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正社員と非正規社員 - 年金の利回り格差

今日、会社で労組の集会がありました。
幸い売り手市場の最後の年に内定を得られたなるは、正社員しかいない室内に少々疑問に思いつつも説明を受けてきました。

ここ最近景気もめっきり、株価もめっきりですが、多くの企業は相変わらず確定給付型の年金を採用しています
うちの会社もこのタイプです。

証券用語辞典:確定給付年金制度

驚いたのは採用されている予定利回りです。
その率なんと5%(年率)
大よそ14年で2倍になる率です。

しかしもっと驚いたのは、日本企業の平均確定利回りが5.5%であるという事実です。
年金問題で槍玉に挙げられているJALですが、彼らの利回りはたったの4.5%です。
彼らは別に特別な年金制度を採っていたわけではなく、極普通、むしろ低いくらいの水準だったのです。

損保ジャパン:企業年金(これまでの制度の課題)
J-CAST:JALが企業年金説明会 減額提示「現役5割、OB3割」

では、このたった数ポイントの差が、将来一体どれだけの差を生むのでしょうか?
という訳で累積積み立て額をグラフ化してみました。
前提条件は以下の通りです。

  1. 初任給:20万円
  2. 年金の天引き率:10%
  3. 退職までの年次:40年(初年度は1年次とする)
  4. 年1回の定期昇給:昇給率3%
  5. ボーナス:年間6か月分
  6. 市場金利、インフレ率は無視

結果はこんな感じ↓。

利回り別年金残高

一番下の方にあるのが日本国債の利回りと、払った額の総額(金利=0%)です。
実際には賞与の変動とかインフレ率とかあるので結構違うと思いますが、たった1%ポイントの違いで1000万円位貰える額が違うんですね。

平均的な5.5%の確定利回りだと、最後には7500万円位もらえます。
払った額が2700万円位ですから、約5000万円分を会社が負担する事になります。

上手いこと会社の業績が上がったり年金運用利回りが上がれば問題ないのですが、景気もめっきり、株価もめっきりなこのご時世では、とてもとてもこの率をカバーできません。

足りない部分は会社のお財布から出ることになります。
国債の利回りが市場金利と同じだとしても、実質4000万円分(名目)位は"自己負担"になるわけです。
そら会社も傾くわ。

問題なのは、正社員はこの美味しい年金に加入できますが、非正社員は加入できないことです。

加入できない人は自分で貯金する訳ですから、一番下の線か、良くて国債分の利回りしか出ません。
年金一つで見ても、生涯年収に4000万円も差が出るんですね。
これはいくらなんでも可笑しいと思います。

それに、企業は年金の支払いの為に貯金せねばなりません。
皺寄せ分が雇用形態にいき、更にトータルの企業年金を減らす為に、年金に加入させる必要の無い雇用形態が人気になります。
これが正社員と非正社員の形で出ているんですね。
いやはや。

ぶっちゃけ、年金なんて止めて全部給料として出し、勝手にやってくれと言った方がまだ公平だと思います。
やはり、"確定的な何か"、"安定的な何か"を実現するのは難しいと思います。

ところで、先日のWBSで雇用形態についての報道がありました。
正社員の人も非正社員の人も出てきて、色んな意見を言っていたのですが、皆「格差は良くない。雇用形態を見直すべき」と言っていました。

しかし正社員に、「では給料が下がっても良いか?」と聞くと、「自分達はより頑張っているから」とか「僕達にも生活があるから」と否定的な意見が多く紹介されていました。
まあ、当然の反応ですね。

理経済:資本主義と社会主義② - 嗜好品と貧困国

驚いたのは、非正規の人々も「仕方ない」とか「気楽だしいいんじゃない」みたいな事を言っていたことです。
これが全体の何%位なのか分かりませんが、諦めが早すぎる気がします。

私は正社員という既得権者ですが、この制度にはどちらかと言うと否定的です。
しかし、諦めている非正規の人が多いというのなら、私も頑張るのが馬鹿馬鹿しくなります。
もうちょっと覇気があってもいいのではないでしょうか?

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