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資源トレードの私的戦略

懇意にさせていただいている、世界四季報のsu-Zさんが原油の価格についてエントリーしていましたので、便乗させていただいて個人的な見解と戦略を少々書かせていただきます。

WTIの原油先物の長期推移は以下のようになっています。

WTI 原油価格推移

WTI原油先物 週足チャート

これを見ると原油価格がガックリ下がっているのが見て取れます。
鉄鉱石をはじめ、資源価格はやはりバブルでした。

さて、問題なのはこの後原油に対して、どのような投資戦略を取るかです。
私は、現在の資源価格は全体的に割安だと思います。

世界的な景気後退はしていますが、相変わらず新興国の成長率はプラスを維持しており、同時に世界の中で豊かと言える国はまだ少数派です。
中国とインドの全国民が日本人並みの生活水準を手にして、ようやく多数派になるくらいです。

もし世界が100人の村だったら

世界には腹をすかし、家にも住めず、自転車にも乗れない人々がいくらでもいます。
グローバル化は(短所もかなり多いですが)その長所の一つとして、このような人々が豊になるチャンスを与えます

彼らが豊かになった時、一日何色食べるようになるのでしょうか?
車は何台持つのでしょうか?

きっと15年位すれば、また現在と似たような状況が来ると思います。
その時は各国の人口などの関係で今よりマイルドでしょうが、やはり資源に注目が集まると思います(だからこそ日本の資源戦略を危惧しています)

さて、そう考えれば資源が再び上昇に転じる可能性は高く、現在の悲観論による原油価格は「売られすぎ」ということになります。

しかし、私はまだ原油は底値ではないと思います。
相場は往々にして行き過ぎることが多く、理論的に割安であっても反転しないことが、しばしば有ります。
資源相場もそうなるだろうと思います。

ですから私はまだ買いません

今買っても、長期的には上昇しても、短期的には下落するのでまだ出動の時期ではないと思います。
細かい値段は分かりませんが、おそらく予想として出されている25$は割ると思います。
目安としては、値段よりもチャート(価格推移)を気にすべきで、底値付近では1回大きく上げてまた下がり、まるで底無しのような状態に思える時が来るでしょう。
その時が大底近辺になると思います(所謂「たすき先」や「上髭のある星」に近い形です)

「お前の予想なんか当てにならん(#`Д´)」という場合には、以下の戦略をお勧めします。

原油ETF買い(USOOIL)を90%
   +
レバレッジ10倍程度の原油のプットオプションを長期の限月で買い(USOオプション)を10%

これであれば原油が10%を越えて上昇すれば儲けが出ますし、下落に転じても損は10%程で済みます(ただし、あまりに変動が大きくなると保証の限りではありません)
ちょうどオプションを保険代わりにしているのです。
10%分は保険の掛け金(掛け捨て)です。

本来のオプションや先物の使い方はこうなんですが、証券会社にせよブログにせよ、この事についてあまり触れている人はいないようです

余談ですが、USOのオプションを見ると、最大で70倍ほどのレバレッジが掛かっているようです。

理系済:デリバティブはハイリスク?①

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コメント

>>買いません
赤デカの使い方がうまいですね。

>>USOオプション
うそオプションですか(^^;検索してみたら2番目ですね。

投稿: su-Z | 2008年12月 9日 (火) 16時28分

なんかsu-Zさんを否定しているみたいで、
正直書こうか否か迷ったんです。
ネットマナーが出来て無くてすいません

オプションの検索で上位に来たのは有り難いです。
su-Zさんに感謝

投稿: なる | 2008年12月 9日 (火) 16時57分

>su-Zさんを否定
投資家へ本格的に転身するのは30過ぎぐらいを予定してますので、今のうちに叩いてもらえると助かります。

投稿: su-Z | 2008年12月 9日 (火) 17時19分

そう言って頂けると助かります。

投稿: なる | 2008年12月 9日 (火) 22時39分

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受信: 2008年12月 9日 (火) 16時24分

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