駆け込み公募 - GSユアサの場合
最近話題だった、電池の会社GSユアサが新株を発行するそうです。
現在の発行株式3億6757万株から約12.5%増えます。
ジーエス・ユアサ コーポレーションは13日、4000万株の公募増資を決議したと発表した。オーバーアロットメントによる売り出しを含めて最大で約367億円の調達を見込んでおり、リチウムイオン電池の製造設備投資資金に充てる。
>>GSユアサが公募増資、最大367億円をリチウムイオン電池事業に
さて、このGSユアサですが、ここ最近の環境関連ブームで株価が高騰しており、以前は250円前後でうろうろしていたのに、一時5倍の1250円程度まで上昇する等、随分と投機的な動きをしています。
ここに来てGSユアサ側が(ようやく)公募増資をすることとなりました。
あまり健全とは言えませんが、資金調達は本来株価が高い時に行う方が良いです。
当たり前と言えば当たり前なのですが、多くの日本企業はギリギリになってからやり始めます。
例えば、会社が傾きヤバイヤバイと言われてから大量公募したJALや、金融危機による損失が比較的少ないと言われていたのに、結局株価が暴落してしまったメガバンク等様々です。
日本の場合は(自称)金融のプロ達も同じようなミスをしています。
海外の生き馬の目を抜く方々とは大違いです。
公募とは即ち、会社側が株を売るのと同じ意味が有り、機関投資家や個人投資家に混ざって、如何に高値で自分の持ち株を売りつけるかが重要になります。
市場が期待を持って、行け行けどんどんやっているときが、最大の売り場になります。
特に日本はすぐバブる為、どんなに株価が上がっても油断はできません。
Yahooファイナンスの掲示板を見ても、あまり長期的にその会社を信じて買っているわけではないようです。
環境関連のような社会的責任投資は、そんなにすぐさま利益が出るような分野ではないのですが。
日本企業も、こういった日本独特の気質を読み取り、バブッた時には積極的に増資し、下がったら自社株買いと償却すれば、もっと世界から評価されるし上手い投資も買収防衛も可能だと思うんですがね。
それに、いい加減日本の個人投資家も目が覚めるでしょうし。
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