ハイブリットカーの凋落② - トヨタの価格切り下げ
自動車業界のプライスリーダー、トヨタ自動車が、安価な高級ハイブリッド車「レクサスHS250h」を発売しました。
トヨタ自動車は14日、高級ブランド「レクサス」で初のハイブリッド車専用モデル「HS250h」の販売を始めたと発表した。最廉価車種はレクサスシリーズで最も安い395万円に設定。
>>レクサスに初のハイブリッド専用車、395万円から トヨタ
完全に価格競争になってきていますね。
市場ではネコも杓子もハイブリッドと電気自動車のようですが、少なくとも日本企業のハイブリッドカーは落ち目のようです。
現在ハイブリットカーの開発競争は激化しており、世界中で行われています。
ハイブリットカー自体は次世代自動車の繋ぎにはなるでしょうが、その主役はおそらく日本企業ではありません。
高級車種なのに安価と言うあたり、市場競争の激化と需要減退が相まって、優位性がどんどん落ちている証拠です。
高級車種なのにフェラーリなどのような2000万円とか付けられないのも、所詮中級と思われているのでしょう。
日本企業は次の1手を打っていかないと、海外企業に追い越されてしまいます。
ではどのような手が有るのでしょうか?
まずは自身のポジションを確認してみます。
トヨタは消費者にどう思われているのでしょうか?
大西 宏のマーケティング・エッセンス:ディナーパーティで隣に座りたいのがアップル、グリーンなのはトヨタ
やはりトヨタは環境的と思われているようです。
これを生かすべきだと思います。
今回のレクサスは、ハイブリットであるにも拘らず、燃費は23km/ℓとプリウス以下です。
実際にはそんなに走れないそうですが、プリウスのカタログスペックは30km/ℓです。
ですから、高くても良いので燃費機能を大幅強化してみてはいかがでしょうか?
燃費がよくなれば維持費用が下がる為、経済的でもあります。
クリーンなイメージを、周囲に与えられると言う特典も有ります。
目指すは50km/ℓ。
結構ハードルが高いと思いますが、高いが故に他者からの追随を許しません。
世界の技術水準はどんどん上がっており、今の日本の一般技術は、海外でも普通に使われているようです。
ですから、今までの延長と改良ではすぐに追いつかれてしまいます。
圧倒的な差をつける事こそ、前を歩き続ける条件です。
あくまで予想では有りますが、おそらくトヨタ内部にはこのレベルの技術がある、或いは手が届くレベルだと思います。
しかしコストがかかりすぎ、採算が取れないとの事で却下されているものも結構あるでしょう。
ですから、レクサスの最高クラスを2、3000万円程度に設定し、最高の技術を使って最高のハイブリッドカーを作るべきです。
それが自分達のブランド力と技術力を最大限に生かせる手法だと思います。
兎も角、ハイブリッドカーの牙城は少しずつ崩れています。
手段は何でもいいのですが、次を考えて行動することが肝要だと思います。
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