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2010年1月

流行りと廃り② - mixiの場合

シリーズ2回目、Twitterを肴に商品の盛衰について述べます。

理経済:流行りと廃り① - Twitterの将来

その前にタイムリーなニュースが出たので書いておきます。

インターネットでブームになっている一言ブログTwitterの利用者数の伸びが鈍化し、昨年12月には減少に転じたことが、調査会社の統計で分かった。一部では、Twitterは既にピークを過ぎたのではないかかとの観測も出ている
>>Twitterブームに陰り? 利用者伸び悩み、12月は減少

減少に転じて1ヶ月程度です。
話題にのぼっているだけに、マスコミらの反応は結構のようです。

ただこれについてはそんなに問題ないと考えています。
山があれば谷もあるのが商売だと思います。
常に上昇し続けると思うのは無理が有ります。
既に規模も随分大きいですし。

さて本題に戻りますが、私はTwitterがこのまま事業を続けることは出来ないと考えています。

前回述べたとおり、黒字化はかなり早く達成できると思いますし、上場する気が有るならば、NASDAQ上場もここ2年以内に出来るでしょう
しかし其処が最も脂ののっている時です
後はジリジリ陰りが見えてくるでしょう。

株価の方は大概前のめりになるので、脂が抜け出しても暫くは上昇し続けるでしょう。
おそらく半年から1年は猶予が有りますし、分割などで人為的に操作することも出来るでしょう。
しかし所詮実態を伴わない株価ですから、すぐに鍍金が剥がれ下落に転じるでしょう。

何でそんなことが言えるのかって?
だって似たような事が過去に何度もありましたから。
予想するのは難しくありません。

直近であったのはmixiでしょう。
会社やシステムの説明は特に要らないでしょう。
それ位様々な雑誌やテレビに取り上げられ、SNSによるクチコミマーケティングなんて言葉も流行りました。

アスキービジネス:SNSマーケティングで売る 事例編

しかしmixiの伸び悩みと共に雑誌からは記事が消えていきます
現在でもTwitter等によるクチコミマーケティング効果が言われていますが、少なくともmixiの力が大幅に衰え、社会の片隅に追いやられているのは事実です。
それは彼らの決算書を見ればよく分かります。

こちら↓はmixiのアカウント数の推移です。
ブームになった05年後半から上場した06年9月までは少々加速度のある上昇を示しています。
PVの方も結構なものです。

mixiのID数推移(06年4Q)

ところが最近↓では、IDが横ばいになり始めています。
特にPVはサッパリ伸びません。

mixiのID数推移(08年4Q)

mixi.inc IR資料 - 決算説明資料
2006年度第4四半期及び通期決算説明会 PDF
2008年度第4四半期及び通期決算説明会 PDF

この中にも2重IDや、事実上放置されているIDも多いでしょうから、実際の有効ID数はもっと低いでしょう。
あくまで実感ですが、mixiニュースに対する日記数も減っている気がします。
退会しないデメリットもありませんし。

決定的なのは広告社数の推移です。
こちら↓は先ほどの資料から取った、広告社数の数の推移です。
なおNCとはナショナルクライアントの事です。

mixiの広告社数推移(06年4Q)

mixiの広告社数推移(08年4Q)

こちらの横ばい加減は圧倒的です。
損得が関わる広告主は流行り廃りに敏感です。

利益はしっかり出ているのですが、株価もめっきりです。
決算書を見ても言葉に精気が感じられません
06年の決算書には、大文字で「世の中にない新しい価値を生み出す会社を目指して」と夢を語っていますが、現在では少々後ろ向きな感じがします。

mixiもTwitterも所詮は"ツール"にすぎません
人間社会に根付く巨大な意識の、小さな歯車のひとつです。
其処を認識することが脱皮の為に必要なことだと思います。

続く…
理経済:流行りと廃り③ - 変わらないもの
理経済:流行りと廃り④ - コミュニケーションを売る

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iPad…売れるのか?

アップルが大きなiPhoneiPadを出すそうです。

米アップルが27日にタブレット型コンピューター「iPad(アイパッド)」を発表するなど欧米で電子書籍市場が拡大する中、普及が遅れている日本にも、いよいよ活字の電子化の波が押し寄せてくる可能性がある。
>>“後進”日本にも「iPad」の衝撃 変革迫られるメディア

実物はこんなの↓

Ipad

デカww
以前、Amazonキンドルに対して「Kindleで調子に乗ったamazonあたりも参入してくるかもしれません」と述べましたが、逆は予想外でしたね。

理経済:携帯電話のクラウド化 おまけ - 今後の経営戦略について

電話機能もあるそうですが、固定電話より大きいんじゃないですかね?
電話としては売れませんな、きっと
これくらい大きいなら電話やネットブックとしてより、ゲーム機としての活用を考えた方がいいかもしれません

今までのスマートフォンは必然的に小さい為、右に左に傾けるようなゲームが主流でした。
一部にはエミュによってゲームをしていた人もいたそうですが、あんな小さな画面でやるのはちょっと無理が有ります。
コントローラーの表示だけで画面が半分潰れますからね。

iPhoneでエミュ

しかし、この位の大きさならいい感じにゲームが出来そうです。
CPUもよくなっていそうですし。
ネットブックとしての機能を薄める必要は全くありませんが、ゲーム機として十分使えます。
これで乾電池で動けば完璧なのですが

また、iPhoneにはオープンアプリという強い武器が有ります。
高度なゲームや同人誌が配信できるほど柔軟になれば、今まで以上の集客が期待できるでしょう。

理経済:東方というコンテンツのオープンソース化①

ポテンシャルは高いと思いますが、売れるか否かはマーケティングと経営戦略次第ですね。

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日本の民主党も危機的支持率

日経の統計によると、内閣支持率がついに不支持率を下回ったそうです。

日本経済新聞社とテレビ東京が26~27日に共同で実施した緊急世論調査で、鳩山内閣の支持率は45%となり、昨年12月の前回調査から5ポイント低下した。不支持率は5ポイント上昇して47%で、同政権になって初めて支持率と不支持率が逆転した
>>内閣支持45%不支持47% 鳩山政権で初の逆転 日経世論調査

あらら。
政権発足からまだ4ヶ月ほどしか経っていないのに、もう不支持が上回っているとは。
先行きが思いやられますね。

オバマ民主党も期待はずれな感が出ており、支持率も低調のようですが、日本の民主党も同様のようです。
オバマさんは金融規制策で何とか支持率回復を狙っているようですが、鳩山さんはどうするんでしょうかね

しかしこの調子だと9月を待たずに首相交代となりそうです。
そうなると、自民以来安部、福田、麻生、鳩山と4人連続で1年交代になります。
しかも政権交代までしてそんな調子だと、ちょっとまずいですね。
政治批判を飛び越えて国が非難されそうです。
年代わりの首相って…

なんだか参議院線で負けて、「4年間ねじれ国会」とかになりそう。

昔、どこかのテレビで「ねじれ現象は国民が自民政権での停滞を望んでいるから」と民主党員が言っていました。
もし民主党も同じようになったとしたら、政権がどうとかではなく国民が全身を拒み停滞を是としているということになります

もしそうなら、日本の停滞はまだ暫く続きそうです。

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流行りと廃り① - Twitterの将来

変わらないもの探していた~note
う~ん、名曲ですな。
正直映画は好きではありませんでしたが、この曲は名曲です。

なるはゲド戦記が面白いと思うような人間なので、私の感想なんてあてになりませんが。
それにしても、漫画版とはえらい違いでしたね。
アレンジされ過ぎててとても同じ作品とは思えませんでした。

歌詞にも歌われるとおり、人間は変わらないものを探し続けているのかもしれません。
しかしそれは茨の道であり、そうそう簡単には出来ないのでしょうね。
今回は流行りと廃りから、私の投資感と企業の商品について考えて見ます。

本音を言うと、現在のTwitterや仮想世界のブームに少なからぬ疑問があるため筆を取りました。
先にお断りしますが、当ブログは3年を目安に書いている為、テレビや雑誌に逆行する事をよく書きます
まあ、生暖かい目で見てやってください。

理系済:所信演説

ここ最近色々なメディアでTwitterの名を目にします。
ネット新聞から始まり、週刊ダイヤモンド、ヤフオク、ブログ等等ネコも杓子もツイッターです。
首相や大統領まで乗り出してきて、大賑わいです。

Twitter社によると現在は営業赤字(正確には分かりません)だそうです

Twitter には収益を生み出す多くの可能性が秘められています。しかし現在のところは、我々はそれらの実装を保留しています。…(中略)…ビジネスモデルは研究段階に入っていますが、現在は利益よりも出費が多くなっています
>>Twitterの収益源

