米国債の推移
先日書いたAIG救済と米国の赤字についてのエントリーの追加情報です。
まず以下のグラフをご覧ください。
Garbagenews.com:アメリカ国債の引き受け先をグラフ化してみる(2009年1月更新版)
Walk in the Spirit:FRBの国債購入はなぜ禁じ手なの、AIGで正念場のガイトナー
これは米国債の海外投資家(国も含む)の保有額です。
特にここ数年、対外債務が急激に上昇しているのが分かります。
その一方で日本の引き受け額は頭打ち、中国や英国が頑張って支えている状態です。
ちなみに米国の総債務残高は10兆9000億$です。
レコードチャイナ:米国債、日中両国が買い支えの構図明らかに=資産価値の維持が課題―米国
一方、アメリカ以上に債務を抱えている(と思われる)日本は、その殆どが国内で消費されており、対外債務は7%ほどです。
日本銀行:資金循環統計(主要部門・取引項目残高表2008年3月末、6月末速報)から作成。
日本の場合は家計や金融機関(主に銀行)によって買い支えられています。
貯蓄から投資へといいますが、預金残高が減って困るのは日本政府のような気もするんですがね?
対外債務は、いわば他者からの借金であり、日本の場合は親兄弟からお金を借りているようなものと言えます。
身内なら最悪踏倒せますが(踏倒される方は堪ったものではありません)、他人への借金を踏倒すと民事訴訟になります。
なので、対外債務の場合、貸す方は相手の信用力にカリカリします。
日本の場合は知ってか知らずか、政府に踏倒されるのも致し方ないと考えて、一生懸命貯金しているわけです。
この為米国と日本では、政策金利が殆ど同じなのに関わらず、なぜか米国債の利回りの方が高いです。
3月27日現在では、日本の10年クーポン債は1.33%、米国10年債2.76%です。
Bloomberg.co.jp:金利/債券
GCオプティキャスト:米国債10年
あまりに債券を発行し、札束を空からバラ撒くようなやり方をしていると、いずれそのバブルは崩壊してしまいます。
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