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エルピーダメモリの公的資金投入問題

su-Zさんの世界四季報で、エルピーダメモリへの公的資金の投入についてのエントリーが有りましたので、私も調べてみました。
エルピーダの技術云々についての議論は後に廻して、大株主の構成から今回の一件を見てみます。

以下のグラフをご覧ください。

エルピーダメモリー

参考資料:日経会社情報09年春「エルピーダメモリ(6665)」

「日本マスター信託口」とは「日本マスタートラスト信託銀行」のことで、株式の代行保有、代行投資をする、所謂カストディアンです。
「日本トラスティ信託口=日本トラスティ・サービス信託銀行」も同様です。

年金団体などが、職員が勝手に使ったり、不透明であると言われない為に管理、運営を行う会社で、彼ら自身は自分の考えで動いたりしません
あくまで、代行です。

このグラフを見ると、やたらと○○信託とか、年金ナントカが多く見られます。
実に株主の43.2%が年金団体等によって占められています。

エルピーダが倒産をした場合、とばっちりを受けるのはエルピーダの社員だけでなく、投資をしている企業の労働者も含まれますから、エルピーダを救うのはこの辺が絡んでいるように思えます。

とは言え、日立の退職給付債務は8200億円ですから、エルピーダの倒産で失う90億円はそれほど大きな額ではありません。
ただ、エルピーダの時価総額は最高9000億円程なので、含み損も結構あるかもしれません。

日立製作所-有価証券報告書 (PDF) - P51

状況だけ見れば、エルピーダは退職年金用の貯金箱で、業務はおまけになっています。
彼らを救う理由は、こういった退職年金問題が効いているのかもしれません。

ついでに言えば、他ブログで議論されているような、エルピーダの技術力には少々疑問が有ります。

「DRAMの日本代表」と言われていますが、そもそも日本でDRAMを作る必要があるのでしょうか?
売上シェア的にエルピーダは1.4%(17位)で、サムスンやインテル、ハイニックスに後れを取っています。
東芝とかに統合しても遜色をあまり感じません。

個人的には、彼らを助けるより自動車産業や、巨体が傾いている原子力関係に投資した方がいいように思います。

日経業界地図〈2009年版〉
日本経済新聞出版社
2008-09
平均評価点3.0

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

理系済:次世代型原子炉、ESBWR

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コメント

補足ありがとうございます!株主構成からの切り口も面白いですね。

>状況だけ見れば、エルピーダは退職年金用の貯金箱で、業務はおまけになっています。
辛口ですね(笑)


>東芝とかに統合しても遜色をあまり感じません。
そういえば一時期、東芝にも投資していたんですよね。

実はDRAMってなんぞや、ウエハーって何やねん程度の知識なので、玉虫色で締めたのは手抜きすぎたかな。

投稿: su-Z | 2009年2月10日 (火) 17時53分

東芝買ったことあったかな?

DRAMについては私もあまり詳しくは無いですsweat02

確かSRAMとDRAMが有り、前者が高価だが反応が早く、後者は安価で性能が悪いそうです。
このためCPU周りではSRAM、その外側ではDRAMを使い、価格を下げるそうです。

投稿: なる | 2009年2月11日 (水) 22時27分

>東芝買ったことあったかな?
失敬!

>確かSRAMとDRAMが有り、前者が高価だが反応が早く、後者は安価で性能が悪いそうです。
全くの初耳です。勉強になりました。

投稿: su-Z | 2009年2月13日 (金) 18時54分

安価=付加価値が付け難い、ですから、
安価なものを作っていたらコスト競争に勝てないんですがね。

投稿: なる | 2009年2月14日 (土) 19時13分

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