英語をそのまま日本語化している為か、なんか変な表現をしています。
赤字だそうで、ビジネスモデルは固まっていないようです。

しかし心配することは無いでしょう。
新聞やら証券会社やらネットオークションやらが情報を発信し、雑誌にも散々書かれていますから、企業広告やらなんやらですぐに黒字化するでしょう。

もっと言えば半年から1年半程度で黒字化するでしょう。
つなぎは銀行が貸してくれるでしょうから問題ありません。
そして黒字化から1,2四半期過ぎたあたりで上場に踏み切ると思います。
IPOも大成功、まさにバラ色人生ですね。

もし私がそんなバラ色企業のCFOなら、社長にある提案をし何れかを決めてもらうでしょう。
その提案は以下の3つです。

  1. 現在の事業を維持する。
  2. 持ち株をIPO直後に売却し、隠居するなり次の事業に費やすなりしてもらう。
  3. 現在の事業から脱皮する

事業に疲れているなら2、事業拡大したいなら3をお勧めします。
最もやってはいけないのは1です。
現在のTwitterを維持し続ける事が最も駄目です

さて何故でしょう?
見るからにイケイケなツールで、バラ色の未来が約束されているのに…

続く…
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なんかGEが紹介されてる…

昨日GEの決算と経営について語りました。

理経済:GEの経営に思うこと - 株主と経営者の関係

そうこうしていたら、決算に乗っかってゴールドマンが買い推奨しだしました。

Goldman Sachs raised estimates and their price target on General Electric (NYSE: GE) to $21 following results last week.
>>Goldman Sachs Raises Price Target on General Electric (GE) to $21

(lll゚Д゚)ウワー
今までも何度か彼らとバッティングしたことが有りますが、その後は大概ろくでもないことになるので正直ヒヤヒヤ。

まあ確かに注目が集まり株価は上がるのですが、ありがた迷惑というか余計なお世話というのが本音。
もうちょっと緩々やりたいのですがね~。

経営者の皆様も、たった一言だけを切取られて良いとか悪いとか言われるとは。
心中お察しします。
こんなだから極端に市場と対立するか、極端に自己利益を追求するような経営者が跋扈するんですね。

追記:
なんか"天"からお金が降ってきました。

ロイター:米エネルギー省、医療用アイソトープ開発でGE日立などに助成金

わかり易い連中だな。

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GEの経営に思うこと - 株主と経営者の関係

GEが4Qの決算を出してきました。
減益ながらも市場予想を上回った為、株価は上昇。
ダウに引きずられて上げ幅を縮めましたが、まあそういう事もあります。

ポイントはGEのCEO、ジェフリー・イメルト氏の経営です。
長めの投資を行う人間にとっては、1日1日の株価より、彼等CEOの経営方針のほうが重要です

ジェフリー・イメルト最高経営責任者(CEO)金融部門であるGEキャピタルの事業縮小を進めているほか、第4四半期中にメディアグループのNBCユニバーサル部門の大半の売却で合意するなど事業選別を進め、発電設備や医療関連機器、ジェットエンジンなどで受注増を目指している。
>>米GE:10-12月は22%減益、事業の選別化進む

さすが伝説の経営者、ジャック・ウェルチの後釜なだけあります。
私もこの方針に賛成です。
ジェットエンジンは少々微妙な気がしますが、まあいいでしょう。
株主の意向をよく汲み取っているのではないでしょうか?

前々から思っていたのですが、正直実業系の企業が本業そっちのけで金融業に耽るのが腹立たしくて仕方ありませんでした。
金融は大事ですが、それが一つの事業になるほど肥大化するのは我慢なりません。
金融は補佐役です。

金融業は儲かる時は儲かるのですが、損する時はガッツリ損します。
しかも、何か技術が向上するのかそうでもありません。
社内に、よく分からない数式を使って大した意味もない事を正当化する人が増えるだけです。
尤も、こういう状況ではバッサリ切れる変動費なので様様ですが。

金融業は麻薬のようなものです。
本業としてならいざ知らず、ついでにやるには大きすぎます。
今までも、金融が本業を圧迫した事例、いつの間にか本業と摩り替ってしまった事例が有りました。

例えば、潰れたGMを支えていたのは自動車ローンなどの金融業でした。
彼等のおかげで破綻が遅延できたという事もいえますが、逆にその所為で本業に力が入らなかったとも考えられます。

廃人になった例としてはエンロンが有ります。
彼等は本業であるはずの電力業をおろそかにし、先物取引や天候デリバティブに耽りました
これが社内にも侵食し、負債隠しにも随分肩入れしたようです。

日経BP:エンロン・スキャンダル、誰が「知恵」をつけたのか?

色々調べると電力業も不振だったようですが、この時もそれを覆い隠したのは金融業だったようです。

金融業は麻薬です。
少量に絞り、うまく使えば鎮痛剤になるなど有効ですが、度がすぎればすぐに転落人生です。
極力絞っていく事が望ましいと思います。

イメルトCEOには"物を言う"必要がありませんね。
今後もこの調子で経営してくれる頂ければ、なにも文句はありません。
本来株主と経営者はこういう信頼関係で結ばれてしかるべきなのですけどね。
残念ながらそうでないのが現実です。

理経済:市場の声なき声を聞く - JALから学んだこと

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類似画像検索の使い道 おまけ - 正規分布とべき乗分布

類似画像検索使用法の外伝です。
金融工学者と経済物理学者の間で揉めている問題と、類似画像検索がそれに影響されないという事についてです。

理経済:類似画像検索の使い道 - テクニカル分析
理経済:類似画像検索の使い道② - テクニカル分析とモンテカルロ法

揉め事とは何かというと、金融モデルの基盤となるボラティリティの算出方法についてです。
一般に、金融工学では正規分布を、経済物理学ではべき分布を使います
(確か正規分布はベキ分布の一種だったと思います。記憶が曖昧ですいません)

ベキ分布と正規分布

内閣府:平成20年版国民生活白書 正規分布とベキ分布

どちらの分布を使用するかによって、結果が随分変わってきます。
現在の金融工学は主に正規分布を使用しているのですが、現実の市場を見てみると随分と振る舞いが違います。

こちら↓を御覧ください。

理論別指数変化の図

べノワ・マンデルブロ:禁断の市場

これは、経済物理学の第一人者であるべノワ・マンデルブロが実験に使った擬似グラフです。

2つが本物のチャートで、一つが古典的金融工学による擬似グラフ、もう一つがマンデルブロの作ったベキ分布型擬似グラフです。
どれがどれだか区別が付くか、という実験です。

正解は①(IBM)と③(ドル/マルク)が本物、②が古典金融工学、④がベキ分布型擬似グラフです。
これをボラティリティで見ると②だけ異であることが分かります。

Photo_3

ここで経済物理学者と金融工学者の間で揉めている訳です。
旧来の正規分布ではなく、ベキ分布を使う方がいいのではというのが大勢です。
ただ、銘柄の中には②のチャート以上に安定的な銘柄も多く、本当のところ何所まで正規分布が間違っているのかも悩みどころです。

JT(050123~080123)

ケロッグ(1985~)

さて、この論争の決着ですが、これはよく分かりません。
しかし類似画像検索によるテクニカル分析は、これに左右されません

類似画像検索は市場から得たデータによる、"経験論"を活かす訳ですから、仮にどちらの理論が正しいにせよ間違っているにせよ、それほど影響を受けないでしょう。
こういう点でもメリットがあるんです。

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ゴールドマン・サックスがまた証券会社に

ゴールドマンが銀行から離れ、再び証券会社(米国ですから投資銀行でしょうか)に戻る可能性があるそうです。

米下院金融委員会のバーニー・フランク委員長は21日、米政府による新たな金融規制案を受けて、米金融大手ゴールドマン・サックス・グループは銀行業務免許を返上する可能性があるとの認識を明らかにした。
>>ゴールドマン、銀行業務免許を返上の可能性-フランク下院金融委員長

まだゴールドマン自身が述べた訳ではないので、確実ではないですが、規制が実現すれば間違いなく投資銀行に戻るでしょう。
ゴールドマンに限らずJPモルガンのような証券会社とくっ付いた様な会社が、自己資本の一部を投じて証券部門を分離してくるかもしれません。

また日本のフィナンシャルグループのように、銀行を包括するようなホールディング会社になるかもしれません。
証券会社や本体が自己勘定で売買を行い、資金源は同系列グループの銀行部門から、ということも考えられます。

