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円高と円安③

さて、前回前々回で、円の為替レートの影響が、思っているほど大きくないことを説明しました。

理系済:円高と円安①
理系済:円高と円安②

証券アナリストなどがよく「円安だと輸出企業が潤う。だから輸出関連の株は買いだ!」と言っている事を考えると、ちょっと受け入れ難いかも知れませんが、私が影響はないと述べる根拠は、先に述べたとおりです(勿論少なからず影響は有ります)

ここからは円高円安の実際の意味について、私の意見を述べます。

思うに、為替レートの変化で一番打撃を受けるのは、投資の名の下に売買をして利鞘を稼いでいる銀行や証券会社、個人投資家だと思います。
もし為替介入が有れば、助かるのはどちらかと言うと銀行な様に思えます。

また、円安だから自動車株が上がるのは一種のアノマリーだと思います。
アノマリーとは「理由が何か分からないが、なぜかそうなる」ことです。

相場は生き物のようなものなので、物理学などのように決まった条件だけで動かないことがよく有ります(実際には実験機具などが意味も分からず壊れたり直ったりすることはたまに有ります)
アノマリーは、その中でも比較的有名なものを指す事が多いようです。

円安での株価上昇も、尤もらしい事を言っていますが、実際には根拠薄弱であり、株価が上がるのはあくまで「皆がそう思っているから」だと思います(円の価値が下落して株価が上がって見えることはありますが、自慢できるようなことではありません)

これを証明するのは簡単です。
海外の株価を見れば一目瞭然です。

例えばドイツはユーロ圏であり、ユーロはここ最近下落基調で、ユーロ安です。
一方ドイツは日本同様輸出超過の国ですから、ユーロ安であれば輸出企業の株価は上がって然るべきです。

しかし、シーメンスポルシェの株価が上がっているでしょうか?
ユーロは170円位から一気に3割ほど下落しました。
日本で言えば1$90円から一気に1$128.6円になったようなものです。
多分日本なら株価は暴騰します。

円高円安で一番影響を受けるのは、会社ではなく、投資家の資産と気分なのではないでしょうか?

もう一つ重要なことが有ります。
以前のエントリーで書きましたが、普通自国通貨が買われると、その国の株価は上がります

理系済:物凄い円高

通貨が買われるという事は、その国に資本が集まっていると言うことです。
買われた通貨は株や債券に流れますから、需要と供給の関係から株価は上がります。

資本を撤退された新興国が、大きな被害を受けるのはアジア通貨危機を体験した皆様のほうが、より実感できるでしょう。
自国通貨高は、あまりに急激なのは困りますが、本来は歓迎すべきだと思います。

日本の金融界の知識は、どうも変な風に偏っているように思います。

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コメント

>証券アナリストなどがよく「円安だと輸出企業が潤う。だから輸出関連の株は買いだ!」と言っている事
>日本の金融界の知識は、どうも変な風に偏っているように思います。
ボクもこういう「歪み」を早く感じ取って利用したいものです。

投稿: su-Z | 2009年1月27日 (火) 11時08分

半分妄想みたいなものですが(^-^;
歪みを見つけても収益になりにくいですしね( ´Д`) <はぁー

投稿: なる | 2009年1月29日 (木) 20時26分

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