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ペトロブラスのエネルギー源

石油で有名なブラジルの国有会社、ペトロブラスが巨大天然ガス田を発見したそうです。
先日の講演でも言っていましたが、「石油枯渇」という考え方は、少々軌道修正が必要なようです。

ペトロブラスが発見したのは「ブロック58」にある1兆立方フィート(283億立方メートル)の天然ガス田。ペトロブラスはペルー最大のカミセアの天然ガス田の隣の場所を掘削していた。
>>ペトロブラス、ペルーのジャングル地帯で「大規模」天然ガス田発見

1兆立方フィートと言われてもピンとこないので、少し調べてみました。
世界的に見ればそれほど大きくは無い様で、石油のおまけ事業程度のようです。

世界の主要油田・ガス田

原子力を考える:エネルギー基礎統計 - 世界の主要油田・ガス田

最近のペトロブラスは石油とエタノールに傾倒しているため、天然ガス自体はそれほど重要ではないのでしょう。
出たから貰っとくという感じでしょうか
特に天然ガスはロシアの独壇場ですからね。

石油の方は、先日出たカリオカ(Carioca)油田は330億バレルで世界4位にランクイン。
ひょっとすると3位レベルかも知れないとか。
また、続けざまに出たトゥピ(Tupi)油田は80億バレルと、これまた世界的にも巨大な部類です。

しかもトゥピ油田の場合、軽質油との事でかなり付加価値が高い模様。
カリオカ油田の質は分かりませんでしたが、近くのグアラ(Guara)油田は軽質だそうですから、期待できます。
ブラジルが石油大国として君臨する日はそう遠くありません。

日経ビジネス:石油超大国ブラジルの衝撃
JOGMEC:ブラジル:Tupi油・ガス田等のプレソルト探鉱・開発の見通し PDF

また、最近ではエタノールにも請っているようで、しきりに宣伝されました。
元々ブラジルでのエタノール生産はコスト的な優位性が有ります。
またお国柄、材料が豊富です。
本人達が言うに、「ブラジル産サトウキビを原料とする場合、他国のとうもろこしや小麦に比べ7倍ほど高効率である」そうです。
其処までではないですが、確かに他より2割ほど割安に作れそうです。

米国とブラジルのエタノール生産コスト

国際貿易投資研究所:食料政策に波紋を投じたブラジル・米国のエタノール外交 PDF

近頃ハイブリッドカーや電気自動車などの、所謂クリーンエネルギーを使った低炭素車が流行っています。
しかしそもそもその電力は石油や天然ガスを由来とするものが多いです。

世界の燃料別エネルギー需要

資源エネルギー庁:2.エネルギー需給の将来見通し

暫くは彼らのような巨大エネルギーメジャーの影響力が続きそうです。

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