みずほFGグループ図

みずほインベスターズ証券:会社情報

まあ、この法律自体抜け道が多く時間稼ぎにしかならないとは思っていましたから、想定の範囲内ではあります。
次の手をどんどん打っていく事が望まれます。

それにしても、下院のそれも金融委員長がここまで堂々と抜け道を述べるとは、ちょっと以外ですね。
何も考えていないのか、事前に手を打てるように告知したのか、それとも金融業界と繋がっているのか、謎の多い行為です。

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これは効きそう - オバマ大統領が自己勘定取引を規制

オバマ大統領がかなり大胆な金融規制を打ち出しました。
う~んこれは効きそうですね。
期待大です。

オバマ米大統領は金融機関のリスクテークを抑制し、金融危機の再来を防ぐため、機関の規模およびトレーディング活動に制限を設けることを呼びかけた。
>>米大統領:銀行の規模を制限、自己勘定取引の運営禁止訴え

中間選挙と支持率低下に焦りが見えるオバマ政権ですが、取りあえず叩き易いウォール街を叩く事にしたようです。
最近まで金融商品の抑制とか、全く意味のない案を出していたのに、いきなり劇薬を出すとは焦りの凄さが伺えます。

理経済:金融規制は取引ルールにすべき

自己勘定という、売買ルールに規制することで強い影響があるのは火を見るより明らかです。
現に米国では小火が起きています。

私はこの意見に賛成です。
確かに株価は下がりますが、そもそも仮初の上昇なんですから長持ちしません。
勝手に盛り上がり、勝手に破綻し、そのくせ政府に泣きつくでは健全な経済状況なんて作れません。
もう少し自重してくれればいいのですが、今の状況を鑑みると、とてもとても無理でしょう。

残念ながらグラススティーガル法の盛衰を考えると長くは続かないでしょうが、十分時間稼ぎが出来るでしょう。
銀行が証券会社やファンドを持つことは規制していないようですからね。
私のオバマ政権への好感度がアップしました。

銀行業務と証券業務の分離、預金金利規制(80年代に段階的に撤廃)、要求払預金への利付禁止、預金保険制度の創設などを定めていた。
>>グラススティーガル法 - 証券用語辞典

成立への逆風は、ハリケーン・カトリーナより強いでしょうが、是非是非成立させていただきたいです。
ガイトナーじゃ無理か…

駄目だこいつ・・・、早く何とかしないと

理経済:オバマ大統領にして欲しいこと - 取りあえずあいつをクビに…

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神輿は軽くてパーがいい。

小沢絡みの資金問題のとばっちりで、鳩山首相が自分の首をかけてきました。

母親からの資金提供を知らなかったとする自身の発言が仮にうそだった場合は「(議員)バッジをつけている資格はない」と述べ、議員辞職する考えを示した。
>>鳩山首相「発言うそなら議員バッジつけている資格ない」

小沢幹事長は首をかけていないのに、首相はかけるんだ…
潔いと言えばいいのですが、幹事長のスケープゴートになってますね、完全に。

先日テレビを見ていて知ったのですが、小沢はかつて「神輿は軽くてパーがいい。」と言ったそうな。
首相を神輿に見立て、党に文句は言わず頭が悪くて扱い易い人が上司に座っていてくれた方がありがたい、という意味だそうです。
レーガン政権みたいです。

Wikipedia:ドナルド・リーガン
たむたむの自民党vs民主党:御輿(みこし)は軽くてパーがいい

この当時はまだ総選挙前だったので、「自らを『軽くてパー』と認めているのであろうか」と述べています。
しかし結果を見るとそうではなかったようです。
今の神輿は鳩山首相ですからね。

以前ルビコンの決断で、小沢幹事長の選挙戦略をやっていました。
所謂ドブ板選挙です。

確かに選挙に勝ちたいという情熱は伝わるのかもしれませんが、つくづく思うのは「あなたが手を握ってくれたら政治はよくなるの?景気はよくなるのか?」と言うことです。
政策の一つも提示して欲しいものです。

チェンジを求めている時に、自分たちを苦しめた古い選挙手法に依存するのは、凄く矛盾している気がします。
事実、予想通り政権交代しても政治は大して変わりませんでした。

理経済:官僚の、正体見たり、・・・ - 政権交代など意味がない

チェンジすべきは自分達一人一人の心構えからだと思います。

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類似画像検索の使い道② - テクニカル分析とモンテカルロ法

シリーズ後編です。
前回、類似画像検索スクリーニングに使えると述べました。
しかし仮に技術が完成し、スクリーニングできるようになったとしても、収益源としては弱いです。

月額2000円程度のプレミア会員料金と、1%もない売買手数料が少しばかり増えるだけです。
市場は小さく、儲けにはなりません
というわけで別の使い方を提案します。

理経済:類似画像検索の使い道 - テクニカル分析

結論から言えば、「ブラフを見分ける」手法を類似画像検索で実現するのです。
現在、類似画像検索の使い方といえば「あの人は他にどんな色の服を着ているのか」とか「写真で見たあの車はなんと言う車種なのだろ」というようにしか使われていません。

IDEA*IDEA:Google Labsから遂にリリースされた『類似画像検索』がやっぱり使える!

これ等は似たような画像が手元或いはネット上にある時に、それを利用して検索をかけます。
しかし、おそらく1年後位には自分たちが作った画像をアップし、それを起点に検索をするようになると思います。
ちょうど今の検索システムと同じです。

例えばなだらかな山に登りたと思ったら、平たい山をペイントみたいなので書き、それっぽい山を探します。
温泉なら「露天で夕日が見えて」と簡単な図を描くと自動で検索してくれるようなシステムです。

googleが参入しているのは、これを利用し、「この画像に似た画像が検索されたら、あなたのサイトを上位に出します。」という課金システムを作りたいからでしょう。
現在言葉でやっていることを画像でやろうと考えているのだと思います。

話を戻します。
前回のスクリーニング機能を逆手に取り、現在あるチャートから自分達の持つデータベースの中のどの形に似ているかを検索します
この時、売りサインとするテクニカルが多ければ売り、買いが多ければ買いを推奨する訳です。

これに留まらず、データベースのサンプル数を増やし、モンテカルロ法を使い「過去の事例から考えて買い確率○%、売り確率×%、上昇率の分布はこのくらい」というように台風予報のように予測できるように出来ます。
これを利用し、ファンドや証券会社がトレードを行い、収益を上げるのです。

モンテカルロ法

Osamu's Weblog:Monte Carlo Localization
証券用語辞典:モンテカルロ・シミュレーション

過去のデータから得られたテクニカル指標を、最小二乗法で与えられた直線の傾き、陰陽の割合、極値の回数などで数値化しn次元空間での位置を決めデータベースに入れておきます。

そして検索したいある瞬間のチャートを、同様の手法で数値化し、このn次元空間中の何所に属するかを計算します。
そしてそこから近い点との距離を計算します。

例えば近い点を近い順に50個取り、距離の逆数を取ります。
これをすべて足し、正規化。
各々の特徴を持つグラフの面積を勘定し、テクニカル指標の属性ごとに分類します。
各々の属性の総和÷総面積(=1)が確率になります。

イメージとしてはこんな感じ↓
下手なのは堪忍してください。

面積計算のイメージ図

変動率も入れておけば、どの程度変動するかもわかります。
多次元であればあるほど、データ数が多ければ多いほどコンピュータに負荷がかかりますが、検索速度も速いですし、0.03秒で判断から注文までこなすコンピュータがあるのですから、規模の大きい会社なら問題ないでしょう。

これを利用すれば、大した経験がない人でもある程度テクニカルで戦えるようになるでしょう。
天気図を読めない人は多いですが、天気予報の台風予報図が分からない人は少ないでしょう?
職人芸的なテクニカル分析も、素人が比較的容易に理解できるようになるのです。

そして各々のファンドの個性はデータベース作りに現れます。
どのチャートを使うか、どう分類するかは職人の手にゆだねられます。
ここが心臓になるわけです。

このデータベースと技術を利用すれば、新人社員の後ろに四六時中トップトレーダーが張り付いているような効能が得られ、全体の底上げに繋がるでしょう。
これが私の考えた類似画像検索の使い道です。

現在はまだ、グラフのようなメリとハリしかないような画像の検索は難しいそうですが、近いうちに可能となるでしょう。
夢は膨らみます。

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市場の声なき声を聞く - JALから学んだこと

今日JAL会社更生法を適用し、凡そ60年の歴史に一旦幕を閉じます。
彼らは高額な年金や、ジャンボジェット、不採算路線の維持など様々な要因が言われています。

CNET:JAL経営不振の原因は日本の大企業に共通してみられる

しかし私が思うに、彼らの最大の失敗は人の忠告をガン無視した事にあると思います。
人間と同じで、あまりに人のいうことを聞かなすぎると見放されると言うことです。

理経済:損失も背負う。それが株主の誇り!

