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市場の声なき声を聞く - JALから学んだこと

今日JAL会社更生法を適用し、凡そ60年の歴史に一旦幕を閉じます。
彼らは高額な年金や、ジャンボジェット、不採算路線の維持など様々な要因が言われています。

CNET:JAL経営不振の原因は日本の大企業に共通してみられる

しかし私が思うに、彼らの最大の失敗は人の忠告をガン無視した事にあると思います。
人間と同じで、あまりに人のいうことを聞かなすぎると見放されると言うことです。

理経済:損失も背負う。それが株主の誇り!

そもそも、どんな企業にも欠点は有ります。
叩けば埃が出るのはJALだけではありませんし、"投資家にとっての埃"が一つもない会社なんて、たぶん従業員が寄り付かないでしょう。

例えば、トヨタ自動車だって投資家から言わせれば「利益率が低い」という埃が有りますし、任天堂だって「自己資本比率が高すぎ」という埃が有ります。

やれ利益が少ない、やれ流動比率が低い、買収が少ない、自社株買いが少ない、配当が少ない( ´Д(´Д`)Д` ) アーダコーダ
言い出したら限がありません。
色々修飾しても、投資家にとっての最終目的は(分相応の)儲けなわけですから、利益のためなら何でも言うでしょう。

ですから、一人一人の投資家や株主の言う事に対して、完全なイエスマンである必要は無いと思います。
埃があるのは仕方ないのです。
重要なのは、呼吸を圧迫するような大きな埃を早期に摘み、時々適度な掃除を行うことなのです。
年金が高いとかジャンボがどうとかは後知恵であり、其処を学んでもそれほど将来に役立つ事はないでしょう。

ではどの程度が適度なのでしょうか?
その指標が「市場の声なき声」だと思います。
上述したようなギャーギャー言ってくる株主の声では無く、その産業や経営者を信じて票を投じてくれた人々のか細い声です。

そもそも長期を旨とするような投資家は、経営に口出ししたくなるような会社に投資なんてしません
元々利益回収に焦りはないわけですから、例えば配当性向など短期的な資金回収は必要としていない訳です。
彼らが配当に廻すお金で、上手く成長してくれるなら文句はないわけです。

しかし長期的な視点で明らかに会社の首を絞めるような問題には、時として口を出します。
或いはどこかの証券会社が出した該当事項の質問に対して、どう答えるかを見ています。
突っ込みに対して、真摯な解答や論理的な反論が出来なければ、すぐに逃げていくでしょう。

マスコミもアナリストも、そしてブロガーまでもが、どうしようもなくなってから騒ぎ立てます
JALの落ち目加減は、随分前から株価に「市場の声なき声」として現れていたのに。
残念ながら日本人は、経営者も含めて市場との対話が得意ではないようです。
こんなアホな社説↓が載るのも、それが原因でしょう。

読売新聞:投資家にとってのJAL倒産の教訓

これではJALの破綻を経験しても何も得られません。
声を聞くことが大事なのです。

これは何も難しい話ではありません。
Yahoo!ファイナンス等を使えば誰でも出来ます。
ようはやり方を知らないだけなのです。

例えばこちら↓を御覧ください。

市場の声

Yahoo!ファイナンス

やり方は簡単。
気になる銘柄と、同業他社、指数平均(日経平均)をチェックして、なるべく長い時間軸で株価の比較をするだけです。

見ただけでどの会社が傾いているか分かりますよね?
後は「S○NY 経営不振」とか「ひたさ ヤバイ」とか打ってgoogle検索するだけです。
エコノミストや個人投資家があれこれ解説しています。

幸い今は情報化社会です。
市場の声なき声は、聴こうと思えば誰でも聞けるのです。
JALから学ぶべきことは、こういうことだと思います。

話は変わりますが、このやばい会社、よく就職希望ランキングの上位にランクしています。
私は理系出身なので特にその傾向が顕著でした。

大学時代、先輩が「やったー、ンニーに受かった!」と研究室に騒ぎに来たことが有りました。
その時他の人たちは「いいなー、羨ましいなー」とか賞賛を浴びせていたのですが、私だけは「頑張ってくださいね」と一言しか言いませんでした。

ンニーは随分前から経営が悪化しており、当時からその兆候が出ていたため、正直先輩の将来が心配でなりませんでした。
気の弱い私は、「もう1回就職活動しなおすか、転職を考えた方がいいですよ」とは言えず、社交辞令で終わらせてしまいました。

本当に人付き合いは大変ですね。

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