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「円安」の評価

最近ドル円が円安に傾いているにも関わらず、株価が冴えません。
以前から述べている通り、「円安で株価が上がる」はアノマリーと言ってきましたが、これが剥げ落ちてきた感じです。

理系済:円高と円安③

と言うわけで、計算してみました。
ドル円(USD to JPY)と日経平均株価の、終値の相関係数Rを1999年1月~2009年2月(月足、株価下落)の期間で求めました。

なお、データはYahoo!ファイナンスからです。
円安ドル高で株価が上がった場合、相関係数が1に近づきます。

式とグラフはこんな感じです。
xに日経平均、yに比較対照を入れました。
上にバーがあるものは平均値を指します。

相関係数

USD to JPY (USDJPY=X)

結果は-0.0058でした。
ちなみに同期間でのダウ平均との相関係数は0.71、ダウとドル円の相関係数は-0.015でした。
円安よりダウからの影響の方が遥かに大きいわけです。
更に円高になると若干ながら株価が上がっているとも言えます。

また、アノマリーかどうかを調べる為に、1ヶ月分での相関係数も調べてみました。
最近1ヶ月の09/01/27~09/02/27までと、円安=株高論全盛期の06/10/3~06/10/30の二通りの日経、ダウ、ドル円の相関を見ました。
結果は以下の通りです。

  1. 09/01/27~09/02/27
    ドル円vs日経 , ダウ → -0.80 , -0.85
    日経 vs ダウ → 0.89
  2. 06/10/03~06/10/30
    ドル円vs日経 , ダウ → 0.39 , 0.11
    日経 vs ダウ → -0.51

期間の区切り方で変わってしまうので一概には言い難いですが、時期によって株価に影響を与えるものは、どんどん変化していると言えます。

最近では円安でも株価は冴えません。
如何せんデータが少ないので分析できませんが、株価に対する為替相場の評価が変化してきているように思えます。

相関係数を見ると、1の区間では、円安に傾くと株価が下がることになります。
2では円安で株価が上がることになりますが、ダウはドル高でも上がっています

要するに、少なくとも、株価に為替はあまり関係ないんですね。
あくまでその場の気分で変わっているのです。

問題は、アノマリーが剥げ落ちた後に残るのは実質的な問題と言うことです。
円安とは円需要が弱まっていると言うことですから、資本が逃げている可能性が有ります。
私も含め、海外に投資すると言うことは円需要が下がっていると言うことです。

日本は対外債権も多い国ですが、借金も多い国です。
円を外資も買わない、日本人も買わないとなれば、没落は免れません。
この円安が単に「輸出企業が儲かるから歓迎」と言うような考えは危険だと思います。

数式の挿入が面倒でかなわん・・・

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