そもそも、どんな企業にも欠点は有ります。
叩けば埃が出るのはJALだけではありませんし、"投資家にとっての埃"が一つもない会社なんて、たぶん従業員が寄り付かないでしょう。

例えば、トヨタ自動車だって投資家から言わせれば「利益率が低い」という埃が有りますし、任天堂だって「自己資本比率が高すぎ」という埃が有ります。

やれ利益が少ない、やれ流動比率が低い、買収が少ない、自社株買いが少ない、配当が少ない( ´Д(´Д`)Д` ) アーダコーダ
言い出したら限がありません。
色々修飾しても、投資家にとっての最終目的は(分相応の)儲けなわけですから、利益のためなら何でも言うでしょう。

ですから、一人一人の投資家や株主の言う事に対して、完全なイエスマンである必要は無いと思います。
埃があるのは仕方ないのです。
重要なのは、呼吸を圧迫するような大きな埃を早期に摘み、時々適度な掃除を行うことなのです。
年金が高いとかジャンボがどうとかは後知恵であり、其処を学んでもそれほど将来に役立つ事はないでしょう。

ではどの程度が適度なのでしょうか?
その指標が「市場の声なき声」だと思います。
上述したようなギャーギャー言ってくる株主の声では無く、その産業や経営者を信じて票を投じてくれた人々のか細い声です。

そもそも長期を旨とするような投資家は、経営に口出ししたくなるような会社に投資なんてしません
元々利益回収に焦りはないわけですから、例えば配当性向など短期的な資金回収は必要としていない訳です。
彼らが配当に廻すお金で、上手く成長してくれるなら文句はないわけです。

しかし長期的な視点で明らかに会社の首を絞めるような問題には、時として口を出します。
或いはどこかの証券会社が出した該当事項の質問に対して、どう答えるかを見ています。
突っ込みに対して、真摯な解答や論理的な反論が出来なければ、すぐに逃げていくでしょう。

マスコミもアナリストも、そしてブロガーまでもが、どうしようもなくなってから騒ぎ立てます
JALの落ち目加減は、随分前から株価に「市場の声なき声」として現れていたのに。
残念ながら日本人は、経営者も含めて市場との対話が得意ではないようです。
こんなアホな社説↓が載るのも、それが原因でしょう。

読売新聞:投資家にとってのJAL倒産の教訓

これではJALの破綻を経験しても何も得られません。
声を聞くことが大事なのです。

これは何も難しい話ではありません。
Yahoo!ファイナンス等を使えば誰でも出来ます。
ようはやり方を知らないだけなのです。

例えばこちら↓を御覧ください。

市場の声

Yahoo!ファイナンス

やり方は簡単。
気になる銘柄と、同業他社、指数平均(日経平均)をチェックして、なるべく長い時間軸で株価の比較をするだけです。

見ただけでどの会社が傾いているか分かりますよね?
後は「S○NY 経営不振」とか「ひたさ ヤバイ」とか打ってgoogle検索するだけです。
エコノミストや個人投資家があれこれ解説しています。

幸い今は情報化社会です。
市場の声なき声は、聴こうと思えば誰でも聞けるのです。
JALから学ぶべきことは、こういうことだと思います。

続きを読む "市場の声なき声を聞く - JALから学んだこと"

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投資を呼び込む新興国

マレーシアが世界の大企業2,30社を自国に招き接待するそうです。

マレーシアのフスニ第2財務相は17日、今後国内で開催される国際イベントに米経済誌フォーチュンの世界企業番付上位50社の最高経営責任者(CEO)を招待すると述べた。
>>世界番付上位の企業トップをF1に招待 マレーシア

減税や優遇措置など、投資を呼び込もうとする政策はよく見ますが、ここまで露骨な呼び込みは珍しいですね。
まあマレーシアは隣の国が凄いですから、少々焦りも有るのでしょう。

新興国というと、今はイケイケというイメージが有りますが、そうでない国の方が遥かに多い訳です。

日本のお偉いさんもようやく資本の重要性に気付き始めたらしく、一部から声が上がっています。

日銀理事の早川英男大阪支店長は18日、日本企業の海外移転に関して「グローバル企業は自らの生き残りの道を見出したとしても、日本経済でみると、新興国を中心とする世界の成長になかなかついていけなくなってしまうのではないか」と長い目で見た日本経済に懸念を示した。
>>企業の海外移転による経済への影響を懸念=日銀大阪支店

他国が投資を呼び込むということは、自国から資本が逃げうるということですからね。
もっと力のある人から、このような声を聞きたいものです。

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類似画像検索の使い道 - テクニカル分析

以前アイデアを晒すと言いながら、JAL問題で盛り上がってしまいぜんぜん書いていませんでした。
幸い今回のアイデアは何所も手を出していないようなので、まだ大丈夫そうです。

今回のお題は「類似画像検索」の使い道です。
最近まで知らなかったのですが、偶々行ったイベントで見かけ、色々使えそうなので記録していました。

さて類似画像検索とは何かというと、名前通りの検索機能です。
普通は「理経済」という検索ワードに対して、その用語を含むブログやサイト、あるいは画像を検索できます。
一方類似画像検索は検索ワードではなく検索用画像をアップし、それに近い画像を探ってくれる機能です。

TechBlog:1000万画像を1秒以内で検索 VisualSeeker
ネット海:類似画像を使用し写真を自動画像補完するWebサービス

なんか面白そうな技術ではあるのですが、今ひとつ用途がよく分からないというのがユーザーの声です。
と言う訳で、便利な使い道を考えてみました。

それはズバリ、株価等の「テクニカル分析に応用する」です。
投資家の皆々様は日々スクリーニングを使って銘柄探しをしていますが、多くの場合ROEや騰落率など、公式に当てはめれば良いというだけのものです。
チャートを利用した検索はあまり見ません。

最近では株.comがチャートでの分析をしているようですが、「本日のチャート足型」を見る限り、其処まで高度なことをできる訳ではないようです。

テクニカルの手法は随分昔から研究されており、古典的なものだけでも随分あります。

株・個人投資家の喫茶店:テクニカル分析入門

しかし、テクニカルの種類が多い上に対象銘柄も多いです。
分単位で変わる上にブラフも多いので、中々大変です。
複数のシグナルが出いて、しかも買いシグナルと売りシグナルが同時に出ている時はどうすれば良いのか悩みます。

こちら↓は1958年~1962年のダウ平均をテクニカル分析してみた結果です。
もし私が当時取引をしていたなら多分このように売買していたでしょう。

Photo

実際にはこの他にボリンジャーバンドやらRSIやら足分析が入ってきますから、もっと大量の情報を扱わねばなりません。
しかも結構外れます。
私がヘボなだけかもしれませんが。

類似画像検索を利用できた場合、これを簡略化できます。
実際の銘柄数は日本だけで株式3800社、ETF、指数オプションや為替、CFD等様々です。
日本だけで1万種位のチャートがあり、これらを迅速に捌く必要が有ります。

ちなみに凝りだすとこんな画面↓になります。

3万円からのFX投資生活

幸い、元になる画像は山ほど有ります。
一々アップしなくても大丈夫。
新しいスクリーニングツールとして使えそうです。

ちょっとだけ続く…
理経済:類似画像検索の使い道② - テクニカル分析とモンテカルロ法

追記:
ニコニコに面白いテクニカル動画があったので貼っときます。

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稲盛CEOに期待すること

JALの新CEOが決まりました。
稲盛氏の手腕がどの程度のものか、非常に興味深いです。
この事は海外でも注目度が高く、センセーショナルに報じられています。

Japanese tycoon Kazuo Inamori was named as the next chief executive officer of Japan Airlines Corp.
>>Japan Picks Transport ‘Novice’ Inamori for JAL CEO

随分酷い言われようですが、外部からの初心者の方が色々と見えたりもします。

以前、ユナイテッド航空のCEOにお会いしました。
ユナイテッド航空は現在米3位の大企業であり、かつては世界最大の航空会社とまで言われていました。
しかし米同時テロや原油価格の高騰が祟って02年に破綻してしまいました
JALと同じです。

現在のCEO、グレン・ティルトン氏は稲盛氏同様、元は別の業種にいた人です。
会社が破綻した時、経営陣はどこか厭戦ムードが漂っており、「なんとかなるよ」とか、「テロの所為だよ」とか妙な楽観論が支配していたそうです。
それを見た彼は、「現実を理解しなさい、事実を直視せねばならないのです。」と一括したそうです。

