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咽元過ぎれば熱さを忘れる おまけ - 怒りの原因

前回、死亡債のからくりについて述べました。
私は正直この状況に怒りを覚えているのですが、今回はその理由について一言。

理経済:咽元過ぎれば熱さを忘れる③ - 死亡債の価格変動要因

さて、前回死亡債について「保険会社の財政状態で、死亡債の価格は急変する」と言いました。
死亡債の営業トークは「死亡率は一定だから安定的な収入が得られる」ですが、本質的に死亡債と死亡率は大した関連性が無いのです。
少なくとも死亡債価格の決定権はありません。

問題は、おそらく営業している会社も、それを聞いている投資家や保険会社も、半数ぐらいはこの落とし穴に気付いているであろうと言うことです。
残りの半数は気付いていないでしょうが。

彼らは高給取りだけあって、学歴も洞察力も高いのでしょう。
金融の仕事もしていない私が気付くようなことを、彼らが分かっていないとは考え難いです。
おそらく彼らは商品の良さではなく、バブルになる事を予見して投資を考えているのだと思います。
私は結果が見えているのにその行いを止めない彼らに怒りを感じます。

資本主義は往々にして「やった者勝ち」になりがちです。
資本主義を一言でいうと、「最小の投資で最大の利益を」ですから、その後の展開は考慮に含まれません。

たとえ投資で損しても、最後には会社が尻を拭きます。
場合によっては国民が拭いてくれます。
一方で、大儲けすれば給料が上がります。
そして貰った給料は、その後大損をして会社を首になっても、返却する必要がありません。

ですから、ヘッジファンドのマネージャーや銀行の投資顧問は高いリスクを取った方がいいわけです。
長く居れれば高額年金まで貰えますしね。

私の投資成績で考えると、08年3月~08年9月までは、デカップリング論の追い風で、大幅にベンチマーク(基準値)を上回っていました。
年収1億円コースです。
しかし、09年2月~は為替調整抜きだとかなり低迷しています。
首候補です。

理経済:8月のリターン

元々私の保有銘柄は新興国銘柄が多く、全体的に変動率が高いです。
ですから、一時的な浮き沈みが激しいです。
しかし、好調な間は高い給料が保証され、2月に追い出されても多額の貯蓄が残ります。
暫く景気が上向くのを待って、それから就職活動すれば良いでしょう。
米国の場合は失業保険も貰えるようですし。

労働政策研究・研修機構:データブック国際労働比較2009:第4-8表 失業保険制度 PDF

ですからなおの事「やった者勝ち」になるわけです。
結果的に見れば、個々のトレーダーにとってはバブルになってくれた方が都合がいいわけです。
特にバブルの中心となる金融商品は、ベンチマークを大きく凌駕するでしょう。
この間に高給を貰い、バブルが長く大きくなる事を祈ればいいのです。

より都合よくこの状況を利用する為には、バブルに成りそうな商品をいち早く察知し、波に乗っかることです。
ギャンブルと違い、勝っている時には貰える物が貰え、負けても放り出されるだけです。
勝っている間に降りられれば万々歳です。
ですから彼らは、欠陥があると分かっていてもそれに投資をしたがるわけです。

加えて、欠陥を理解し警鐘を鳴らす善良な投資家も、リターンが下がれば出資せざるを得なくなります。
彼らはバブルの発生期に給料を貰えず、バブル中に「駄目な奴」として首になります
事実上長期投資なんて、他人から後ろ指を刺されない、個人投資家にしか出来ないのです。

この死亡債も随分注目が集まっており、既に大手機関投資家が群がっているとか。
これにヘッジファンドや個人投資家を群がらせるように仕向ければ、最初に投資している彼らは大儲けです。
仕向けるのは雑誌やテレビやアナリストレポートを使えば簡単に出来ます。
ここに善良な投資家も加わり市場は賑わいます。

マネーゲームとはこうして熟成されるのです。
何が起こるかも何故起こるのかも分かっていながら、私達はそれに付き合わされる破目になります。
例え投資をしていなくても、税金や景気によって。
ここに怒りを覚えます。

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