されています。

日本語は読める方だと思うので、確認してから書いてみてはいかがですか?
馬鹿に見えますよ。

投稿: | 2010年2月20日 (土) 11時26分

コメント有難うございます。

私はバングラデシュを誹謗中傷しているわけではありません。
むしろお気楽な日本が、何れ彼らに追い抜かれるのではないかと焦りっております。

>弁護士資格がない
本文にもあるとおり、現地国にも司法資格はあるでしょう。
問題は「雰囲気、ブランド」の問題です。
「なんか普通より良さそう」と思われれば、其処に価値が生まれます。

日本にもMBAはあるのになぜか海外MBAの方が価値があるように思われています。
同じ修士なのに。

>一生「先生」
ここで述べている「先生」は敬称として使っています。

私は教免を持っており、実習にも行きました。
現在教師はなめられ気味で、彼らはもう「先生」では無くなってしまったのが現状です。

彼らだって大変な教免課程と免許試験を通っています。
ここ5年程度で随分楽になったようですがほんの10年前は合格率数%だったようです。
私を教えてくれた先生はそんな狭き門を潜ったのに「先生」とは言われないのです。

投稿: なる | 2010年2月20日 (土) 13時26分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/528305/47610896

この記事へのトラックバック一覧です: 弁護士も大変そう③ - 少子高齢化と法曹:

« 米国が原発を後押し | トップページ | 内部留保に課税するらしい »