シンジくんが「逃げちゃ駄目だ」と葛藤し、一皮むけるシーンが有りましたが、一皮むけていない人は大の大人や経営者の中にもいるようです。
おそらく現在のJALでも似たような状態になっていると思います。
稲盛氏には強いリーダーシップが期待されます。

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米国もキャピタルフライトに遭うかも③ - 米市場の今後

ちょっと間が空いてしまいましたが、今シリーズの結論です。
米国市場の今後についてです。

理経済:米国もキャピタルフライトに遭うかも① - 証券取引所の魅力
理経済:米国もキャピタルフライトに遭うかも② - 日本の外国株とシャッター通り

結論から言いますと、米国は日本とは違う形で似たような事態に陥ると思います。
日本のように外国株の上場廃止が起こる事は無いでしょう。
しかし新規上場が減ることで、相対的に魅力が落ちると思います。

先日、みずほFGがオプションの上場を発表しました。
これは日本初のことなのですが、米国では普通に行われています。
それどころか一部ETFでもオプションが存在します。

bloomberg:みずほFG:日本初の「ライツ・イシュー」検討、資本増強で

これらは米国の証券取引所の魅力低減にブレーキを掛けられます。
上場企業が減ってもETFは組み合わせなので色々作れますし。

また第1回でドル安が米国市場に逆風といいましたが、日本の事例を見てみると、急激でない限り問題はないようです。

こちら↓はドル円の長期チャートです。

USDJPY長期チャート

JPY(日本 円)- 外国為替FX長期チャート集

日本は1985年のプラザ合意によって急激な円高に見舞われました。
この辺りからバブルが本格化し、外国企業の上場が増えました。

しかし、92年頃からは円高であったにも関わらず、外資は逃げていきました。
毎朝起きたら1%円高とか出ない限り、其処まで影響はないようです。
ですから、日本の時のように大量の上場廃止が起こる事は無いでしょう。
双子の赤字で急激なドル安になるかもしれませんが、その時は魅力がどうとか言っていられないでしょう。

一方、新規上場は減ると思います。
緩やかなドル安であれば、ドルキャリーなどで米資本が海外に投資するかもしれません。
また外国企業側も米ドルでの資金調達は、動機としては弱くなります。
他国の市場で資金調達できるのであれば、他国でするかもしれません。

例えば香港やシンガポール、ユーロネクスト、そして成長目覚しい上海で上場するかもしれません。
時価総額の大きい大企業が、相次いで米国外での上場をした場合、米国資本や米国に投資している外国資本が其方に鞍替えすることは十分考えられます

結果として資本流出、キャピタルフライトが起こると思います。
今後の投資呼びこみが無いと、落ちる一方だと思います。

追記:ライツ・イシューの説明動画

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損失も背負う。それが株主の誇り!

JAL破綻し、その再建で社会が揺れています。
JALの場合個人株主が多いので、株主責任は少々緩和し、上場を維持できる程度の減資に留めるという話も出ています。
上場廃止路線が有力ですが、まだまだ揉めています。

鳩山総理はJAL株主の責任に対し、こんな事を言っています。

企業経営の責任を株主も負うのは自然な考えだと思うかとの記者団の質問に、「一般論としてそうではないか」との認識を示唆。その上で、「株主もそれなりに責任はあると思うが、そういうことも含めて、いま調整をしている段階だ」と語った。
>>日航株ストップ安、上場廃止報道受け-首相は株主責任言及

何を馬鹿なことを言っているのでしょうか。
責任はすべて株主にあります。
"それなり"なんて曖昧なレベルではありません。

天下りが多かったのも、赤字路線の撤退やてこ入れが出来なかったのも、そういう事を意識している経営者を選べなかったのが原因です。

年金問題も、問題と分かっていても放置するような、意志の弱い人を経営者に据え続けた株主の責任です。
為せば成る」と言うでしょう?
市場の声なき声である株価も、ずっと叫んでいたにも関わらず経営者も株主もガン無視でした。

JAL vs 日経平均

会社は誰のものか?
これには色々議論が有りますが、私は株主こそが最大の権利者であり主権者だと思います。

理経済:会社は誰のもの?

だからこそ、会社が儲かっても潰れても、それら一切の責務を、契約にある分だけきっちり負うべきです。
例え潰れた会社から、資金が反則的(面子とかも有りそうですが)に回収できそうに成っても"正当な分"以上は取るべきでも払うべきでもありません。
カイジではありませんが、それが"株主の誇り"だと思っています。

心に刻め!!カイジの名言集:敗者の誇り

よく、会社は社長の物とか社員の物とか言っている人がいますが、日航のOBを見て分かったでしょう?
もし会社が社員の物だと言うのなら、OBはもっと積極的に、自身の飯の種を吐き出す所有物に協力すべきではないでしょうか?

結局自分の物やそこの人々よりも自分の生活が大事というわけです。
責任は取りたくないのです。

こういうゴタゴタの時ほど、口先だけの意見がよく分かります。
勝ちも負けも背負うからこそ、株主が主権者たり得るのです。

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米国もキャピタルフライトに遭うかも② - 日本の外国株とシャッター通り

シリーズ2回目です。
本日は、不思議と世界の先を行く日本の事例です。
主に80年代の出来事です。

理経済:米国もキャピタルフライトに遭うかも① - 証券取引所の魅力

こちら↓は今まで東証に上場していた外国株の一覧(の一部)です。

東証外国株

東京証券取引所:上場外国会社数の推移 PDF

昔はGEやアップル、モトローラやGMも日本で売買できたんですね
今の私の保有銘柄は、ほぼすべて日本で買えた訳です。
如何に大きな資本が日本に来て、そして去って行ったかがよく分かります。

こちら↓は株価と上場株数の比較です。
大納会の株価を、73年を6として調整しております。

日経平均株価 vs 東証外国株数

78年~81年の外国株枠については資料にないため空欄にしております。

これを見ると、外国株上場数が株価に連動していることがよく分かります。
上場手続きの関係か、凡そ1年位タイムラグがあるようですが、概ねあっています。
株価の上昇が流動性を呼び、それを目当てに外国企業が寄ってくるわけです。

勿論これは外国資本の話です。
ですから外資が撤退したからと言って、国内資本まで出て行くとは限りません。
しかし寂れたシャッター通りと同じで、一度魅力が低下しだすと加速度的に寂れていきます

先日テレビ東京の「ルビコンの決断」で、香川県高松市であった商店街再生の話をクローズアップしていました。
かつての商店街は金融や衣服に偏っており、魅力が低下していました。
消費者は「衣服を買いたい!」と思う人しか来なくなり、結局寂れたと言うことです。
しかし、商店街の店主達が一念発起して大改革を行い、現在は大盛況となっています。

PANDORA:ルビコンの決断 ~前代未聞の商店街再生 20年間の軌跡~

集中と選択」の観点から見れば、業種を絞るのは正しいのですが、統一的な意思決定、企業で言えば強いCEOのような人がいないとただの放任主義です。

ちゃんと意識して行われていれば、「世界一の衣服を買おうと思えば、この商店街に行きなさい」と言えるのですが、そうでなければただのパイの食いあいです。
これにより、他の魅力(例えば飲食店や映画館)がある場所に流れてしまう訳です。

現在、日本のマーケットは非常に偏っています。
こちら↓は07年の各国上場企業数の国内、外資の比率です。

各世界市場での外国会社の上場社数

株式公開入門Navi:東京証券取引所データ
内閣府:平成20年度 年次経済財政報告 - 2 サブプライム住宅ローン問題と日本経済 PDF

こんなんだからCFDFXが流行るんじゃないですかね
東証はいわば、工場だらけの商店街なんですからね。
誰が物を買いに来るのでしょうか?

