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日米の株主権限行使の違い - 株主民主主義

前回日米企業での、株主権限の投票方法の違いを書きました。

理経済:日米の株主権限行使の違い - 経営者報酬の投票

本日は株主提案権の違いについてです。
株主提案と言うのは、総会での議題作りです。

取締役会の候補者や、自社株買い、役員報酬などを審議させます。
日本で有名なのは、スティールパートナーズによるブルドッグソース買収提案や、ライブドア新社長提案です。

さて本来この権利は株主民主主義を考えれば、株主なら誰でもできるはずなのですが、普通の人はあまり馴染みがありません。
大概は誰か(多くは機関投資家か会社)が提案したものを議論します。

この馴染みの薄い株主提案権、実は意外とハードルが低く、頑張れば個人でも持つことができます

議題提案権を行使できるのは、総株主の議決権の1%以上(定款で引下げ可)の議決権、または300個以上(定款で引き下げ可)の議決権を6カ月前(定款で短縮可)から引き続き有する株主に限られる。複数株主の議決権数を合算することによって要件を充足している場合には、当該複数株主による共同提案として請求できる。
>>野村證券 - 株主提案権

ちなみに、議決権は普通株1単元につき1議決権が付与されます。
単元は会社によってまちまちです。

例えば、トヨタ自動車の役員に自分の子供をねじ込もうと思えば、トヨタ株(7203)を300単元≒1100万円購入すれば、提案だけはできます。
大きな額ですが、家一件分ですから出せない額ではありません。
豊田自動織機(6201)を迂回すれば700万円で何とかなります。

一方、アメリカはかなりハードルが高いようです。
個人からの提案だからと、議題にすら上らないことも多いようです。

それどころか、株主の得票率が50%以上でも、経営陣は必ずしも従わなくて良いそうです。ネットで検索しても、あまり情報が出てこないのもそのせいなのかもしれません。

政策海外ネットワーク “PRANJ”レポート:アメリカ人株主の多様性
Wikipedia:Stock:Shareholder rights

取り合えず50%以上保有すれば会社を支配できるそうですが、米国では思っているほど株主民主主義が進んでいないようです。

高給取りが高給取りを評価するわけですから、経営者の報酬が高くなるのも頷けます。
この金融危機は、裁判員制度みたいに企業の風通しをよくする良いチャンスなのかもしれません。

これを考えると、うまくやれば海外個人投資家を日本に呼び込むチャンスなのかもしれませんね。
おそらく、米国の個人投資家は企業に物が言えないことに辟易としているでしょう。

現在、この不況下でも比較的資金力のある日本には、ヘッジファンド等が食い込もうと水面下で動いているそうです。
円高は日本の輸出企業にとっては向かい風でも、外国勢から見れば自国通貨安となるため追い風になります

これを機に日本の良い所を売りにして、日本に投資を呼び込むといいでしょう。

なお、福岡証券取引所がその辺り頑張っているようです。

外国株ひろば:応援します、福証!
ZAKZAK:福岡証券取引所、アジア株上場可能に…活性化のカギ

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