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技術者の報奨金 - 報奨金より給料を上げろ

先日、テレ東系番組「ルビコンの決断」で中村修二の200億円裁判についてやっていました。
この裁判は、知的財産を扱う法律家にとっても重要ですが、科学者にとっても自分達の研究に対しての金銭的評価を知れるので非常に注目されました。

しかも、中村氏は1年に360日研究をしているとのことで、うちの教授もよくこんな研究者になれ的なことを言われました。
新聞の切抜きまで渡されたりと、布教活動をよくされました。

200億円裁判とは、中村氏が自身の研究はとっても凄くてとっても儲かったから、ボーナスをくれ、と言った裁判です。
額は名前の通り200億円です。
なんだかどっかで聞いたような話ですね。
まあ、最初は2万円だったそうですから、怒るのは当然ですね。

世界四季報:ゴールドマン・サックスCEOのボーナスが約77億円

この顛末はと言うと、地裁での第一審では200億円満額認められ、しかも裁判所の想定価格は600億円というとんでもない額が提示されました。
しかし、それに切れた会社側が上告、高裁では6億位に激減しました。

結局、中村氏はこれを受け入れ、「自分は技術者の発明の価値について一石を投じた」として、判決(和解)を受け入れたそうです。

番組の構成的にも一般人の目にも、なんだか中村氏が可哀想で、経営者が悪みたいな感じがしますが、これを投資家や会計を学んだ人の目から見ると、彼の貪欲さにちょっと呆れます
中村氏は「日本は差別国家である」と豪語していますが、彼が言っても正直説得力に欠けます。

と言うのも、この200億円と言う額、もし認められていたら、彼の報奨金の為に多くの社員や同じ研究仲間がとばっちりを受けるであろうからです。

中村氏が勤めていた日亜化学の決算書を調べると、売上高は2000億円程度だそうです。
非上場の為、決算書が有料で詳細が分からないのですが、ある程度は漏れ聞えてきます。

日亜化学

EDIUNET:財務診断レポート:日亜化学工業

2004年より前のデータはないので、分からないのですが、基本右肩上がりの企業であることを考えると、中村氏がが特許を開発した93年には、売上1000億円位だったのでしょう。

彼の作った青色発光ダイオードは、とても偉大な研究と言われていますが、特許を持っているはずの日亜の売上は1000億円ぐらいしか上がらなかったわけです。

累積でも1兆円そこそこでしょうから、WiiやDSを開発した任天堂の技術者や、プリウスを開発した内山田竹志の方が、よっぽど会社に貢献しているんですね。
200万円のプリウスが年100万台売れれば、売上2兆円ですからね。

裁判で200億円判決が出たのが2004年ですから、もし払った場合純利益の3分の1、営業CFの3分の1がゴッソリ持っていかれます。

中村氏は潤いますが、一般社員の首が飛んだり、ボーナスが減ったり、新入社員が減った可能性が高いです。
派遣社員が増えていたかもしれません。

そう考えると、高々1千数百億しか利益をもたらさない彼に、何百億もの報奨金を出すのは馬鹿げていますし、あまりにも経済オンチな彼には、ちょっと呆れます。
6億に下げて正解です。

その一方で、日本の技術者に対する報奨金の低さには、これまた驚きます。

長くなったので続く…
理経済:技術者の報奨金② - 報奨金より給料を上げろ

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