魅力が無い市場から資本が出て行くのは、シャッター通り同様必然なのです。
キャピタルフライトとは、ある条件下で起こる特殊な事象ではなく、じわりじわりと進んでいくものなのです。
時には業種変えをしてでも、「魅力的な市場作り」が必要なのです。

さて、ここまでが世界を先行する日本の事例です。
では本題の米国はどうなのでしょうか?
構造的には日本と似てくると思います。

続く…
理経済:米国もキャピタルフライトに遭うかも③ - 米市場の今後

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12月のリターン

09年12月のリターンを集計しました。

0912.為替調整無し

↑09年12月為替調整無し

0912.為替調整有り

↑09年12月為替調整有り

ついに根負けして、今まで50%近くあった現金部分を20%まで下げ、指数連動ETFへ。
本当はよくないのですが…

思えば現金比率が高いのに指数に追いついていたのは保有株の皆様方が頑張ってくれてたんですね。
+300%とか初めて見ましたし。
となると、今後は指数越えが難しくなるかもsad
やはり私はウォール街には行けませんな。

ちなみに現在の保有銘柄はMTGEPGです。
金融株は1月位前にすべて売却しました。
う~む。

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米国もキャピタルフライトに遭うかも① - 証券取引所の魅力

先日、韓国のサムスンがこの不況下にも関わらず好業績を出しました。

サムスン電子は昨年1年間を通じた売上高が過去最高となる136兆ウォン(約11兆2000億円)、営業利益は10兆9200億ウォン(約9000億円)を記録する見込みだ。
>>サムスン電子、09年売上高が過去最高

サムスンは2020年までに売上高4000億ドルを目指すと豪語しており、事実それに向けて着々と実績を積み上げています。
私はGE株を持っているのですが、GEの「追われる者の恐怖」をひしひしと感じます
投資家としても、GEよりサムスンの方が買いたいです。

一方、クラフトフーズキャドバリーのごたごたに乗じて、スイスのネスレはちゃっかりクラフトの冷凍食品部門を譲り受けました。

世界最大の食品メーカー、スイスのネスレは5日、米クラフト・フーズの冷凍ピザ事業を現金37億ドル(約3400億円)で買収することに合意したと発表した。北米での食品事業を拡大する。
>>ネスレ:米クラフトの冷凍ピザ事業を買収へ-37億ドルで

クラフト側は、このお金を対キャドバリー用の資金とするそうですから、ネスレはきっと足元を見たのでしょう。
いい買い物をしましたね。

ところで、証券取引所の最大の魅力って何だと思いますか?
アローヘッドのような売買処理能力でしょうか?
売買が活発に行われていることでしょうか?
私は「魅力的な企業が多数上場していること」だと思います

私は現在、資本の多くを海外に移しています。
そして株の売買はもっぱら米国で行っています。
理由はやはり銘柄の多さです。

米国では日本には少ない時価総額数兆円規模の企業がごろごろあります。
しかも米国の会社だけではなく、ADRやETFを通じて、世界各国の銘柄や商品にも、証券取引所から投資できます。
売買が少ないものも確かにありますが、それは日本でも同じですし、其処に拘る必要が無いほど周りが充実しています。

しかし、最近その魅力が薄れている気がします。

実は冒頭に紹介した2社は、両方ともニューヨークで売買できない銘柄です。
彼らは本国やその周囲のみにしか上場していません。
更にオバマ政権が製造業のためにドル安誘導している模様ですから、外国企業が上場するメリットは少なくなっています。
上場銘柄が少なくなれば、それを目当てに米国に投資している人には不利です。

今後今のような状況が続けば、金融立国としての米国の地位は揺らぐでしょう。
米国株の魅力は未だ健在ですが、他国の魅力が増すにつれ相対的に下がっていくでしょう。
後は坂道を転がるように落ちていきます。

実は20年前、日本でも似たような事がおきました。
バブル絶頂期、日本には世界から資本が集まっており、東証の外国企業枠は大盛況でした。
しかし株価の下落と共に多くの資本が去っていきました。

続く…
理経済:米国もキャピタルフライトに遭うかも② - 日本の外国株とシャッター通り
理経済:米国もキャピタルフライトに遭うかも③ - 米市場の今後

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年金倒産 - JALの厚生年金基金

ついにJAL破綻しまいました。
世間はJALOBの企業年金の支払いに関して揉めていますが、実はもう一つ企業年金に絡んだ問題が有ります
今回はそんな話。

理経済:JALも倒産か… 若者の日本離れ

彼らの敗因は色々有ります。
よく言われるのはレガシーコスト負の遺産です。
年金給付型年金の確定利回りが高すぎて、到底払えなくなったわけです。
構図としては米国のGM、古くは生保業界の予定利率引下げと同じです。

泣く子も黙る生命保険講座:生命保険金予定利率引き下げの実際のシミュレーション
理経済:正社員と非正規社員 - 年金の利回り格差

年金を当てにしていた社員や、OBにはたまったものではありません。
OBの中には結構ゴージャスな生活をしていたようですから、其処まで同情は出来ませんが、現状の社員はそのトバッチリを食らっているのでかわいそうです。
これが現在騒がれている年金問題です。

もう一つの年金問題は「厚生年金基金の代行返上」です。
場合によっては、他の航空業界や部品会社に火の粉が飛ぶかもしれません。

一般に、企業が加入する年金は3種類有ります。
普通はこれ等を一まとめに「年金」と言いますが、実は種類があるのです。

国民年金と厚生年金

社会保険庁:年金制度のしくみ

この代行部分大雑把に言うと、厚労省が(勝手に)厚生年金の一部を貸し付けてきて「運用してね」と言ってくる制度です。
正確には「貸付」では無く業務の「代行」ですが、最後には返さねばならないので貸付大差ないです。

厚生年金基金

e-年金.jp:厚生年金基金とは

JALも厚生年金基金を設立しているので、代行部分が存在すると思います。
倒産時に、この代行部分に穴が開いていると、その分を補填せねばなりません。
この補填が、状況によっては同業他社に飛び火し、それにより連鎖倒産が起きる可能性が有ります。
所謂年金倒産です。

(株)日本生活設計:年金倒産 兵庫県乗用自動車年金基金の場合

厚生年金基金には「愛知県トラック事業」や「秋田県病院」など、同業の中小企業が加入するものも多く有ります。
加入者の一部が倒産して代行部分に穴が開くと、その補填は同じ厚生年金基金加入社が行うことになります。

「この前山田さんの会社が潰れたんだって、大変だな。」とか言っていたら、突然厚労省の役人が来て「基金加入者は追加で71億円支払ってください」とか言って来るんですから、たまったものではありません。

幸い、JALの厚生年金は独立しているようなので、穴が開いたからといって直ちにANAスカイマークが影響を受けるとは思えません。
おそらく彼らのところに話が行く前に、まず銀行団が債権免除の形で涙を流すでしょう。
しかし、話が纏まっていく段階でそういう事になる可能性は有ります。

そして払われなければ国民の税金が消費されて終了です。
どう転んでも碌な事にならないわけです。
これが第2のJAL年金問題です。

ちなみに、こんな訳分からない仕組みを作ったのは勿論厚労省です。
理由は天下りの為。
まずこういった、昔から行われている悪習を仕分けした方が良かったんじゃないですかね?
こういう規制はさっさと撤廃した方が良いです。

(株)日本生活設計:企業年金連合会代行返上に異論賛同

追記:
日航は2007年初頭に代行部分の返上(代行返上)を行っていました。
このためJALには厚生年金基金がなく、代わりに企業年金があるそうです。
このため国民の年金は空きません。
早とちりですみませんヾ(_ _*)ハンセイ・・・

Photo

随筆(My Essays):企業年金-積み立て不足で会社は火の車
(株)日本生活設計:JAL企業年金減額、なにが問題なのか?(その3)

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JALも倒産か… 若者の日本離れ

JAL会社更生法適用がほぼ決定したようです。
所謂倒産です。

運航を維持しつつ、透明な手続きの下で抜本的な経営立て直しを進める狙い。日航は19日をめどに東京地裁に会社更生法の適用を申請し、その後に機構が支援決定する。
>>日航、更生法活用で再建 12日にも決定へ 政府方針

私の取引先にもJAL系の方々がいるのですが、大丈夫でしょうか?
絶対大丈夫ではないですね、すいません。
加えて、JALも大変ですが私のような個人にもじわじわ来そうですね。

例えばマイレージです。
マイレージは特に変化がないだろうというエコノミストも多いですが、それなりの影響を受けると思います。
政府は「マイレージの保護がしっかりなされるよう機構に要望している」と言っていますが、十中八九ありえません。
旅行のおまけみたいなマイレージが、銀行の貸付やその先の預金よりに優先されると思いますか?

おそらくポイントの額面を据え置きにし、交換水準を引き上げたり商品を絞ったりするでしょう。
実質的な価値が下落することを意味します
英会話のNOVAが倒産したとき、前払いの授業料が返らないと揉めましたが、軽度の似た現象が起こりそうです。

また、若者の日本離れが進んでいくでしょう。
大企業でも潰れる、年金もあてにならないとなれば会社に長くい続けるより、例えばベンチャーや転職など何かに特化しようと考える人も増えるでしょう。

保険料は兎も角、年金とは会社側が社員を会社にを縛る為に作っているようなものです。
もしそうでないなら、最初から確定拠出型みたいに自分たちで何とかさせれば良かったはずです。
私の会社もそうですが、早く辞めると年金が減額されたり払われなかったりしますが、これもよく分からない仕組みです。
働いた分の給料が何故支払われないのでしょうか?

