本質を見抜く努力を
先日、マスコミの影響力が衰えていないことを述べました。
マスコミはネットの時代に入っても、その力は全く衰えていません。
理経済:マスコミの力は衰えていない①
理経済:マスコミの力は衰えていない②
今日はそれを踏まえた上で、ネットでの情報の接し方についての持論を書かせていただきます。
さて、まずはっきりさせておきたいのは、マスコミが力を持っているから悪い、とは私は思っていないということです。
マスコミ自体が情報の送信者として大きなシェアを持っていても、それ自体は特に不味い事だとは言えません。
前に述べたとおり、現在はインターネットの力が増しテレビの力が衰えていますが、個人個人がマスコミのアンテナや末端業務を行うことで、彼らを補佐しているわけです。
彼らは高給取り(が多い)ですし、出るくいは打たれる位に目立っています。
確かに歯がゆい感じもしますが、彼らがいないと情報が滞るのは確かです。
インターネットを詳しく調べて、やれ何所其処が新製品を出したとか、海外の何所其処で揉めているとかを知るのは至難の業です。
これ等をすべて個人のブログなどで賄うならば、私はアラビア語をマスターせねばなりません。
情報を集約する存在はどうしても必要です。
特にここ最近は情報が溢れていますから、マスコミの力が増しても、なんら不思議ではないのでしょう。
私が懸念しているのは、多くの国民や消費者が、彼らの与える情報を鵜呑みにし、思考停止に陥ってしまうことです。
結果として、情報を集約するマスコミの力が更に強まることにもなります。
例えば、地球環境関係は良い例です。
昔、「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」という本が有りましたが、あれが出版される随分前から、環境問題に対する懐疑論は随分出ていました。
現在では分離されてしまいましたが、Wikipediaにもかなり昔から書かれていました。
この辺は過去の履歴を見れば分かります。
Wikipedia:地球温暖化の原因、地球温暖化に対する懐疑論
二酸化炭素が温暖化の原因なのかも、実の所はよく分かっておらず、「検証中」というのが正解でしょう。
さらに、温室効果の度合いは、二酸化炭素よりもメタンや水蒸気の方が遥かに大きいわけです。
それを考えれば屋根にソーラーパネルを付けるよりも、牛肉の消費量を減らすとか、風呂に入る回数を減らした方が良いのかもしれません。
また、ハイブリッドカーや電気自動車などのエコカーがブームですが、あまりこれ等のLCA(ライフ・サイクル・アセスメント)については議論されません。
プリウスのホームページを見ても、下の注釈に小さな字で書かれているのみです。
廃棄CO2の量は綺麗なグラフでしつこく説明されているのに、最も重要なはずのLCAを説明しないと言うことは、知られたくないのでしょう。
エコカーに乗り換えるほうが環境破壊なんですね。
バイオエタノールにしても、カーボンニュートラルと謳っていますが、製造工程を見る限り大量の水蒸気をばら撒いており、本当に環境に良いのかは疑問です。
結局私が言いたいことは、よくよく考え、物事の本質を見抜こうという姿勢を忘れないでほしいと言うことです。
他者から与えられる情報を頭に入れて、それで安心してしまうのは危険だと思います。
環境問題で言えば、マスコミでは「CO2を減らそう、しかしその他は大丈夫」のような情報が流れていますが、そもそも本当にCO2を減らせばそれでいいのか?そもそも原因が何であるかは関係あるのか?と言うことを考え、興味を持ったら調べて欲しいのです。
もし我々が環境を守りたいなら、すべき事はソーラーパネルの貼り付けではなく、普段の生活で貪っている「楽(→環境への負荷)」を、もう少し減らすべきだと思います。
風呂の回数を減らしたり、歩きや自転車を増やす方が、多分環境にいいです。
とまあ、このように本質本題を見抜くように努力する事を怠るべきではありません。
例えその結論が間違っていても、決して思考停止に陥ってはいけないと思います。
たまには検索ページの10ページ目から見るとか、ウィキペディア内をうろうろしてみてはいかがでしょう?
ネットの海には、そういう努力をしている人も沢山いるのですから。
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