更に今後進むであろう確定拠出型年金によって、若ものたちが経営に対して知識を持つことになるでしょう。
バフェット

私は事業家であるゆえに、より良い投資を行うことができる。そして、私は投資家であるゆえに、より良い事業を行うことができる

と言うように、経済を学ぶように促されることで、結果として経営のまずさが露呈する可能性が有ります。

例えば、JALは今まで就職ランキングの上位に君臨していました
彼らの経営危機が叫ばれたのは今に始まったことではありません。

日経BP:JAL、内紛と困難な経営改革で視界ゼロ

分かる人は随分前から分かっています。
航空産業がろくでもない産業であることも、前から言われていました。
そして日本にはソニーなど、落ち目気味な大企業がいっぱい有ります。
今まで積み上げた鍍金が剥がれてしまう訳です。

そうなると、彼らは海外や起業に傾くでしょう。
今の5,60代と違って、受験で英語をいっぱいやらされましたからね。
外国人も身近にいるようになりました。
世界の垣根は確実に低くなっているのです。

Espresso Diary@信州松本:『武士から王へ』。

魅力的な会社は世界中にあります。
日本企業の求心力が徐々に落ちてくると思います。
結局、今まで同様景気が横ばいになり、私のお財布にも厳しい状況が続く訳です。
JALの破綻は今日明日株価がガッツリ下がるとかではなく、細く長く影響を与えると思います。

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行列オプションを考える③ - 行列が行列を作る

シリーズ最終回です。
今回は理論価格からその動向を考えます。
結論から言いますと、予想とはかなり違いましたが、興味深い結果が出ました。

理経済:"行列"オプションを考える① - コミケに行ってきました
理経済:行列オプションを考える② - 経験則からの予想価格推移

まず前提条件として、前回紹介したブラックショールズモデルを基準に、理論価格を考えます
本来はもっとデータを集めてモデル化せねばならないのですが、如何せんデータがないため代用させていただきます。

また、前回は横軸に日数(時間)、縦軸に価格を取っていますが、行列オプションでは横軸に人数をとる必要が有ります。
という訳で、時間→人数と考え直します

通常のオプションでは満期までの余裕期間の増減によって価格が変わります。
行列では売り切れまでの余裕人数の増減で価格が変わるはずですから、考え直しも可能であると思います(この辺はもっと詳細に調べないとなりませんね)

なお、本来最後尾は時間で前後するはずですが、話がややこしくなる為一定と考えています。
また、早く買えれば時間が浮くというのも、取りあえず置いておきます。

そして行列オプションの価格は↓の図のL(人数)だと考えます。

行列オプションの真価

上の価格から下側の価格を差し引いているのは、最も在庫が少ないと考える人の価格がゼロ基準とするためです。
本来は列の価値が有るのでしょうが、株のようにその価値を記す方法がないため、結果として無視されるのだと思います。

例えば在庫が50個と予想する人が、最も在庫が少ないと考える人だとすると、この人にとっては1番目に並んでいてもでも50番目に並んでも変わりありません。
なのに1番目が50番目よりも遥かに高い値をつける事になります。
これを平準化するために引いています。

するとこんな感じのグラフになります↓。

行列オプションの推移

予想と随分違いますが、中々面白い結果です。
これを見ると、ある列にどのように人が並ぶかが分かります。

まずある商品に人がゆるゆると並んでいきます。
最初は列が短い為多くの人が、「まず売り切れることはないだろう」と考えている為、前に並んでいる人を羨ましい(=価値がある)とは思いません。

しかし、徐々に列が長くなってくると、在庫を少なめに見積もった人たちが焦りだし、我先にと急ぎだします
こうなると「自分の前で売切れてしまうかもしれない」と思うようになり、数人前の人が羨ましくてたまりません。
釣り逃がした魚は大きい、買わずに後悔するより買って後悔しろと言うように、少し前の人で売り切れたときのショックはかなりのものです。

私も今回そういう目にあったのでよく分かります。
結局50%もプレミアをつけて買うことになりました。

よく行列が行列を呼ぶと言いますが、これは理論的にも正しく、単なる心理効果ではないようです。
サクラ行列商法は理にかなっているんですね。

教えてgoo:ラーメン屋に行列する心理

しかし、こういった人達が並び終えてしまうと、今度は「こんな行列に並んでも買える訳がない!」と思う人が少しずつ出現し始め、順番への需要が下がり始めます。
そして並んだ人数より在庫が多いと、グッズの供給過剰となり、順番は価値を失います。
だって並ばなくたって買えるのですから。

一方、並んでいる人がいる(=実際より在庫を多めに見積もっている)のに売切れてしまうと、供給が追いついていないことになり、買えなかった人がその時のL(人数=売り切れ人数)分グッズに付加価値が付きます
逆に言えば、価格×人数分だけ売り手は損しているんですね。

行列の価格を考えてみると、このような結果になりました。
予想は外れましたが、中々面白い結果だと思います。

このまだまだ研磨が足らないため、穴が多い理論です。
例えば、なぜ上側と下側を引き算するのかの根拠が弱いですし、なぜ、行列オプションが初めから価値を持っているのか、在庫が無限大だと発散してしまうのはどう解釈するのか、限定数が最初から公開され、整理券のように今の在庫数が分かるような場合どうなるのかなどなど、考えれば考えるほど出てきます。

学生や研究者なら「論文にご協力ください」で通ったのですが、会社員だとそうは行きませんね
ちょっと残念。
これなら卒論弾かれて留年することもなかったし、イグノーベル賞も狙えたかもしれませんねww。
まあ無理か。

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藤井財務大臣が辞任

亀井氏と並んでご意見番みたいなポジションだった藤井大臣が、体調不良で辞任するそうです。

藤井裕久財務相は5日、首相官邸に鳩山由紀夫首相を訪ね、自らの体調不良を理由に辞意を伝えた。首相は強く慰留した。
>>藤井財務相が辞意 首相は慰留

随分年食ってましたからね。
いきなり辞任するとは思いませんでしたが、いい塩梅のときに出て行くんじゃないかなという予感はしていました。
体力的な面で考えても、もう少し若い人を起用した方が良いかもしれません。

昔自民党は、他の年長議員にポストを廻す為に、適当な理由をつけてころころ大臣を変えていましたが、まさか民主党までそんな調子じゃないですよね?
鳩山政権発足のときも、民主党の重鎮をしこたま閣僚にねじ込んでいましたから、強ち間違ってないのかもしれません。

次の大臣が民主党の中、高年なら確実ですね。
いい加減民間人の登用を考えてもいいのではないでしょうか?

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行列オプションを考える② - 経験則からの予想価格推移

シリーズ第2回です。
今回は行列オプションの、経験則からの予想価格です。
式から予測ではなく、一般的な経験論からどんな価格になるのかを見ていきます。
いわば実験結果です。
なお、断りがない限りロングコールで考えます(←分からない方は特に気にしなくていいです)

なお、前回書き忘れた"行列オプション(英語で言うと Line Optionですかね)"の内容ですが、「ある列における、ある順番αの権利」です。
この権利=オプションはL(α)の価格を持つはずです。

理経済:"行列"オプションを考える① - コミケに行ってきました

私の予想では以下のような価格推移になるはずです。

行列オプション

縦軸は原資産に対する上昇率です。
原資産の価格にあわせて絶対額(=行列オプションの価格)も上下します。
経験的に言って3~4割程度です。

横軸は後ろに並んだ人数です。
並んでいる人が多いほど、前方の行列オプションは価値を増します。
グッズが完売すると価値は無くなりますが、完売後にヤフオクで一部が流出します。
これは「買える並びの最後尾」に並んだときと同じ効能があると考えます

そうすると行列オプションの最高値は、ヤフオクでの付加価値分+郵送料になります。
おそらく計算の都合上、無限遠でこの価格に収束するように設定することになるでしょう。
理屈で考えれば、グッズを買ってヤフオクで転売するより、並んでいる最中に順番を売却する方が、郵送料の分だけ利益が出るはずです。

いたって単純な図式です。
株価と同じですね。
株価も所詮「ラーメン屋の行列」ですからね。

この価格は、グッズの在庫状況に応じて大きく変化します。
グッズ自体に限りは有りますが、どれ程あるのかプレイヤーにはわかりません
順番を買い取れば入手確率が上昇しますが、それで買えなければオプションの代金分損をしますし、在庫が大量に有り順番を買わずとも入手できたのであればやはり損が出ます。

プレイヤーはサークルの規模や例年の状況、人気の程等を鑑み在庫の読みあいをすることになります。
株等の一般的なオプションで言えば、在庫は満期T、人気等はボラティリティσに相当します。

普通、オプション取引では満期は予め分かっていますから、ボラティリティのみの読みあいになります。
しかし、行列オプションでは満期も分からないので、ここも予想せねばなりません
この分だけ普通のオプションより難解になります。
しかも、グッズ自体は一つのサークルに複数有り、各々で在庫数が違う為、予想は更に困難です。

ではこれを理論的に解釈するとどうなるのでしょうか。
こちらはオプション理論で一般的なブラック・ショールズの公式を解いて出した、オプションの理論価格です。
今回のテーマにあわせ、満期別になっております。

満期別オプション価格の推移

条件は以下の通りです。

原資産の現在価格S 40$
権利行使価格K 40$
市場金利r 0.1(10%/年)
ボラティリティσ 0.25(25%)

現資産価格Sと権利行使価格Kを等しくしたので、満期日のオプション価格はゼロです。
また、話がややこしくなる為ボラティリティも一定とします。
満期は3,6,9ヶ月の3パターンを用意し、1ヶ月30日、一年360日で勘定しました。

なお、ブラックショールズのエクセル用テンプレートは以下のサイトからダウンロードできます。

確率論の入門基礎:ブラック・ショールズの公式

オプション価格は、満期日から遠いと時間に比例して減少しますが、満期付近になると急激に落ち込みます
ここから理論的に類推していきます。

続く…
理経済:行列オプションを考える③ - 行列が行列を作る

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日航とGMが似てきた…

日航が追加融資枠を貰ったようです。
なんだかGMと似てきましたね。

日本航空の経営再建を巡り、菅直人副総理・国家戦略相、前原誠司国土交通相らが3日に協議し、日本政策投資銀行の融資枠を現在の1000億円から2000億円に拡大することを決めた
>>日航への融資枠、2000億円に拡大 国交相「資金面で問題なし」

(ノ∀`) アチャー
本当に拡大しちゃったよ。
GMの時もそうでしたが、本当にガタガタしている会社には、お金を入れてもザルに水を入れるようなものなんですがね。

GMの時は度々当座の資金を注入し、最後は公聴会まで開いてあれこれ諭しましたが、結局最後は破綻してしまいました。
幸い全壊はしていないので、投下した税金が完全にお釈迦になった訳ではありませんが、どうなるかは不透明です。
まだ資金投下も必要そうですし、解体もドンドン進んでいます

なんだか日航も同じような顛末になりそうです。
追加資金もずるずる増えて、最後には再国有化。
それでも足らずに資金が出され、ドンドン縮小解体され、それの受け皿になった全日空スカイマークが困惑する、という構図が目に浮かびます。

いい加減、手を引いた方が良いんじゃないでしょうかね。
必要以上に介入しても、いい結果は出ないと思います。

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東証がシステムの高速化をするそうです

東証が注文処理速度を大幅改善するそうです。
ネット証券もそれに対応するとか。
また無駄なことを。

東京証券取引所は2日、新たな株式売買システム「アローヘッド」を4日の大発会から稼働させることを正式決定した。システムの全面刷新は約10年ぶりで、売買注文の処理速度が最大600倍速くなる。株価の制限値幅を含む取引ルールの一部変更も、4日から予定通り実施する。
>>東証、新売買システム稼働を正式決定 4日の大発会から

世界四季報:アローヘッド

以前東証の役員に会ったのですが、その時これについて話をしていました。
随分力を入れているらしく、「新システムを稼動させます!」と宣言した時は、勝ち誇ったような、自信満々な顔をしていました。
本当はそういう問題ではないのですが…

理経済:証券取引所自体にも格差が

注文処理速度を600倍にする位なら、単元株を1桁下げさせればいいと思うのですが、それでは駄目なのでしょうか?
元々上場企業側も、単元株なんて"付き合い"でやっているんでしょうし。
注文処理の速度が上がった所で、個人には大して影響はありません。

ヘッジファンドが流動性を供給してくれるかもしれませんが、元々荒れ易い日本の相場で、この期に及んで投機マネーを入れる理由がよく分かりません。

東証で問題なのは、やたらと止まるシステムの脆弱さと、単元株が高すぎるという点です
前者は今回の改善でよくなるでしょうが、後者は全く手付かずです。

海外では100$払えば、ほとんどすべての銘柄を売買できますが、日本では1万円ではろくなものが買えません。

例えば、日本でトヨタ自動車株を買おうと思えば、証券会社に40万円持っていかねばなりません。
しかし、ニューヨークではToyota Motor株を84$で売っています。
この差は東証の単元株制度と「望ましい投資単位」から来ています。

livedoorニュース:投資単位引上げは東証の詭弁だ!

自分の貯金を5万円だけ株に投資するというのは抵抗が少ないでしょうが、いきなり40万円は抵抗があるでしょう。
しかも分散のために数銘柄買おうとすると、すぐに100万円位とんで行きます
これでは個人に敬遠されるだけで、投機マネーは呼べても投資マネーは呼べません。
相場が荒れるだけです。

お勤めが長い割にはそういうところはぜんぜんわかっていないんですね。
投資の勉強だけではなく、もうちょっとマーケティングの勉強をしたほうが良いんじゃないでしょうか?

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"行列"オプションを考える① - コミケに行ってきました

明けましておめでとうございます。
今年も当ブログ、理経済をよろしくお願いします。

先日、年末恒例のコミケに行ってまいりました。
私は2日目と3日目に参加。
今回はお財布の関係で1日数箇所しか周りませんでしたが、結局2日目は売り切れとなってしまいました。

↓こちらは朝10時の様子。

Img_0485

イナバの物置は100人乗っても大丈夫ですが、ビッグサイト前の橋は300人くらい乗っても大丈夫なようです。

このイベントですが、世界的にも知名度が高いらしく外国人も結構いました。
中国語を話すガイドに十数人が群がっていたり、ブロンドヘアで高身長の人がうろうろしていました。
割合的には多くありませんがじわりじわりと浸透しているようです。
カタログも4ヶ国語で表記されていました

また、年2回計6日しかない為か、一度に動くお金は結構なものです。
年間50億円だそうですから、年換算なら3000億円程度でしょうか。
まあまあの規模です。

J-CAST:使いすぎ?「コミケ」でゆうちょ銀行ATM残金ゼロ 身ぐるみ剥がされる!!

それに目をつけたのか、日本郵便まで進出しています。
クロネコがいたのは有名ですが、ペリカン便まで入ってきているんですね。
まだまだ規模は小さいですが、中々興味深い現象です。

Img_0484

大手のサークルでは並びましたが、中小規模のサークルでは中身も見ずに新刊だけ買って帰りました。
おかげで昼ごろには帰宅。

私は好きなサークルに強い信頼を寄せているので、特に中身なんて見ないで勝ってしまいます。
ブランドとはデビアスロレックスのような、お高級な物にだけ宿るのではなく、ありとあらゆる物に宿るものです。

理経済:ドラえもんの声から見るブランド論

さて、ここからが本題です。
2日目に、私は丸ちゃんさんの行列に並んでいました。
朝から並んだため、割と早い方に並んでいたのですが、残念ながら私の目前でお目当てのものが売切れてしまいました。
新刊やグッズは残っていたのですが、魅力は半減です

ここで私が悩んだのは2つ。

1つ目は「残ったものだけ買うべきか否か」です。
買えなかった物はヤフオクで落すしかありません
例年の状況から考えて、グッズはすべてセットで売買される為、下手にバラで買うとダブってしまい、損になります。

という訳で、さっさと列から抜けてヤフオクにいそしむことにしました。
ここで2つ目の問題、「順番の権利を売るべきか否か」が浮上します。
私の順番はかなり前で、新刊とグッズはほぼ間違い無く買えます。
一方後ろを見ると300人くらい並んでおり、最後尾付近では多分買えません。

なるがもっと経済人で、面の皮が厚ければ「ねえ、この順番買わない?3000円くらいでどう?」と言えたのですが、結局すごすご帰って来てしまいました。
私はウォール街働けませんね、働きたいとも思いませんが。

ポイントは、この"行列"の席順売買は一種のデリバティブ取引だということです。
買ったグッズを転売すれば物品の譲渡ですが、買える権利の売買はグッズを原資産とするデリバティブオプションです。
オプションの起源は古代ギリシャのターレスとされており、非常に古くから有る、身近なものなのです。

東京証券取引所:有価証券オプション取引の初心者向け学習用CD-ROM

ではいくらで売ればいいのでしょうか?
これが今シリーズのテーマです。
考えてみると実は結構複雑で、ある意味本家の株式オプションより複雑です。

続く…
理経済:行列オプションを考える② - 経験則からの予想価格推移
理経済:行列オプションを考える③ - 行列が行列を作る

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